ぼくの話を聞いてほしい の商品レビュー

クリスティアン・D.イェンセン(著者),山下丈(訳者)

2017/05/12

終盤にきて、想像と違ってたと思ってしまう感はあるのだが、小説ではないのだから…これが現実。問題は精神の傷。

心の傷は正比例するわけではないというのは、
『父-娘 近親姦―「家族」の闇を照らす』
ジュディス・L.ハーマン

これの逆パターンは、
『メモリー・スリップ』リンダ・キャサリンカッティング

2010/10/24

虐待といえば虐待なんだけど…けっこう酷い虐待の話を数作読んでしまったせいか、あまりズンとくるものがなかった。こうやって人間の神経は麻痺していくんだな、と思ってしまった；作者には大変申し訳ないが。

虐待は１回だろうが、数年だろうが、本人の心に傷がつくことが虐待なのに、酷い話を聞いたあとに、それより悲惨ではないような印象の話を聞いたらインパクトが薄いと感じてしまう自分が凄くショック。

この作者の場合、大人になって再会してコンタクトを取り続けるところも負の連鎖というか…DVと同じで傷に関係することから逃げださないことが逆に傷を深めてしまうんだなぁと思った。

2009/10/04

アパートのベッドの上で、映画館の暗闇で、旅先で、襲いかかる男。信頼していた大人が豹変する！少年はその理由がわからないまま、罪悪感にさいなまれる。小児性愛者の狡猾な罠に落ちた少年の受けた性的虐待とは……。誰にも言えないまま、誰にも気づいてもらえないまま過ごした３年間。そして、そのトラウマと闘わなければならなかったその後の人生。自己を取り戻すまでの軌跡を被害者本人が綴った衝撃と感動の記録！