マーラーと世紀末ウィーン の商品レビュー
初出は27年前なので、今読むと「当たり前のことしか書いていない」ように感じられる。著者の眼力の確かさを裏づけていると言えるだろう。 マーラーが使う不協和音や変拍子のリズムも、今の音楽ファンにはごくまともにしか聞こえないと思う。それだけ音楽は拡張してきているのだが、この先はどうなん...
初出は27年前なので、今読むと「当たり前のことしか書いていない」ように感じられる。著者の眼力の確かさを裏づけていると言えるだろう。 マーラーが使う不協和音や変拍子のリズムも、今の音楽ファンにはごくまともにしか聞こえないと思う。それだけ音楽は拡張してきているのだが、この先はどうなんだろう。現代音楽は難解で、「これが音楽なの?」と思わされる作品もあるけど、いずれは心地よく聴かれるようになるんだろうか?
Posted by
画期的なマーラー論である。 マーラーの音楽を、社会学的な視点から捉えようとした論考であるが、視点がはっきりしていていかにも明快な論旨である。 特に、「大地の歌」についての著述は、初めて知った内容もあって、かなり興奮して読んだ。 平易な語り口は、著者がこのマーラー研究をどれだけ自家...
画期的なマーラー論である。 マーラーの音楽を、社会学的な視点から捉えようとした論考であるが、視点がはっきりしていていかにも明快な論旨である。 特に、「大地の歌」についての著述は、初めて知った内容もあって、かなり興奮して読んだ。 平易な語り口は、著者がこのマーラー研究をどれだけ自家薬籠中のものとしているかということの証左であろう。 著者による訳書も読んでみたくなったし、随分前に購入したまま積ん読状態だった他のマーラー論も読んでみたくなった。
Posted by
逗子図書館で読む。マーラーとベニスに死すの関係の部分を読みました。興味深い論文でした。マーラーは、第8のころは人気があったんですね。再読の価値があります。
Posted by
- 1