猟銃・闘牛 の商品レビュー
「猟銃」は三人の女性…
「猟銃」は三人の女性の手紙を通して語られる、静かに激しい物語でおススメです。
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・猟銃 ある男の13年に渡る不倫の恋を3人からの手紙という視点で描いている。自分と相思相愛だと思っていた不倫相手が実は元旦那の不貞を忘れたくて自分との不貞行為を行ってたというのは現代でもよく聞く気がする。愛される、愛するどちらを選ぶかという選択は愛される幸せを望む人がほとんどだが...
・猟銃 ある男の13年に渡る不倫の恋を3人からの手紙という視点で描いている。自分と相思相愛だと思っていた不倫相手が実は元旦那の不貞を忘れたくて自分との不貞行為を行ってたというのは現代でもよく聞く気がする。愛される、愛するどちらを選ぶかという選択は愛される幸せを望む人がほとんどだがホントの幸福は愛する方にあるのでは、と死んでいく不倫相手が悲しかった。やっぱりちゃんと一人の人を愛する、というのが幸福なんだろうな。 ・闘牛 社運をかけた闘牛大会に奔走する新聞記者の話。戦後すぐもう金持ちたちは動き始めて成功していたんだなあ、天候によって人生が左右される様子がハラハラした。 ・比良のシャクナゲ 周りから老害と言われそうな孤独な老人を癒すのは比良の石楠花と無垢な少女だけなんだなあ。
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虚子自伝に出てきた琵琶湖あたりの描写から、以前に読んだ「比良のシャクナゲ」をぼんやり思い出して再読。井上靖の最初期の短篇3作。根底にある価値観等にどうしても時代(古さ)を感じるところはあるものの、そんなことが気にならなくなるくらい、読ませる力に脱帽。 「猟銃」はNYで一人三役を演...
虚子自伝に出てきた琵琶湖あたりの描写から、以前に読んだ「比良のシャクナゲ」をぼんやり思い出して再読。井上靖の最初期の短篇3作。根底にある価値観等にどうしても時代(古さ)を感じるところはあるものの、そんなことが気にならなくなるくらい、読ませる力に脱帽。 「猟銃」はNYで一人三役を演じ切った中谷美紀さんのルポ「オフ・ブロードウェイ奮闘記」を先に読んで知った名作。
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まったく覚えていなかったけれども、孤独感は確かに井上靖の手になるもの。 「猟銃」の舞台化らしき記事を読んだので久方ぶりに手に取りましたが、井上靖、やっぱええですわい。 でもあんまり読まれていないのかな、今は。少々残念。 あと巻末解説の大衆文学に対する見下し感、これってどこか戦前戦...
まったく覚えていなかったけれども、孤独感は確かに井上靖の手になるもの。 「猟銃」の舞台化らしき記事を読んだので久方ぶりに手に取りましたが、井上靖、やっぱええですわい。 でもあんまり読まれていないのかな、今は。少々残念。 あと巻末解説の大衆文学に対する見下し感、これってどこか戦前戦後とか言われる時代の空気にマッチしている気がする、決して良い意味で言ってません。はっきり駄目だと思う。 現在、これに似た空気感が漂っているようで、井上靖のような作家は絶対に必要かなと改めて思う次第で。
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蛇であったり、悪人であったり、人の心の奥にあるものを描く。自分の中のそういうものに覚えがあるから理解できる。しかし設定の無理とか不自然さを感じて、三作ともすっきりしないものが残った。
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闘牛は実際にあった出来事をモチーフに書かれているそう。きっと恋愛パート以外は実話に近いのだろう。戦後間もないごたごたの時代の、泥臭く働く人たち。興行を成功させるには綺麗事だけでは済まないのだなと改めて思う。うさんくさい人とも付き合いながら、会社の命運を賭けて博打にも近いイベントを...
闘牛は実際にあった出来事をモチーフに書かれているそう。きっと恋愛パート以外は実話に近いのだろう。戦後間もないごたごたの時代の、泥臭く働く人たち。興行を成功させるには綺麗事だけでは済まないのだなと改めて思う。うさんくさい人とも付き合いながら、会社の命運を賭けて博打にも近いイベントを打ち出していく主人公。お仕事系の話が大好きなのでワクワクしながら読めた。 猟銃は、出てくる女性たち三者三様の視点からの手紙が面白い。薔子に関しては二十歳という年齢設定の割に子供っぽい文章だなぁと感じてしまったが、当時のお嬢様はそんなものだったのかな。 どの短編も出てくる人物が生き生きとしていて、魅力的でした。
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井上靖さんの処女作。「猟銃」はそれぞれの女達の手紙から、同じ出来事でも違った視点で読み解かれ、それぞれの主観が入り混じる様がとても面白い。関西の描写がよく出てくるので、知っている者には、まるでその風景を散歩している気分になる。 処女作ということを知らずに読んだので、最初は本当に遭...
井上靖さんの処女作。「猟銃」はそれぞれの女達の手紙から、同じ出来事でも違った視点で読み解かれ、それぞれの主観が入り混じる様がとても面白い。関西の描写がよく出てくるので、知っている者には、まるでその風景を散歩している気分になる。 処女作ということを知らずに読んだので、最初は本当に遭った出来事なのかと思ってしまった。 「闘牛」はどうなるのか、ドキドキハラハラしながら読み進めたが、最高潮の場面で突然終わるのが素晴らしく感動しました。余韻がずっと今でも残っている。 井上靖さんは人を愛した作家さんだと思います。多種多様な人間、考え方、欠点が多くても、ずる賢く生きていても、卑怯でも、根底にあるのは人間讃歌だと思う。
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「エンタメ」の夜明け で闘牛が紹介されていたのがきっかけ。 井上靖はあすなろ物語を昔読んだくらいだったが、少し文章は固めに感じた。 猟銃:個人的には一部少しわざとらしくも感じた。 闘牛:この中では一番おもしろい。 比良のシャクナゲ:まぁまぁ。昔のエリート感。
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湊かなえの『告白』を読んだ時のような、書き方の新鮮さに衝撃を受ける。 3人の女の手紙から見える男の実態は、それが真実とは限らない。
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井上靖さんの作品、ブクログ登録は初めてになります。 著者、井上靖さん、どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。 井上 靖(いのうえ やすし、1907年(明治40年)5月6日 - 1991年(平成3年)1月29日)は、日本の小説家・詩人。主な代表作は...
井上靖さんの作品、ブクログ登録は初めてになります。 著者、井上靖さん、どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。 井上 靖(いのうえ やすし、1907年(明治40年)5月6日 - 1991年(平成3年)1月29日)は、日本の小説家・詩人。主な代表作は「闘牛」「氷壁」(現代小説)、「風林火山」(時代小説)、「天平の甍」「おろしや国酔夢譚」(歴史小説)、「敦煌」「孔子」(西域小説)、「あすなろ物語」「しろばんば」(自伝的小説)、「わが母の記」(私小説)など。 で、本作には、「猟銃」、「闘牛」、「比良のシャクナゲ」の3作品が収められています。 私が読んだのは、「闘牛」。 で、この作品は、芥川賞受賞作になります。 「闘牛」の内容は、次のとおり。(コピペです) 『文學界』1949年12月号初出。社運を賭けた新聞社主催事業闘牛大会の実現に奔走する新聞編集局長の情熱と、その行動の裏側に潜む人生に賭けきれない知識人の孤独な心模様や戦後の日本社会に漂っている悲哀を、敗戦直後の混乱した世相の中に描き出した作品。
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