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眩暈 の商品レビュー

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2020/07/01

寝静まった本屋のなかに漂う人魂の話(冒頭)に思わず惹かれて読み始めたけど、難しい。どんどん難しくなっていく。狂った人ばかり出てくる。圧倒される。妄想をどんどん膨らませて外界との繋がりがついになくなってしまう人間が描かれているようだった。それはまったくの他人事というよりは、身に覚え...

寝静まった本屋のなかに漂う人魂の話(冒頭)に思わず惹かれて読み始めたけど、難しい。どんどん難しくなっていく。狂った人ばかり出てくる。圧倒される。妄想をどんどん膨らませて外界との繋がりがついになくなってしまう人間が描かれているようだった。それはまったくの他人事というよりは、身に覚えのあるものだった。

Posted byブクログ

2010/07/01

ノーベル賞作家カネッティの代表作。 本読みを自称するのであればこれは必読だろう。 当代随一の東洋思想学者であるペーター・キーンが織りなす悲喜劇。 膨大な個人蔵書に埋もれて孤独に生きる・・・なんて夢想をしたことがある人は多いと思うが、主人公はまさにその状態。 しかしそこから...

ノーベル賞作家カネッティの代表作。 本読みを自称するのであればこれは必読だろう。 当代随一の東洋思想学者であるペーター・キーンが織りなす悲喜劇。 膨大な個人蔵書に埋もれて孤独に生きる・・・なんて夢想をしたことがある人は多いと思うが、主人公はまさにその状態。 しかしそこから群衆に飲み込まれ、狂気に至る。 東洋思想の学者でありながら何でそこまで矮小なんだという突っ込みをしつつも(まあ現在の中国や日本を見る限りこんなもんかな、と妙に納得もするのだが)、精神的に引きこもっている小説はやはり抜群に面白いのだ。 「家で読書ばかりしてないで外で遊んで人生経験積むことが大事」的な論調はよく目にするし、事実そういう単純な考えの人が多い世の中ではあるが、この小説はそこを更に乗り越えた感じだろうか。 何とも受け取り方は難しいのだ。 最後に救いがあるかと思いきや、やや投げっ放しなところもあるので。 ただ群衆はこの小説を読むわけないし、理解されたくもないのだ。 女の尻でも追いかけていれば良い。 この小説でもそう言っている。 いろいろ言いたいことはあるのだが、上手くまとめられなかった・・・。 ただこの作品は自分の読書歴において転換点となるのではないかと思わせるほど強烈な印象を残してくれた。

Posted byブクログ

2010/03/17

ノーベル文学賞を受賞したエリアス・カネッティの唯一の小説。ドストエフスキー、カフカ好きなら絶対に面白い。もっと読まれるべき作品。

Posted byブクログ