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高校を変えたい! の商品レビュー

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2015/10/02

東芝から民間人校長として三重県立白子高校に赴任した著者の就任2年目時点での経験や教育観をまとめている。高校教員の世界を「異界」として、基本的に批判的なスタイルで書かれている。 約10年前の状況であり、現在ではだいぶ変わってきているのではないかと思うが、授業公開を頑なに拒んだり、骨...

東芝から民間人校長として三重県立白子高校に赴任した著者の就任2年目時点での経験や教育観をまとめている。高校教員の世界を「異界」として、基本的に批判的なスタイルで書かれている。 約10年前の状況であり、現在ではだいぶ変わってきているのではないかと思うが、授業公開を頑なに拒んだり、骨折事件でのたらい回し、駐車票への抵抗など、教員の世界は確かに「異界」といっても過言ではない状況であるという認識をもった。基本的に、生徒やその保護者、教育委員会等以外とは外部との関わりがないので、そのような閉鎖的なぬるま湯体質になっているのではないかと思う。その点で、外部の視点を学校経営に導入する「民間人校長」は意味があるのかなと思った。 ただ、著者の独善的な改革の進め方や教育観には疑問を持つところがあったし、現に著者はその後、別の私立高校の校長に赴任した際、いじめでの自殺問題を投げ出して辞任してしまうという教育者としての適格性を疑うこともおこしており、本書の内容にはあまり納得感はなかった。

Posted byブクログ

2010/05/22

海外経験の豊富な民間のエンジニア、それも一企業の社長まで務めた著者が三重県の公立高校の民間人校長として教育現場という「異界」に入り込み改革を行った一年を振り返った一冊。現場での様子が非常に分かりやすく丁寧に表現されています。常識的な感覚では絶対に理解できない「異界」の現実には驚き...

海外経験の豊富な民間のエンジニア、それも一企業の社長まで務めた著者が三重県の公立高校の民間人校長として教育現場という「異界」に入り込み改革を行った一年を振り返った一冊。現場での様子が非常に分かりやすく丁寧に表現されています。常識的な感覚では絶対に理解できない「異界」の現実には驚きや怒りを通り越してあきれてしまいました。一例として著者の次の言葉を挙げます。「生徒達に向かい合ってこそ、その価値が発揮できる筈の教師達が、それ以外に費やす時間の膨大さと、十年一日の如く変わらぬプロセス…」このような状況の中でも粘り強く、ゆっくりではあるけれども確実に改革を進める著者には心より尊敬の念を抱きました。同時に、自分も将来なんらかの形で教育に関わって生きて行きたい。そのためにも今を精一杯生き結果を残していかなければ・・・という思いを新たにしてくれる一冊でした。

Posted byブクログ