幕末・明治豆本集成 の商品レビュー
子供の読み物や絵本に関心が高まる中、近世から近代に伝えられたもの・変容したものを考える時、豆本の持つ意味は小さくない。 本書が扱うのは江戸期の婦女子向きの小型絵本である。これは明治期になってもその内容や形式が引き継がれ、少しずつ変容していく。これらの豆木は、子どもの読み物としての...
子供の読み物や絵本に関心が高まる中、近世から近代に伝えられたもの・変容したものを考える時、豆本の持つ意味は小さくない。 本書が扱うのは江戸期の婦女子向きの小型絵本である。これは明治期になってもその内容や形式が引き継がれ、少しずつ変容していく。これらの豆木は、子どもの読み物としての絵本を考えるとき、近代以前の最後の部分を担う作品群の一つとして位置づけられると考えている。本書ではこれらの作品を幕末・明治の豆本と総称して、五十点の作品について、その影印、翻字、書誌、内容、解説を示し、巻末には総解説と目録を掲げて、その実態や問題点を考えていく。
Posted by
- 1