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バグダッドの秘密 の商品レビュー

3.5

10件のお客様レビュー

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会社をに馘になったタ…

会社をに馘になったタイピストが一目惚れした青年をバグダッドまで追いかける。一歩間違えばストーカー扱いされそうな元気な女性が主人公。

文庫OFF

2024/07/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

アラビアンナイトな世界でヴィクトリアの大冒険! 失業した日に偶然出会ったエドワードを追ってバグダッドに来たヴィクトリア。どうやらエドワードが働く組織には怪しいところがあるらしいのだが。息をするように自然に嘘をつけるヴィクトリアは、その特技を活かしてスパイ活動に協力するが、危険は彼女にも迫って——。 異国情緒がワクワクをグレードアップさせているスパイ小説。難しく考えずにヴィクトリアの一挙一動にドキドキしていればあっという間に読んでしまう。砂埃や発掘調査などの中東の雰囲気が雑多でエネルギッシュな舞台を盛り上げている。 エドワードが実は黒幕。何も知らずに親切心と正義感で飛び込んできたリチャードがヒーロー。ロマンス要素もしっかりとあって、その周りのオジサンたちもキャラが立っていて、そういう意味でもクリスティーはやっぱりすごい。

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2024/07/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

主人公のヴィクトリアは、「トミーとタペンス」のタペンスのような、クリスティ作品でよく登場するアクティブな女性。  冒険心に富み、行動力があって非常に勇敢。タイピストとして雇われていたが、雇い主のモノマネで同僚を笑わせているところを本人に見られて仕事をクビになる。これからどうしようかと路頭に迷っていたところで出会った青年に一目惚れし、彼を追ってバグダッドへと飛ぶことを決意。しかし運賃すら払うお金がないので、経歴を詐称して裕福な夫人の付人として飛行機に乗り込む。 一目惚れした青年に再び会うという目的のためだけに、諜報員として活動したり学者のふりをして発掘現場に潜り込んだりととにかく行動力に溢れている。命の危険にさらされながらも咄嗟の嘘や機転で乗り切るなど頭の回転も早い。 最終的に、一目惚れした青年は自分を欺く敵だったことを知り落胆するも、違う青年と結ばれることになるので結果オーライ。  飛行機の離陸シーンが臨場感に溢れていて印象的だった。

Posted byブクログ

2024/08/16

1951年発表のノンシリーズ作品。初期の作品『茶色の服の男』と味付けは似ているが、よりスパイもののスパイスが利いているのと、米ソの対立という時代背景が題材に含まれているのが特徴。もちろん、本格的なスパイものとはスリリングさでは比較できないし、ミステリとしてもサプライズの大きさだけ...

1951年発表のノンシリーズ作品。初期の作品『茶色の服の男』と味付けは似ているが、よりスパイもののスパイスが利いているのと、米ソの対立という時代背景が題材に含まれているのが特徴。もちろん、本格的なスパイものとはスリリングさでは比較できないし、ミステリとしてもサプライズの大きさだけで言えば傑出するものはないが、クリスティならではの安定感、安心感が心地いい。

Posted byブクログ

2022/10/19

クリスティーにしては珍しい(と思われる)スパイ小説で、こんな作品もあったんだとよんでちょっとびっくり。 正直、本作のミステリー部分はそこまででも無いと感じたが、作品全般から感じられるバグダッドを始めとする中東の雰囲気や文化などはとても良かった。

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2021/04/03

2004年発行、早川書房のクリスティー文庫。解説は北原尚彦(作家)。国際スパイもの。スパイものは設定がちょっと納得いかないものが多いような気がする。そこを感じないようにすれば、前半に意外な伏線も張ってあるし、後半の主人公の手に汗を握る一種の活劇も面白いのだが。

Posted byブクログ

2019/03/07

スパイスリラーということで だめかな?と思ったけど、なかなか面白かった。 まあトミー&タペンスと同じ系統だしな。 今回違うのは基本的にペアじゃないこと。 やたら活動的で、自分で切り開くのね。

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2012/04/26

たくさん登場人物が出てきて、たくさんの場面設定があり、最初は理解するのが大変だったけど、それらが後半に交錯し始めるとおもしろかった。 舞台がバグダッドで、異国情緒漂う表現がかなりあり、まるで自分が旅行をしているかのように楽しめたのもよかった。 夢物語のような展開が繰り広げられ...

たくさん登場人物が出てきて、たくさんの場面設定があり、最初は理解するのが大変だったけど、それらが後半に交錯し始めるとおもしろかった。 舞台がバグダッドで、異国情緒漂う表現がかなりあり、まるで自分が旅行をしているかのように楽しめたのもよかった。 夢物語のような展開が繰り広げられるので、現実味がないが、まぁ現実ではないのでいいでしょう。 最後はハッピーエンドだからよかった♪

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2011/08/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

アガサクリスティの楽しみ方は 1 イギリス文化に馴染む。紅茶、朝食、昼食、夕食など。   鉄道の利用、新聞の読み方、新聞への広告の出し方など。 2 中近東、南アフリカ、オーストラリア、アメリカなど旧植民地の文化に馴染む。   アガサクリスティ自体が行ったことがある地方の描写は、すごく立体的。 3 犯人探し 4 女性のものの見方と男性のものの見方の違い 5 考古学、遺跡発掘作業など。 6 音楽、オペラなどの芸術活動。 7 作家、小説、詩、マザーグースなど。 3以外は、アガサクリスティの経験に基づく内容なので、とても勉強になります。 本書は、1,2,4,5,7の視点が得られるのでたいへん楽しめる。

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2009/10/07

おしゃべり好きが災いして会社を馘になったヴィクトリアは、一目惚れした美青年を追いかけて一路バグダッドへ。やっとのことで彼の勤め先を探しあて、タイピストとして潜り込んだものの、とたんに不可解な事件に巻き込まれてしまった。さらに犯人の魔手は彼女にものびて…中東を舞台に展開するスパイ・...

おしゃべり好きが災いして会社を馘になったヴィクトリアは、一目惚れした美青年を追いかけて一路バグダッドへ。やっとのことで彼の勤め先を探しあて、タイピストとして潜り込んだものの、とたんに不可解な事件に巻き込まれてしまった。さらに犯人の魔手は彼女にものびて…中東を舞台に展開するスパイ・スリラー。

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