地域通貨 の商品レビュー

嵯峨生馬(著者)

2013/01/06

もう８年も前に出た本ですが、地域通貨についてさらっと頭に入れるにはとても良い本でした。
地域通貨とはそもそも何で、どんな種類があって、日本や世界の実例紹介があって、著者が実際に地域通貨を運営する中で感じた課題や意義について書いてあって、今後地域通貨の活用が望める分野についての言及、といった流れ。

地域通貨の運営形式にはいくつかの形態がある、ということをこの本を読んで初めて知った。
そもそも地域通貨には、
「コミュニティ志向性」「プロジェクト志向性（非営利活動などへの支援）」「経済循環志向性」
の３要素があって、それぞれの要素のどれを重視しているかによって、運営形式もかわってくる。

地域通貨っておもしろい。
というか、「お金」の役割ってちゃんと考えてみると、とても面白い。
いろんな課題解決のデザインに絡ませていくことができると思う。

2011/12/14

本書を読み、地域通貨の存在、貨幣の本質、貨幣や証券に関する法律の存在を知ることができた。
好奇心を刺激され、学習意欲が高まった。
以上から、今回の読書は有益だった。

地域通貨の試みが成功するか分からないが、挑戦はしてみて損はない。理由は、もし成功すれば、需要増加・地域経済の活性化に繋がるからである。

2011/11/27

　経済へのカウンターパートとしての「地域通貨」。

　日本ではなかなか根付きませんが思索の一助に是非。

http://chatarow.seesaa.net/article/122421953.html

2009/10/04

★読む目的
地域通貨導入に向けて、勉強する！

★読書レベル
並列読書

★メインブランチ
『はじめに』　『立ち上げ』　『ポイント』　『おわりに』　

★ＩＮＰＵＴ
　　・日本国内には、約３００以上の地域通貨が存在。地域通貨を知っている人は、日本
　　　人の5割を超える。民間企業の中には、社会的責任の遂行にあたって着手する動き
　　　あり

　　・貨幣とは、ある集団や複数のコミュニティの中で、共有された『約束事』に近く、払い
　　　手と受け手との了解によって成立する。極論『貝殻』や『布きれ』でも、貨幣と見なす
　　　合意がなされた瞬間に、その物はたちまち貨幣となる

　　・多くの地域通貨は、地域コミュの再生や人と人とのつながり作り、地域における公
　　　共性・公益性の高い活動の支援などを目的としている。そこからは、生活を楽しみ、
　　　暮らしを豊かにし、地域社会に貢献しようとする現代人が求める新しい社会像が見
　　　える

　　・成功している地域通貨は、定期的に会合やイベントが開催されている（流通する場
　　　を設ける）

　　・国内の地域通貨は非課税が多い。商行為に該当せず、社会的な利益の大きな活
　　　動に利用され、なおかつ期限が定められ貯蓄性がきわめて低い。その為課税対象
　　　となる資産として見なすのはむずかしいと考えられている。しかし、国内では課税
　　　対象の議論は不十分なため、今後どうなるかは不明

★ウガンダの感想
　先週末NPOのメンバーが、ヒヤリングのため、この本を書いた著者に会いに行きました
（仕事が休みであれば、自分も行きたかったです・・・）。地域通貨と言えば、渋谷のアー
スデイマネーと言うぐらい有名で、その導入にあたっての経緯が書かれています。他の
地域通貨についても色々取り上げてて、非常に参考になりました。ちなみに、今回の訪
問をアーズデイ日記に取り上げられました。！
詳しくは：http://www.earthdaymoney.org/diary.php?id=183　を参照してください！！

★一言で言うなら
　『お金であって、お金でないもの！』

★ＯＵＴＰＵＴ
　　・ポイントの性質を知る。標準的ポイント付与率：商店街１〜２％デパート3〜10％量販
　　　店5〜10％（金銭的な価値を、現金ではなくポイントで閉じ込め、他の場所で利用で
　　　きないようにすることで、顧客を囲い込む戦略は、販売促進に有効）

　　・紙幣類似証券取締法について知る：紙幣類似と見なされる証券が、発行された場合、
　　　その発行者に発行停止を命令することができる。紙幣類似とは、『どこでも』『何とで
　　　も』『誰でも』の3条件を満たす証券

　　・前払式証票の規制等に関する法律（通称、プリペイドカード法）について知る：前払式
　　　証票とは、事前に代金を支払って入手するカードや商品券。発行者が何らかの理由
　　　で、当初約束していた対価を支払えないとき、前払式証票は紙屑になる。そのトラブ
　　　ルの発生を防ぐ趣旨で制定された法律

　　・前払式証票のメリットを理解：小銭が不要でで、プレミアムなどのお得がある。消費
　　　者にとってメリットを実現しつつ、発行者にとっては、代金を前払いしてもらうことで販
　　　売促進や顧客の囲い込みにつなげられる

　　・地域通貨を成功させるポイント：?定期的なイベント開催?わかりやすい交換価値?
　　　ポイントカードに学ぶ?『つながっている感じ』『参加している感じ』を大事に（地域通
　　　貨は、機能性や現実性だけを追いかければ、必ず円に負ける）

★BookCrossingしたい度
　『★★★☆☆』

★関連本・紹介されてる本

2009/10/04

分類＝地域通貨・エコマネー。０４年３月。(参考)補完通貨研究所→http://www.olccjp.net/