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ささらさや の商品レビュー

3.8

210件のお客様レビュー

  1. 5つ

    50

  2. 4つ

    68

  3. 3つ

    56

  4. 2つ

    10

  5. 1つ

    3

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2022/06/16

生徒からの薦めがあり読了。 突如、交通事故により最愛の夫を失ったサヤ。 すでに両親は他界しており、生後間もない息子ユウスケを抱えておろおろするばかり。 亡き夫の家族から「ユウスケを引き取る」と強く迫られ、逃げるように佐佐良の町へやってきます。 亡くなった夫の幽霊(魂?)が常に見...

生徒からの薦めがあり読了。 突如、交通事故により最愛の夫を失ったサヤ。 すでに両親は他界しており、生後間もない息子ユウスケを抱えておろおろするばかり。 亡き夫の家族から「ユウスケを引き取る」と強く迫られ、逃げるように佐佐良の町へやってきます。 亡くなった夫の幽霊(魂?)が常に見守ってくれていて、ピンチになると周囲の人に一度だけ憑依して助けてくれる、という事だけを頼みに、新たな街での生活を始めます。 片田舎の観光地、そこで出会ったお年寄りやママ友に囲まれ、少しずつ生活の基盤を築いてゆくサヤですが、やはり亡き夫のことが忘れられず、周囲を心配させることも度々。 最後の事件の顛末、そして物語全体の結末は予想できるもので、特別な驚きなどはありませんでした。 次第に主人公が成長し、心の傷を見つめつつ前を向いてゆこうとするストーリー展開も定番です。 しかし、定番・定型であるからこそ、安心して読めるのだと思います。 主人公サヤを、互いに口汚くののしりながらも協力して支える三人のおばあさん、これまた口の悪いママ友のエリカなど、周囲のキャラクターのやりとりが軽快で、そのやり取りを読んでいるだけで楽しい気分になります。 サヤの煮え切らなさや、うじうじとしたところに少し辟易とすることもありますが、彼女たちの「サバサバ」「ハキハキ」した姿で何とかバランスが取れていたのかな、と思います。

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2022/01/13

読みやすく、さらさら読める、ささらさや。 生まれたばかりの赤ちゃんを抱えて未亡人になってしまったさや。 事故で亡くなった夫は、押しに弱くお人好しでか弱いさやが心配で、成仏できずに近くで見守ることになり…。 温かいお話を楽しみました。

Posted byブクログ

2021/12/29

加納さんお得意の、日常にある少しの謎とホッコリ&少しウルウルな感じの本です 加納朋子さんの本ってミステリィなのに、誰かが殺されたり恨まれたりみたいな事が無く、ほっこりするようなお話しが多くて安心して読めます(*^^*)

Posted byブクログ

2021/12/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

半年前、読み友さんに教えてもらった加納朋子さんの「ささらさや」、漸く読めた。表紙絵があまり好きではなかったので若干の敬遠気味。しかし早く読むべきだった。日本版「ゴースト N.Y.のまぼろし」、デミ・ムーアが頭にちらつく。夫とデパ地下で鰹を買い、帰る途中夫が交通事故で亡くなる。しかし、夫は妻(サヤ)を心配し幽霊となり出現。佐々良市でお節介婆さん3人組+1人のヤンキー女性に助けられ1人息子を育てていくサヤの成長譚。夫の妻への愛情が切なく温かい。最後の場面は久しぶりにウルウル。加納さんの心に訴える描写が秀逸。⑤

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2023/06/25

ミステリーとしては、謎解きの面白みに欠け、人間ドラマとしては、文学的な感情の機微を感じることができなかった。あくまでライトな感じ。 別にライトな感じが悪いと思っているのではなく、私としては、ミステリーとして訴えたいのか、人間ドラマとして訴えたいのかが分からなかったということです...

ミステリーとしては、謎解きの面白みに欠け、人間ドラマとしては、文学的な感情の機微を感じることができなかった。あくまでライトな感じ。 別にライトな感じが悪いと思っているのではなく、私としては、ミステリーとして訴えたいのか、人間ドラマとして訴えたいのかが分からなかったということです。 だから、サヤの体験は辛いものだとは思うのだけれど、サヤ自身の心情表現があまりに少ないために、読んでいて特に何も思わなかったし、敢えて、そういう書き方をしているのかと思ったが、そうではなさそうだし・・ ただ、ユウ坊の愛くるしい描写や、三人の老婦人のユーモア溢れる温かさや、赤ちゃんを育てる苦労を知らないふざけた大人への皮肉等、良かった点もありました。でも、「ななつのこ」と比較すると、何か突出した感じがありませんでした。

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2021/05/16

若くして夫を亡くした妻サヤと、残された乳飲み子のユウスケの二人が、田舎に引っ越して様々な事件に巻き込まれるなか、元夫が色んな人にとりついてサヤを助けるという話。 元夫のキレキャラ?具合もなじめず、やたらと奥さんのことをバカバカ言うし、妻も妻でどんだけお人好しなのよって感じで、??...

若くして夫を亡くした妻サヤと、残された乳飲み子のユウスケの二人が、田舎に引っ越して様々な事件に巻き込まれるなか、元夫が色んな人にとりついてサヤを助けるという話。 元夫のキレキャラ?具合もなじめず、やたらと奥さんのことをバカバカ言うし、妻も妻でどんだけお人好しなのよって感じで、??といった感想でした。 おせっかいおばあさんが3人出てくる(なかなか区別付かない)のと、こどもの成長に懐かしみを感じたので、そういう世代向けの本なのかなと思いました。

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2021/03/30

「馬鹿っサヤ」の一言に涙腺がゆるみます。 妻と生後3ヶ月の我が子を残して逝ってしまった夫と目の前で大切な人を亡くしたサヤ。どちらも辛い… 親もなくたった一人で頑張らなきゃと気負っているサヤの悲しみや心細さを思うと胸がぎゅっと締め付けられます。 だから、嬉々として何やかんやと世話を...

「馬鹿っサヤ」の一言に涙腺がゆるみます。 妻と生後3ヶ月の我が子を残して逝ってしまった夫と目の前で大切な人を亡くしたサヤ。どちらも辛い… 親もなくたった一人で頑張らなきゃと気負っているサヤの悲しみや心細さを思うと胸がぎゅっと締め付けられます。 だから、嬉々として何やかんやと世話を焼いてくれる三婆が側にいてくれて本当に良かった!癖が強いのは、まぁ愛嬌かな~♪ 永遠の別れ、旦那さんのサヤへの溢れる愛にグッときました。 温かくてちょっとした謎解きもあって面白かったです。

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2021/03/21

心が暖かくなるような話。 母は強しだし、見守ってくれて、お節介してくれる人も周りにいる。子育ては孤独になることが多いけど、こんな人たちが周りにいたら心強いかな。

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2020/12/16

「ななつのこ」がまずまず良かったので、同じ作者の昔のものを読んでみることにした。 中古本屋の棚に「ななつのこ」の続編がなかったので、取り敢えず、この本ともう一冊購入。 交通事故で夫を亡くしたサヤは、赤ちゃんのユウ坊とともに佐々良という街へ引っ越す。 そこで色々な不思議なことが起...

「ななつのこ」がまずまず良かったので、同じ作者の昔のものを読んでみることにした。 中古本屋の棚に「ななつのこ」の続編がなかったので、取り敢えず、この本ともう一冊購入。 交通事故で夫を亡くしたサヤは、赤ちゃんのユウ坊とともに佐々良という街へ引っ越す。 そこで色々な不思議なことが起こるが、サヤが困る度に、成仏しきれなかった夫が他人に取り憑いて彼女を助けに来る、みたいなお話。 主人公のサヤがなんとも頼りなくてすぐ泣くしお人好しも過ぎてイマイチなんだけど、まあ、それで色んな人が世話を焼きにやってくるわけで、そうして3人の婆さまたちやエリカといったお友達が徐々に増えるに従ってほのぼのとした感じがなかなか心地良くはなってくる。 しかし、ユウ坊のような赤ちゃんをダシに使うのはちょっとズルいな。プニプニとしておいしそうで、それだけで気持ちは緩んでくるものな。 カバーが映画化された時の写真付きのものになっていて、どうしても大泉洋の顔が浮かんでしまう。口調も『馬鹿っサヤ』って言いそうな感じだし。 謎解き要素もあるけれど、ミステリー感は薄い。

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2020/04/05

「モノレールねこ」がとても面白かったので、この人の書く長編はどうだろうかと手ににしたのがこの本でした。 事故で夫を亡くしたサヤは生まれて間もないユウスケを連れて、生前親しくしていた伯母の住んでいた「佐々良(ささら)」という街に移住します。 気弱でお人良しで頼りないサヤの周りには...

「モノレールねこ」がとても面白かったので、この人の書く長編はどうだろうかと手ににしたのがこの本でした。 事故で夫を亡くしたサヤは生まれて間もないユウスケを連れて、生前親しくしていた伯母の住んでいた「佐々良(ささら)」という街に移住します。 気弱でお人良しで頼りないサヤの周りには数々の事件が起こりますがその度に亡くなった夫が他人の姿を借り助けてくれます。 それに加えて気の良い「佐々良」の街の人たちの支えもあり、サヤが人間的に成長していくというお話です。 ひとつの事件を乗り越えるたびに強くなっていくサヤを見て「子を想う母の強さ」というものを感じました。 涙腺が弱くなったためか、5章目「ダイヤモンド・キッズ」でぐっときて涙し、最終章「トワイライト・メッセンジャー」では夫からの成長したサヤへ対する愛情を感じてまた涙しました。 心の奥がぽかぽかするようなそんなお話、読んでみませんか。

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