かずら野 の商品レビュー
いつも一攫千金を夢見…
いつも一攫千金を夢見ているどうしようもない亭主を軽蔑しながらも別れられない菊子。その気持ちを忘れるように、様々な職に精を出す。淡々とした筆運びに物語の中に引き込まれていきました。亭主と別れたあとに、用意されているどんでん返しに、胸が締め付けられました。
文庫OFF
「旦那殺し=父親殺し…
「旦那殺し=父親殺し」の罪を逃れ、逃亡生活を送ることを余儀なくされる菊子。読んでいて悲しく、暗くなってしまいました。本当に昔の女性はひどい境遇だったんですね。
文庫OFF
足軽の次女に生まれた…
足軽の次女に生まれた菊子は奉公に出されるが、運命の激流に翻弄されて行く・・。武家社会を必死に生きる人々を描きつつ、新たな作風へ昇華するための作者の苦労をうかがわせる長編。
文庫OFF
<読了した文庫を文庫…
<読了した文庫を文庫OFFに売却する前に記念としてレビューを書きます。>運命に流されまいと必死に生きる女の、ひたむきさと切なさにあふれた感動の時代小説、本の帯にはそう書いてありました。藤沢周平の代わりのお気に入り作家を探していた私はこれに飛びつきました。しかし読んで感じたことはあ...
<読了した文庫を文庫OFFに売却する前に記念としてレビューを書きます。>運命に流されまいと必死に生きる女の、ひたむきさと切なさにあふれた感動の時代小説、本の帯にはそう書いてありました。藤沢周平の代わりのお気に入り作家を探していた私はこれに飛びつきました。しかし読んで感じたことはあまりにも暗いということです。読了するには大変な忍耐を必要としました。
文庫OFF
やっぱり良いですね、乙川雄三郎。 何処がと言われても困るのですが、読み始めたとたん物語の中に引きずり込まれてしまいます。 物語は起伏はあるものの、淡々とした筆致で進みます。流れる先々で貧しくとも良い同僚に囲まれて、律儀に暮らしたい女と、一攫千金を夢見て、金のために様々な無理を...
やっぱり良いですね、乙川雄三郎。 何処がと言われても困るのですが、読み始めたとたん物語の中に引きずり込まれてしまいます。 物語は起伏はあるものの、淡々とした筆致で進みます。流れる先々で貧しくとも良い同僚に囲まれて、律儀に暮らしたい女と、一攫千金を夢見て、金のために様々な無理をする男。別れれば良いのに、別れ切れない。そんな、ある意味、ズルズルした話なのですが、何故か凛としたものを感じさせます。そういうところが乙川さんの魅力のようです。
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「運命に流されまいと必死に生きる女の、ひたむきさと切なさにあふれた時代長編小説。」 家計を助けるために妾奉公に売られた「菊子」。奉公先の息子が親を殺す現場に居合わせたばかりに二人で出奔し、さらに流れてゆく。 もどかしい弱い立場の女性を描きながら、どんな境遇に立たされてもかえってひ...
「運命に流されまいと必死に生きる女の、ひたむきさと切なさにあふれた時代長編小説。」 家計を助けるために妾奉公に売られた「菊子」。奉公先の息子が親を殺す現場に居合わせたばかりに二人で出奔し、さらに流れてゆく。 もどかしい弱い立場の女性を描きながら、どんな境遇に立たされてもかえってひたむきに生きる強さと清々しさを感じさせる。 乙川らしい作品でラストは見事だが、ついつい短編のキレの良さを期待してしまうがそういうキレはないように思う。
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松代藩の貧しい足軽の家に生まれ、製糸で潤う商家に奉公に出された主人公の激動の半生を描いたお話でした。 時代小説ってそんなに沢山読む方ではないのですが、この人の作品は澄んだ空気が感じられるというか、背筋がピッとする雰囲気があり、また、読み易いので割と好きです。 ……が、この物語は...
松代藩の貧しい足軽の家に生まれ、製糸で潤う商家に奉公に出された主人公の激動の半生を描いたお話でした。 時代小説ってそんなに沢山読む方ではないのですが、この人の作品は澄んだ空気が感じられるというか、背筋がピッとする雰囲気があり、また、読み易いので割と好きです。 ……が、この物語は、重くて暗くて、読了に時間がかかりました… 色々と考えさせられたけど、上手くまとまりません。 消化するには、もうちょっと時間が必要かなあ。
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