書評で読む歴史学 の商品レビュー
日本中世史を専門とする著者による、1993年から2004年にかけて朝日新聞・中央公論などに掲載された書評集。 歴史に関する本であれば専門書・歴史小説を問わず、また国や時代にも囚われずにとりあげる。時に厳しい指摘や疑問の呈示を織りまぜながら、2~3ページの分量に要点・着目点・感想な...
日本中世史を専門とする著者による、1993年から2004年にかけて朝日新聞・中央公論などに掲載された書評集。 歴史に関する本であれば専門書・歴史小説を問わず、また国や時代にも囚われずにとりあげる。時に厳しい指摘や疑問の呈示を織りまぜながら、2~3ページの分量に要点・着目点・感想などをまとめた110編の書評は、読者の選択判断をしっかり支えてくれる。 本書の内容とは関係ないが、書評の書き方やひいては日本語表現の一例として、筆者が知らなかった言葉が再三あらわれて、自分の日本語語彙や表現方法の拙さを思い知らされた。 ※便宜上カテゴリを人文系(日本)としているが、本書では外国史に関する著作もとりあげている。 -- 以下メモ、興味を持った本 岸文和『江戸の遠近法:浮絵の視覚』勁草書房 山本博文『鎖国と海禁の時代』校倉書房 海保嶺夫『エゾの歴史』講談社 山内進『北の十字軍』講談社選書 渡辺浩『東アジアの王権と思想』東京大学出版会 川勝平太『文明の海洋史観』中公叢書 上横手雅敬「封建制概念の形成」 梅沢忠夫『文明の生態史観』 佐藤新一『新版 古文書学入門』
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