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ヴァージニア・リー・バートン の商品レビュー

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2012/03/06

伝記として、力作である。 ヴァージニア・リー・バートンのまさに素顔が分かった。 これから、彼女の本を読むにあたって、私は襟を正さずにはおれないだろう。これまで、どれほど安易な気持ちで、ただ単に喜んで「眺めていた」だけだったのか・・・。 たった7冊だが、絵本にかける彼女...

伝記として、力作である。 ヴァージニア・リー・バートンのまさに素顔が分かった。 これから、彼女の本を読むにあたって、私は襟を正さずにはおれないだろう。これまで、どれほど安易な気持ちで、ただ単に喜んで「眺めていた」だけだったのか・・・。 たった7冊だが、絵本にかける彼女の情熱と労力の大きさを伝えるのに十分な本書であった。 いくつか感銘を受けた点を抜粋。 ・子どもの本を作るにあたって、どんなことが一番好きかと聞かれて、彼女は「主に調べる事ね。調べることはとても面白いから、私は大好きなの。『メーベル』を納得いくまで十分書き終えた頃には、ケーブルカーを自分で運転できると思ったくらいよ」と答えた。そして、「子供たちは旺盛な知識欲を持っている。楽しい方法で教えられれば、子供たちは学ぶことが大好きなのだ」とも。 ・『せいめいのれきし』のために、8年もの間、アメリカ自然史博物館にこもって、地質学、古生物学、考古学を勉強し、研究を重ね、「私が毎朝毎朝、正面玄関の階段前に車を止めるのを博物館で働いている人たちが見飽きたことは確かだ」と言っている。 ・FOLLY COVE DESIGNERSという学校兼工房も主宰していたこと。「機械化時代が始まった頃から、デザイナーと職人は分離されてしまった。デザイナーはホワイトカラーになり、職人は職工の優秀なものということになった。私たちは、描くことや、それをリノリウム版に彫ることを学ぶだけでなく、作品の完成までのすべての過程に携わる。手にインクがつくのを恐れるものは誰もいない。デザイナーになることと同じように、職人になることを恐れる者はいないのである」とは彼女の言葉。※作品や思想、理論を見る限り、個人的には、そのクォリティは、イギリスのウィリアム・モリスにも匹敵する、今でも十分通用するものと思う。特に「修了証書」は必見。 ・作品をつくる段階で、自分の子供たちを始め、生の子供たちの反応を見ながら、対応し、ときには結末さえも変えたこと。 ・「よい本を作ること、そうでなければ全然やらないほうがまし」ーー。ある編集者は「本は全体が重要なのだと、ジニーは強く感じていた。活字の書体や製本、本のカバーから扉、そして、見返しまであらゆることに気を使った」と言っている。※一見付属品のような見開きに深い意味を持たせている本が多い。

Posted byブクログ

2015/02/12

烏兎の庭 第二部 書評 12.25.05 http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto02/bunsho/hoi05.html#burton

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