かげろう絵図(上) の商品レビュー
長編新聞小説上巻
下巻の解説によると、昭和33年5月17日から翌昭和34年10月20日まで、東京新聞夕刊に連載された小説とのこと。作者のことばも紹介されていて、「私はこれまで短い時代小説はいくつか書いてきたが、長いものはこれがはじめてです。」とある。 上巻は、人物の登場を丹念に書いている感じ。最...
下巻の解説によると、昭和33年5月17日から翌昭和34年10月20日まで、東京新聞夕刊に連載された小説とのこと。作者のことばも紹介されていて、「私はこれまで短い時代小説はいくつか書いてきたが、長いものはこれがはじめてです。」とある。 上巻は、人物の登場を丹念に書いている感じ。最初は読んでいて、余計なことはせずに多喜の方をほっておけばよかろうに、なんで思っていましたが、間違いでした。 読み進めていくうちにだんだんと面白くなっていく。しかしまあ、娯楽小説を志向しているようで、変に真面目な感じがするのがこの作者らしいところ。
長束
天保の改革前の将軍家…
天保の改革前の将軍家斉を取り巻く中野石翁らの権勢を描く。
文庫OFF
吹上 風流合戦 騒動 怪談 貂の皮 こちらの人々 若い男 蔭の迎え 大御所御患い 雲 蜜謀 黒い手 渦の行方 石庭 真昼の夜 お墨附 闇 風 水の上 秋気 不浄門 麻の葉 著者:松本清張(1909-1992、北九州市小倉北区、小説家)
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清張がとにかく面白いものをと書いた時代もの。濫費・性豪で有名な徳川家斉の御代、悪名高いお美代の方を取り巻く巨悪の陰謀と世を正そうとする一派との攻防戦。「お主も悪よのう」的シーンや「あ~れ~」的シーンまで、お約束シーンを散りばめた痛快時代劇。下巻に続きます。
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ネタが随所に仕込まれていて、ダイナミックにストーリーが展開されていく。読み進めて非常に楽しい。2016.3.30
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江戸時代、将軍徳川家斉の治世下における諸侯の権謀術数を描いた歴史絵巻。 史実はともかく、著者が一番楽しんで書いたと述懐しただけはあって、抜群に面白い( *`ω´)
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~内容(「BOOK」データベースより)~ 著者が「愉しさを第一に」取り組んだ傑作時代小説。徳川家斉が大御所として君臨する天保十一年、絢爛たる吹上の桜見の会で奥女中らが注視する中、事件は起こった―。家斉が寵愛する中臈と背後の黒幕石翁。彼らの追い落としを謀る水野忠邦一派。両者の罠のか...
~内容(「BOOK」データベースより)~ 著者が「愉しさを第一に」取り組んだ傑作時代小説。徳川家斉が大御所として君臨する天保十一年、絢爛たる吹上の桜見の会で奥女中らが注視する中、事件は起こった―。家斉が寵愛する中臈と背後の黒幕石翁。彼らの追い落としを謀る水野忠邦一派。両者の罠のかけあいを推理手法で描き、権力に群がる矮小な人間の姿を炙りだす。 ~~~~~~~~~~~~~~~~ (上)だけでも読み応え充分。影の権力者中野石翁vs島田新之助の構図だが、黒幕であり悪人であるはずの石翁が妙に魅力的に描かれているのがおもしろい。
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将軍の世継争いに名を借りた側近と大奥の権力闘争。目の前に絢爛な着物の柄が乱れ散るような気分になります。
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