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神さまがくれた漢字たち の商品レビュー

3.6

19件のお客様レビュー

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2018/12/22

目次 第1章 初めの物語 第2章 からだの物語 第3章 〓(さい)の物語 第4章 生と死の物語 第5章 空翔けるものの物語 第6章 「物語」ののちに =========== そもそも文字の起こりは「呪い(まじない)」 人間である限りは欲望とともにあり、長生き、楽しみ、快楽… だが...

目次 第1章 初めの物語 第2章 からだの物語 第3章 〓(さい)の物語 第4章 生と死の物語 第5章 空翔けるものの物語 第6章 「物語」ののちに =========== そもそも文字の起こりは「呪い(まじない)」 人間である限りは欲望とともにあり、長生き、楽しみ、快楽… だが、自然は厳しい。 そこで自然と「交わる」手段が生まれた。 漢字もだが、アルファベットの祖ともいわれる「ルーン文字」も同様である。 かの文字は剣で刻まれたため直線的で雄々しいが、組み合わさることである種の様式美を生み出す。人々の祈りが生んだ美しさである。 漢字が生まれた古代中国は「王」が統治する時代。 この時代の王は人々の祈りを神に伝える、いわば「神」と「人」をつなぐ存在でもあった。  その「祈り」に漢字が使われた。 第2章 からだの物語  目:民、は目を貫かれた異国の捕虜の姿である。彼らは神々に捧げられた。「臣」も同様である。 耳:戦果の代わりとして耳を切り取る風習があった。耳に「霊力」が宿るとされたためである。聖、聡は耳がついている。神の声に耳を澄ますところからきている。 首:「道」は首をもってみちをゆくすがたである。昔は道々に邪霊が満ちていると考えられた。それに対抗するために異族の首を持って歩いた。 歩:地霊との交流 手:なにを神に「捧ぐ」か 第3章 〓(口)(さい)の物語  数多くの漢字に使われている「さい(口)」。もとは祈りの箱が収まったものである。  これは神に近づく「うつわ」  である。  「兄」は自分より目上の者、神に近いものを指す。 第4章 生と死の物語  子供は生まれてから「生かすべきか?」「殺すべきか?」に二分された。  前者になれば「文身(刺青)」を入れられた。  「文」とは身体の聖化のための模様である。「棄」はかごに入れて流された子供が原型である。  死、亡、久は徐々に朽ちていく姿態を表す  「女」はもともと神のものであり、  結婚して初めて、「妻」という人のものとなった。  女には霊力が宿り、それを強めるのが「眉」「媚」である。  母は乳房から  男は田畑の管理者ぐらいの意味。  加は収穫を表す。 第5章 空翔けるものの物語  鳥は魂を運ぶ。  「鳥占」、鳥に神の真意をたずねる  「風」「鳳」神霊の象徴 第6章 「物語」ののちに  「見る」こと⇒象徴する  古代の人々が見ることのできた、ものの姿かたちが象徴的に描かれた時、文字はその出現のきっかけとなった  

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2017/03/21

目からうろこ過ぎた。 壮大だった。 ヒトの、願いや、思いや、いろいろなもの…営み。いのちとか。 それが、漢字に。 こんなにも身近なものに、宿っていたなんて。 読み終えて、興奮気味。 漢字の、ひとつひとつを解き明かしていく、その孤独な追求の姿勢。 最後に、書かれた、体系は双び立つこ...

目からうろこ過ぎた。 壮大だった。 ヒトの、願いや、思いや、いろいろなもの…営み。いのちとか。 それが、漢字に。 こんなにも身近なものに、宿っていたなんて。 読み終えて、興奮気味。 漢字の、ひとつひとつを解き明かしていく、その孤独な追求の姿勢。 最後に、書かれた、体系は双び立つことができない、という結びを見た時の、なんだろうあの感情。かっこよくて?変な声が出てしまった。 あらためて、よりみちパン!セはすごいラインナップだ。自宅の本棚に並べようかしら。

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2017/01/01

読了。児童館にある図書館の分館で借りた本である。子供向けかと思っていたが、中学生以上向けであった。白川静の最後のお弟子さんが書いた本のようである。序文が白川静の文章だったので、白川静が、子供向けに書いた本だと思ったが、著者は別人であった。う~んという感じである。いくつか常用漢字な...

読了。児童館にある図書館の分館で借りた本である。子供向けかと思っていたが、中学生以上向けであった。白川静の最後のお弟子さんが書いた本のようである。序文が白川静の文章だったので、白川静が、子供向けに書いた本だと思ったが、著者は別人であった。う~んという感じである。いくつか常用漢字などの批判の仕方が、気に障った。白川静であれば、気にさわらなかったかは、わからない。正直、白川静の書いた本は、まだ1冊も読んでないことに気がついた。読まねばと思った。山が高いと思って、つい筋トレばかりしていつのまにか山に登ってるつもりの人になっていた。気がついて良かった。

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2016/07/26

図書館で借りました。白川静監修、山本史也著。折角借りたからちょっとは読もうと思い読み始める。白川静さんの本が売れるの良く分かるわぁ〜。面白い。

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2014/05/24

なぜ、漢字は作られたのか、誰のために作られたのか、背景が書かれている。某番組で某先生が漢字の成り立ちについて授業されていたが、この本を読めば根源がわかる。ルビが打ってあると思って、侮ることなかれ。難解ですぞ。

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2011/06/25

 漢字はその成立から3300年経てもなお「生きている」文字である。ヒエログリフや楔形文字が使用されなくなったことを考えると、漢字は古代から脈々と受け継がれている「生きた化石」と言ったら言い過ぎだろうか。ひらがなやカタカナも漢字から生まれた文字であると考えると、日本人は(そしてもち...

 漢字はその成立から3300年経てもなお「生きている」文字である。ヒエログリフや楔形文字が使用されなくなったことを考えると、漢字は古代から脈々と受け継がれている「生きた化石」と言ったら言い過ぎだろうか。ひらがなやカタカナも漢字から生まれた文字であると考えると、日本人は(そしてもちろん中国人も)、まさに生きた化石と共に生きているのである。  にもかかわらず、我々は漢字の成り立ちについて詳しくは知らない。知っていたとしても、その説明があまりにもずさんであることが本書によって厳しく批判される。  わが国の漢字研究の大家である白川静氏の「漢字学」を体感することができる本書は、その構成やレイアウトを含めて、まさに企画力の勝ちであると言える。本書では、神と人との交感が漢字の成立にとっていかに重要であったかがドラマティックに解き明かされていく。これまで知らずにいたことを知る楽しさや悦びを存分に味わうことができる。  ただ残念なのは、中学生にも読んでもらうことを想定しているわりには文章の難解さが目立つところだ。もちろん著者の独特の言い回しが、古代中国の謎を探るドラマに適していないとも言えないのだが。

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2011/02/24

2011年2月 ・身近な漢字をピックアップして,その成り立ちを「物語」で解説. ・通説を反証して,新たな漢字体系を説明.漢字への見方が変わった. ・理系人間の自分にとっては,斬新な内容であった.普段の生活から離れたテーマ・論法であったから.特に,論理構築が甘いと感じたが,言語学で...

2011年2月 ・身近な漢字をピックアップして,その成り立ちを「物語」で解説. ・通説を反証して,新たな漢字体系を説明.漢字への見方が変わった. ・理系人間の自分にとっては,斬新な内容であった.普段の生活から離れたテーマ・論法であったから.特に,論理構築が甘いと感じたが,言語学ではしょうがない事であり,”このような学問も存在する”ということを学べた.

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2010/12/26

よりみちパンセ~初めの物語:からだの物語・サイの物語・生と死の物語・空翔けるものの物語・「物語」ののちに~白川博士の脱・説文解字は賛成だが,『口』が部首として一つもないというのが解せないし,万葉集などを引いてきて中国人も同じような気持ちだったのだろうと云われても納得がいかない

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2010/12/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

本屋さんの特設コーナーでちょろっと立ち読みしてから、気になっていた本。 図書館のティーンズコーナーにあって、すべての漢字に振り仮名が振ってあった。つまり、この本は子供向けってこと? しかししかし、読み始めるとすごく難しい。 自分が、中学生いや、高校生でも分かったかどうか。 大学院まででてるのに、内容をすらすらと頭に落とし込むことができない。 かといって、読みにくいわけではなく、文章自体は読みやすい。なので、ゆっくりとじっくりと読み込んでいくと、漢字のつむぐ物語がぼんやりと見えてくる。 漢字の解釈はまず「口」からはじまる。 この本の中では、「口」を、クチとせず、サイとして解釈することで、色々な漢字を神様と結び付けていた。 「口(さい)」についての説明を終えたのち、それを活用しながら神と生死、神と鳥について語られていく。その内容は非常に物語的で、一連の流れとして捕らえやすい構成になっていた。 面白いなと思った部分。 ・左右と尋ねるの話 左=「工」の形をしたまじないのための道具を手で神に供える字 右=祈りの言葉らしきものを収める器をしめす「口(さい)」を手にもち差し出す字 これら2つをあわせ 尋=「工」と「口(さい)」をあわせて、たむけ、神のありかを”尋ねる”形。「ヨ」と「寸」は手をあらわす。

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2010/02/11

漢字は単なる記号ではない。自然や社会に対する切実な思いがこめられているのだ。という白川文字学。漢字をながめながらこの字にはどんな思いが込められているのだろうと調べたくなってしまう。

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