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ローマ人の物語(13) の商品レビュー

3.8

26件のお客様レビュー

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2013/04/15

歴史を俯瞰することは、岡目八目冷静に色々な見解を戦わせることができるが、実際に生き、そしてその時々に最善(その基準が公なのか私的なのかは別として)を期して判断し、多くのものが追従して実際の事実として積み重ねられたものは、ある種馬鹿げたフィクションのようでもある。この世界で一人の人...

歴史を俯瞰することは、岡目八目冷静に色々な見解を戦わせることができるが、実際に生き、そしてその時々に最善(その基準が公なのか私的なのかは別として)を期して判断し、多くのものが追従して実際の事実として積み重ねられたものは、ある種馬鹿げたフィクションのようでもある。この世界で一人の人間があくせく最善を期することの虚しさがローマ帝国という壮大なものであればある程際立ってしまうような気がする。しかし、それでも私達は私達の今、現実を生きなければならないのだ。

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2013/03/07

ローマ人の物語も終盤 ローマが、ローマで無くなりつつある。作品全般としては非常に良いと思うが、ここ2〜3巻は内容自体にワクワク感に欠ける。

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2012/03/03

2012 3/3読了。つくば市立図書館で借りた。 高校時代に途中まで読み、そのままになってしまっていた『ローマ人の物語』シリーズ。 つくばの図書館で見かけたので、久々に再開してみた。 ディオクレティアヌス帝/コンスタンティスヌス帝、いわゆる「後期帝政」、「絶対君主制」の時代のはじ...

2012 3/3読了。つくば市立図書館で借りた。 高校時代に途中まで読み、そのままになってしまっていた『ローマ人の物語』シリーズ。 つくばの図書館で見かけたので、久々に再開してみた。 ディオクレティアヌス帝/コンスタンティスヌス帝、いわゆる「後期帝政」、「絶対君主制」の時代のはじまりの巻。 教科書で両者の名前と「後期帝政」へ移行したことは知っていても、それが実際にどういうことなのかはよくわかっていなかったのだが、この巻を読んでだいたいの感じがつかめた。 ローマがローマでなくなる/君主の権力が絶対的になり、国防上において市民よりも優先される時代、的な。 そもそも3世紀時点でローマの信用は瓦解して蛮族が跋扈しがちになっていたところを、ディオクレティアヌス帝が改革によって国防を増強してなんとか盛り返すも、兵力増強による国防費の増大と4頭体制を敷いたことでの官僚増加等で予算規模がでかくなって重税を課すようになる⇒離農が起こる⇒離農を防ごうと職業の世襲が義務化・・・とか。 コンスタンティスヌス帝時代に金本位とも呼ぶべき制度が始まるも、金貨を手に入れられる身分=軍人・官僚および国に近い商工業者であるか否かでの格差がより広がる、とか。 中世化の芽がどんどん蒔かれ、ローマっぽさがなくなり、極めつけはコンスタンティヌス帝がビザンティウムに首都を置く、と。 共和制⇒元首政くらいの感じが好きなので、巻末の「これほどまでして、ロマー帝国は生き延びねばならなかったのか」という問いには首肯せざるを得ない。

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2012/01/28

崩壊しかけたローマ帝国に、2人の皇帝が最後の歯止めをかける。しかし、東西ローマの分裂への一歩を踏み出し、キリスト教を公認し擁護することで中世ヨーロッパ時代の教会の横暴・悪乗りのタネを植えるなど、失ったものも多い。 巻の最後の言葉「これほどまでして、ローマ帝国は生き延びねばならなか...

崩壊しかけたローマ帝国に、2人の皇帝が最後の歯止めをかける。しかし、東西ローマの分裂への一歩を踏み出し、キリスト教を公認し擁護することで中世ヨーロッパ時代の教会の横暴・悪乗りのタネを植えるなど、失ったものも多い。 巻の最後の言葉「これほどまでして、ローマ帝国は生き延びねばならなかったのか」が印象的。

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2011/08/30

低調な評価にするわけではないが、塩野さんが言うとおり (というか彼女の主張がおりこまれた文面なので) ローマらしさ、相対的かつ公共性・共同体を意識した 政体・文化が変容していく段階を描いているので あまり面白くなかった。特にキリスト教文化で育って いないし。 塩野さ...

低調な評価にするわけではないが、塩野さんが言うとおり (というか彼女の主張がおりこまれた文面なので) ローマらしさ、相対的かつ公共性・共同体を意識した 政体・文化が変容していく段階を描いているので あまり面白くなかった。特にキリスト教文化で育って いないし。 塩野さん自身もそうだと思うけど。

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2011/01/13

愚帝、内乱の読みづらい数冊を経て、ついにとどめの一撃となるキリスト教が台頭。 その時、良かれと思ってしたことでも、トップの決断は時にかくも長く歴史を左右する。

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2010/10/03

久しぶりに、塩野さんのローマ人の物語を手にとってみた。千年近くを旅する物語も既に全15巻のうち13巻目。時代は3世紀末から4世紀になる頃で、同じく古代文明が花開いた中国では秦漢王朝も後継の三国も滅び、西晋が異民族の侵入で滅ぼされる時期に当たる。理性が花開いた古代は終わりに近づき、...

久しぶりに、塩野さんのローマ人の物語を手にとってみた。千年近くを旅する物語も既に全15巻のうち13巻目。時代は3世紀末から4世紀になる頃で、同じく古代文明が花開いた中国では秦漢王朝も後継の三国も滅び、西晋が異民族の侵入で滅ぼされる時期に当たる。理性が花開いた古代は終わりに近づき、「暗黒の」とも形容される中世が近づいている。 今回はそんなローマの本質が変わりゆく時代に、帝国を立て直そうとしたディオクレティアヌスとコンスタンティヌスを採り上げる。強くしなやかだったローマは既に過去のものになった。皇帝と軍隊は内紛を繰り返し、国の主導権は辺境の守護者であるバルカン人たちに委ねられる。しかしローマは分裂することなく、様々な人種からなるローマ人たちは団結を維持し、リメス(対異民族防衛線)に囲まれたローマ世界を守ろうとする。しかしどうすれば守れるのか。二人が出した答えは「普通の帝国化」だったようだ。皇帝の権威強化、帝位の世襲、皇帝を支える強い軍隊と官僚、それを賄う重税・・・。そうするしかないじゃないか、という当人たちの声が聞こえて来そうなものだが、塩野さんは「ローマがローマでなくなっていく」と、悲観的に捉えている。同じことの繰り返しが多く、老人の繰言のようにくどいのが難点だが。 そして将来を大きく左右したのは、コンスタンティヌスの東方シフトだろう。コンスタンティヌスはローマをイタリア中心の古代ローマからギリシアのビザンティン帝国に生まれ変わらせ、更に千年の余命を与えた。そのためにはキリスト教徒の支持を得る必要がある、とまで見抜いていたとしたら、コンスタンティヌスは相当な慧眼だし、カエサルやシャルル大王と並んで、今日のヨーロッパ世界を作った一人、と称しても過言ではない。 塩野さんの長い物語もあと2冊。ローマがローマでなくなっていくとなると正直気が重いが、やっぱり読むことにしよう。次巻ではあの、背教者ユリアヌスが登場することだし。

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2010/09/23

 ぼろぼろになったローマが再生する物語。ただ,再生の方向性が,これでいいのかな,と思ってしまうものであるのは,作者に言われるまでもなくわかる。自分の信念を曲げずに生きていたかっこいい人が,病気になり敵におびやかされ,ただ自らの保身のみを考えてどんどん嫌な奴になっていくのを見ている...

 ぼろぼろになったローマが再生する物語。ただ,再生の方向性が,これでいいのかな,と思ってしまうものであるのは,作者に言われるまでもなくわかる。自分の信念を曲げずに生きていたかっこいい人が,病気になり敵におびやかされ,ただ自らの保身のみを考えてどんどん嫌な奴になっていくのを見ているような気がする。以前のかっこよさをよく知っていて,それにあこがれていればいるほどつらいような感じだ。まあ,そんな風に思って読んでしまうのは,ここまで時間的にも量的にも,作者の目線で古代ローマという国につきあってきたからなのかもしれないけれど。  今回中心である二人の皇帝は,高校自体の世界史の授業でおなじみだった人だ。バラバラになりそうだった(というより死にかけていた)ローマ帝国を,キリスト教という新たな支柱で立て直した偉人である,というイメージだった。しかし,こうやって別の視点から説明を受けてみると,ずいぶんと違った印象を持つ。ただ,決して偉人ではないにせよ,彼らの力,たとえば,ある状況の中で最善と思われる手を見つける力や,最善手をねばり強くやり遂げていく力は,感嘆に値する。  ここまでやってもやっぱり壊れていく,あと100年の帝国が切ない。 2009/9/17

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2010/07/10

2010/07/08 ついにローマの首都がローマでなくなってしまった。通貨の純度を上げても良貨はみな死蔵されて流通しない、彫刻の技術があからさまに劣化しているなど、気がついたらここまで衰亡しているのだ。 世界史で習った事なぞなんにも理解できていなかったのだということがよくわかる。

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2010/06/28

ブログにレビューを書きました。 http://yo-shi.cocolog-nifty.com/honyomi/2005/02/13__ea70.html

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