だりや荘 の商品レビュー

井上荒野(著者)

2012/03/14

あいまいでドロドロ。
終始、希望がないけど、面白いので読み進める。

文章は丁寧でそんなにいやらしくない。
・・・この内容を昼に読んでも疲れなかった。
結果、1:30からの懐かしい昼ドラに近いような印象。

2011/11/13

軽井沢のペンションのお話。
優しいマッサージ師の旦那と体の弱い姉と私。
両親が残したペンションを経営する中でのお話。

井上さんのこの行き場のないゆがみが好きなんだけど、
今回のこの作品はあんまりだったなー。

2011/11/02

わりと好きな感じの作品でした。
翼君がヒーローみたいでいいですね。
杏ちゃんも、あかるくてすてき。

椿と杏が、
表と裏みたいで、
その対比がきれいでした。

2011/09/28

荒野さん、『ヌルイコイ』以降はどの作品をとってもハズレがなくて、きっとあそこで何かつかんだんだろうなあと思う。もしかしたらまだ未読の、『ひどい感じ』を書いたところで抜けたのかもしれない。次はそれか。この作品も、やっぱり姉妹の三角関係という方向に行くんだろうなあと思っていたら、実際そういう流れになって、葛藤する二人の互いを思いやる心と自分の欲望との間の微妙な微妙なバランスの描き方がうまいなあと思う。崩壊する一歩手前のところで、それでも何とか保ち続けるというオチをつけるのが、おそらくここまできたら自覚的にやってるはずで、うまいなあと思う。

2011/09/10

井上荒野、やっぱりいいな。愛し方っていろいろで、そのかたちはすべてが受け入れられるものではないけれど、それぞれのせつなさや、愛しさなどの表現には共鳴するものがある。共感できないけど、わかっちゃうところが、なんとも難しいのだけれど、好きだなーと思う。

2011/09/04

田舎でペンションを営んでいた両親が事故で他界。姉と妹夫妻でペンションを再開するが、妹の旦那は姉と不倫もしていて、その関係性がいいと…。だから??という感じだけれども、その微妙な関係性がいいのか？イマイチ理解に苦しむけれど、そんなことを思っているうちに読み終わる感じ。

2012/02/23

綺麗に書かれているし、情景からここへ行きたいと思わせるが
迅人は最低。
どうしてこう思えるのか滑稽なほどの自信過剰男。
表紙の綺麗さ、書き出しの文章から手に取ったが、すっきりしない。

2011/06/26

ペンションダリヤ荘を経営する椿と杏の姉妹あれこれ。
姉妹で共有する杏の旦那。病んでる椿の恋人。
許せる許せないという価値観では読めない。でもせつなくて面白かった。
杏がんばれ。

2011/04/16

こういう男女の関係を不快に思う。誰が悪い、と言う視点ではなく、どう読み手が捉えるか、によってこの男女関係の見方が変わってくるんだろうなぁ、と言う作品。二兎を追う者は一兎をも得ず、って事でしょうか。

ええと。３の評価は微妙カモ。２．５って感じですねぇ。

2010/12/26

両親が事故で死に、経営していたペンションを引き継ぐことにした
杏と迅人夫妻は、早速山奥へと引っ越し杏の姉の椿の隣で暮らし始める。
杏と迅人の間には何の問題もない。
けれど迅人は椿とも関係を持っている。
東京にいたときからたまに会っていた２人だったが
隣に住むようになってからは密会が顕著になっていた。
そのことに勘付いている杏だったが彼女からは何も切り出せない。
軌道に乗り始めただりや荘は
バイトに元暴走族だったという翼を雇うことにした。
器用な翼はペンションの経営を楽にし、迅人と椿の外出も増えていく。
装画：岡田里　装丁：大久保明子

山奥で暮らす妹夫婦と姉の三角関係。
こんなにも閉鎖的でじめじめとした関係性はないと思うのに
自然が美しいせいか不潔な感じがしない。
杏は２人の関係を気が付いている、
椿は杏が勘付いていることに気が付いている、
迅人だけがうまく隠せていると思っている。
翼にも壊せなかったこのバランスがいったいいつまで続くのか。