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旅する哲学 の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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2015/09/02

ラスキンの美の原則 1 美は様々な要素が複合して精神に心理的なまた視覚的な影響を与えた結果 2 人間は美に反応し美を所有したいと願う傾向を生まれながらにして持っている 3 この美を所有したいという欲望には多くの低い現れ方があるー土産屋絨毯を買ったり柱に自分の名前を掘り込んだりす...

ラスキンの美の原則 1 美は様々な要素が複合して精神に心理的なまた視覚的な影響を与えた結果 2 人間は美に反応し美を所有したいと願う傾向を生まれながらにして持っている 3 この美を所有したいという欲望には多くの低い現れ方があるー土産屋絨毯を買ったり柱に自分の名前を掘り込んだりすることまで、写真を撮ることも 4 美を適切に所有する方法はただ一つ美を理解することによってしかない。美を支える要素を明確に自覚することによってしかない 5 美の意識化と美の理解とを追求するもっとも効果的な方法は、美しい場所を芸術によって描写しようと試みること。それは書く才能によらない。 本当に大切なのは人生に役立つこと、適切であることだけなのだ。ーモンテーニュ 旅行術 1 どこに行こうと初めての土地だと自分に言い聞かせること 2 どんな経験でも旅人を豊かにする素材であることを忘れるな 3 都市を見る最良の方法は「目的もなくさまようこと」にある 4 他の人が見に行くからといって見に行ったりしない 5 カメラでなくスケッチブックを 6 バスツアーに参加することを恥ずかしがるな 7 一人で旅しよう

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2015/06/07

欧州人の旅の過ごし方は興味深い。先人の紀行文を考察しながら自らの旅を追体験するこの本は、旅には喜びだけでなく失望もあることも述べながら、その経験が各人にとっては非常に貴重であることを説いてくれる。生意気なフロベールからオリエンタリズムの捉え方を見たり、ゴッホが開眼したアルルの暮ら...

欧州人の旅の過ごし方は興味深い。先人の紀行文を考察しながら自らの旅を追体験するこの本は、旅には喜びだけでなく失望もあることも述べながら、その経験が各人にとっては非常に貴重であることを説いてくれる。生意気なフロベールからオリエンタリズムの捉え方を見たり、ゴッホが開眼したアルルの暮らしを述べた章が興味深かった。

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2013/10/06

その空間が連想させる 旅についての随筆。 旅する事の目的や思考を、過去の文芸人を引き合いに出しながら、論じている。いかんせんこちらの無学のために引用句が消化不良の節はあるのだが。 そもそも旅はするものではなく、憧れに留めおくことこそが幸せ、という引用から始まった時には目を見張っ...

その空間が連想させる 旅についての随筆。 旅する事の目的や思考を、過去の文芸人を引き合いに出しながら、論じている。いかんせんこちらの無学のために引用句が消化不良の節はあるのだが。 そもそも旅はするものではなく、憧れに留めおくことこそが幸せ、という引用から始まった時には目を見張ったのだが、後はおおよそ穏やか。 旅先で会う空間を知覚するたびに、そこから膨らむ生活の空想に身を委ねたい、件は全く同意。 どのような人がどういう生活をしているのだろう。この道具はどのように使うのだろう。 そんな事を考えるだけで楽しいし、愉快な気持ちになってくる。 旅の楽しみは受動的と思いきや、そこから何を思うか、自分自身の働きかけにもかかっている。

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2012/06/13

自分はなぜ旅に行きたくなるのか、その理由をさまざまな視点から暴いてくれる本。 例えば、旅を計画することの楽しみ、 異文化と触れることの発見、 芸術と旅との関係、、、 次は「どこに」旅に行こうとばかり考えるけど、 旅の楽しさは、もっともっといろんな次元で考えられるものなんだと気づ...

自分はなぜ旅に行きたくなるのか、その理由をさまざまな視点から暴いてくれる本。 例えば、旅を計画することの楽しみ、 異文化と触れることの発見、 芸術と旅との関係、、、 次は「どこに」旅に行こうとばかり考えるけど、 旅の楽しさは、もっともっといろんな次元で考えられるものなんだと気づかせてくれる。 例えば、病床に倒れてなお旅について考えるとき、この本がそばにあったとしたらどう感じるだろう?

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2009/10/04

旅、って昔はいろんな所に行けることだと思ってたけど、今はいろんなことを考えるのが旅かなあ、と。物理的な移動はどうでもいいのだ。

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2009/10/04

 この書物に副題をつけるならば、「旅のエクリチュール エクリチュールの旅」試論である。僕にとっては、すばらしいエセーの領域にある書物である。哲学と聞くと、なにやらお堅い専門用語が出てくるものだと思う向きもあろうが、そんなものが哲学ではない。  ド・ボトンは旅を哲学してみる。自分...

 この書物に副題をつけるならば、「旅のエクリチュール エクリチュールの旅」試論である。僕にとっては、すばらしいエセーの領域にある書物である。哲学と聞くと、なにやらお堅い専門用語が出てくるものだと思う向きもあろうが、そんなものが哲学ではない。  ド・ボトンは旅を哲学してみる。自分の旅の経験と先達のそれとを重ね合わせていく行為にこそ、思索の旅路の第一歩を踏み出す決意があるが、そこから出発するべきものだという著者の挑戦がある。それは、自-他の直接-間接経験が絡みあい、ぬきさしならぬものになってしまうという事態を積極的に受け止めることで、著者はそれを意図的に構築してゆく。それが「旅の書字 書字の旅」?つまりは相即不離なもの?なのである。  考えてもみよう。あなたが訪れようとする土地の経験も、何らかの既知によって処女性は常に解体にさらされているのだ。そのときにあなたは本当に自分だけの旅を敢行していると言えるのだろうか。この本で取り上げられる作家や画家の作品(ユイスマンス、ボードレール、エドワード・ホッパー、フローベール、フンボルト等など)も、僕らは「引用」の旅として経験する。(作家の作品言及がなされながら、出典が一切なしというのは翻訳としていかがなものかと思う。読者の旅のことも考えていただきたい)  旅とは何か。旅行とは何なのか。言えることはひとつ、旅を哲学することが実践的なものから産まれるものであり、旅の可能性はこの実践に託されていると著者は言いたいのである。

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