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松本泰探偵小説選(Ⅰ) の商品レビュー

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2018/05/16

大正12年~15年に書かれた短編16篇収録。本格と言うにはトリック等々ユルユルですが(笑)、イギリスへの留学経験を生かした舞台設定と、作品によってはソーンダイク博士風の科学捜査を取り入れたモノもあり。当時のイギリスで流行っていた探偵小説の様式も取り入れつつ、どちらかと言うと主人公...

大正12年~15年に書かれた短編16篇収録。本格と言うにはトリック等々ユルユルですが(笑)、イギリスへの留学経験を生かした舞台設定と、作品によってはソーンダイク博士風の科学捜査を取り入れたモノもあり。当時のイギリスで流行っていた探偵小説の様式も取り入れつつ、どちらかと言うと主人公が巻き込まれた『謎』を追う物語を、ゆるりと楽しむ、みたいなライトな味わいの作風ですね。(解説では傍観者的視点ってのもありましたね) 探偵雑誌を自費で作っていたり、東中野に文化住宅を建設し、文化サロンを形成。当時の文士達が交流する場を提供したりとなかなか地味に重要な人ですよな……。

Posted byブクログ