ぼくのオペラへの旅 の商品レビュー

黒田恭一(著者)

2013/08/15

　バイエルン国立歌劇場では「薔薇の騎士」の中のウィンナ・ワルツとともに観客の身体が揺れ動く様子を見て、本当に音楽が好きなんだと痛感する場面は本当に感動的なところです。ウィーン・フォルクス・オーパーの楽屋に行った際の雰囲気から彼らが特別なことをしようとしているのではなく、ごく普通の日常の生活、仕事の延長なんだと感じる場面も印象に残りました。イタリア、フランス、イギリス、ドイツ、オーストリアと,いずれの国々、町々でオペラが愛されていることを親しく感じます。それにしても、羨ましい著者です。バイロイトだけは行くつもりがないというのは、この方にしてよほどの決意ですね。