十六歳の闇 の商品レビュー
面白くなかったとは言わないけど、今まで読んだ3作と比べたらなんとなくテンポ悪いような感じが無きにしも非ず・・・直前に読んだ作品と同じく、貴族が自分の犯罪を無実の使用関係にある者におっ被せ、その使用人が裁判で有罪となって絞首刑に処せられることになり・・・と同じようなラインがあるせい...
面白くなかったとは言わないけど、今まで読んだ3作と比べたらなんとなくテンポ悪いような感じが無きにしも非ず・・・直前に読んだ作品と同じく、貴族が自分の犯罪を無実の使用関係にある者におっ被せ、その使用人が裁判で有罪となって絞首刑に処せられることになり・・・と同じようなラインがあるせいでそう思うのかも。
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貴族と貧民との世界を毎回素晴らしく描いているのですが、今作は前半と後半で別の殺人事件の捜査となるので、少し盛り上がりに欠けた気がします。 二つの事件の終息も唐突で、あっけなかった。 それでもそこまでの過程やピット警部の心情の描写はすごく引き込まれます。 もっと他の作品も翻訳して...
貴族と貧民との世界を毎回素晴らしく描いているのですが、今作は前半と後半で別の殺人事件の捜査となるので、少し盛り上がりに欠けた気がします。 二つの事件の終息も唐突で、あっけなかった。 それでもそこまでの過程やピット警部の心情の描写はすごく引き込まれます。 もっと他の作品も翻訳して日本でも読めるようになるといいな。
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下水道で見つかった全裸死体は16歳の貴族の子息でしかも梅毒に罹っていた。 ビットと部下の捜査により家庭教師が犯人として逮捕されるのだが…。 匂い立つようなビクトリア朝ロンドンの描写はどれを読んでも見事。 そして仔細に渡る人物描写もいい。 ここから発展して行ったのが『護りと裏切り...
下水道で見つかった全裸死体は16歳の貴族の子息でしかも梅毒に罹っていた。 ビットと部下の捜査により家庭教師が犯人として逮捕されるのだが…。 匂い立つようなビクトリア朝ロンドンの描写はどれを読んでも見事。 そして仔細に渡る人物描写もいい。 ここから発展して行ったのが『護りと裏切り』なんだろうなぁ。 こちらは「知らない者を救う」のが目的で、あちらは「知っていることを隠している者を救う」ってあたりが違うけど。 2作を合わせて読むとアン・ペリーの作家としての成長も分かる。 面白かった。 でももう訳出はされないんだろうなぁ。勿体無い。
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ピット警部夫妻シリーズ。身分制度が社会の基盤となっているヴィクトリア朝の話なので、ミステリーとしてはもの足りなさを感じないではない。が、そこがアン・ペリーらしくていいんだよね。 面白かった。
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物語がなかなか展開していかず、いつになったら本題に入るの?とちょっといらいらしてしまった。 古いイギリスの生活様式がちらりと垣間見られた部分はよかった。
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ヴィクトリア朝ミステリ、トーマス・ピット警部シリーズの第6作、19世紀後半のロンドンを舞台に、ピット警部とその妻シャーロットが活躍するイギリスでは人気のシリーズらしい。 主人公ピットは貴族の下男の息子として生まれ、長じて警官となったが、事件の中で知り合った上流階級の娘シャーロット...
ヴィクトリア朝ミステリ、トーマス・ピット警部シリーズの第6作、19世紀後半のロンドンを舞台に、ピット警部とその妻シャーロットが活躍するイギリスでは人気のシリーズらしい。 主人公ピットは貴族の下男の息子として生まれ、長じて警官となったが、事件の中で知り合った上流階級の娘シャーロットと恋に落ち結婚、二人で協力して事件を解決する。 ロンドンの貧民街の下水で、金髪の貴族の少年の全裸死体がみつかった。検視の結果、かれはお風呂で溺死しており、同性愛の兆候があり、その上梅毒に犯されていた。いったい彼の身の上に何があったのか?困難な調べの中、家庭教師が犯人として浮上、裁判で有罪を宣告されるが、シャーロットは納得しなかった・・・・ 主人公夫妻の設定はすごく面白く、後半になって活躍しだすシャーロットの妹エミリーや、その義理の大伯母ヴェスペイシアはとても魅力的だが、ちょっと長すぎると言うか、もたつく。「こいつだ!」と言う犯人候補が最初の方で登場するのに、捜査はどうも進展せず警部は鈍すぎる感じ。さほどのクライマックスもなく、さら〜と終わってしまった。 筋立てには感心しなかったが、人物設定が面白かったので、このシリーズを見かけたら、もう一冊ぐらい読んでみるかも。
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