エフェクターの全知識 の商品レビュー
タイトルには全知識とあって、さすがに全知識は言い過ぎだと思いますが、内容は至ってよく説明されている印象です。 原理の説明は、深くなりすぎないで、わかりやすいと思います。ただ、どうしてもカタカナ技術用語は多くなるので、かなり説明されてはいると思いますが、覚えきれない、しんどいと...
タイトルには全知識とあって、さすがに全知識は言い過ぎだと思いますが、内容は至ってよく説明されている印象です。 原理の説明は、深くなりすぎないで、わかりやすいと思います。ただ、どうしてもカタカナ技術用語は多くなるので、かなり説明されてはいると思いますが、覚えきれない、しんどいと感じる人もいそうですが。でも用語索引はとても充実しています。 この本は20年前2004年に出版された本で、古典的なエフェクターからおよそデジタル技術によるマルチエフェクターとプラグイン・エフェクトあたりまでの技術が説明されています。本文中「DSP性能向上で今後は遅延も問題なくなるだろう」と述べられている通り、今は多少違う面があるかもしれません(あるはずです)。 一方、本書の各所で述べられているように、古風なアナログ技術が(否応なく)持っている不確実さや限界が却って現場のミュージシャンに支持されている(恐らく今も)ことは興味深いと思いました。しかし、高性能DSPや昨今のAI技術を使ったりすることで、今後も古風なアナログ的要素部分はデジタル化されていくだろうと思います。 (図1-1の図bのグラフは、理解するまでに時間かかったけど(汗)) 最終章の「実践エフェクト・セッティング」は現場のミュージシャンにとってもとても興味深いと思います。しかし、多数記載されているツマミの位置ってメーカーに依存していはずではないのか?、と思うので、過信は禁物かもしれません。 MIDIについては説明がとてもシンプルです。言い出すとキリがない気がするので、軽く読み流すか、別の入門書に頼るのが良いでしょう。 ちなみに。最近は、アメリカではエフェクターと呼ばずに足で踏まないような装置でもペダルと呼ばれているようで、日本でもペダルと言うようになってきたようです。でも、違和感を感じるんですけど。
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