希望格差社会 の商品レビュー
ニートという言葉は使っていないですが、若い世代が何故そういう状況にならざるを得ないのかを、1990年代以降を「リスク化」「二極化」していく社会と捉え分析。メインは「仕事」、「結婚」、「教育」について。 教育に関してや、結論部分は「??」と思ってしまうのですが、有用なデータが多...
ニートという言葉は使っていないですが、若い世代が何故そういう状況にならざるを得ないのかを、1990年代以降を「リスク化」「二極化」していく社会と捉え分析。メインは「仕事」、「結婚」、「教育」について。 教育に関してや、結論部分は「??」と思ってしまうのですが、有用なデータが多数載っているので、今の「アメリカン・スタンダード」の流れに危機感を感じている人には、読んでおいて良い本だと思います。
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経済思想の授業で読みました。 比較的読みやすいと思います。難しい用語もないし、大学生という時期に読んでよかったな、と思える本です。 二極化していく社会、知らず知らずのうちにドロップアウトしていく人が増えている現状。 自分はその中でどうしたいのか。 一億総中流なんてもう夢なんだよ、...
経済思想の授業で読みました。 比較的読みやすいと思います。難しい用語もないし、大学生という時期に読んでよかったな、と思える本です。 二極化していく社会、知らず知らずのうちにドロップアウトしていく人が増えている現状。 自分はその中でどうしたいのか。 一億総中流なんてもう夢なんだよ、て感じでした。同感。
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暗い気分になるけれど、読んでおいてもいいか…という位置。これに賛同していいものか、スタンスをどう取るかの方が難しいかなあ。★3.5くらい。
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不安定化する日本社会の現実を、リスク化、二極化という二つの流れで捉え、そこに現れる最大の問題点、「希望格差」について迫った著書。 自由に人生の選択が出来ることによってもたらされる「リスク」、それが普遍化・個人化し、人々の社会意識に大きな影響を及ぼしているそうです。 そして二極化。...
不安定化する日本社会の現実を、リスク化、二極化という二つの流れで捉え、そこに現れる最大の問題点、「希望格差」について迫った著書。 自由に人生の選択が出来ることによってもたらされる「リスク」、それが普遍化・個人化し、人々の社会意識に大きな影響を及ぼしているそうです。 そして二極化。ここでの二極化には、量的な格差だけではなく質的な格差も含まれるとのこと。年収の差だけでは表すことの出来ない格差――将来の生活の見通しにおける格差、仕事や人生に対する意欲の有無などの心理的格差が生まれます。筆者はこれを「希望格差」と呼んでいます。将来に希望が持てる人と将来に絶望している人に分裂されているという…。 そのような不安定な社会へと向かっていったプロセスが、職業・家族生活・教育という三つのカテゴリから論じられています。 ひきこもりや不登校などの「問題行動」が増加した要因として、苦労や大変さに耐える力(=希望)が持ちにくくなっていることが挙げられているのが印象深かったです。 読めば読むほど、それこそ先の見えない気分に陥ってしまう著書(汗。 ですが、しっかりと受け止めていく必要があるなぁと。
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格差社会云々の論争の嚆矢となった書。類書は多数出たが、経済的側面が中心で、実際の若者世代の内面までを踏み込んだ分析は、この書が最も優れている。故に最も共感できる書であろう。その結論は暗鬱たるものではあるが。今後の社会サバイバルの為の必読書!!
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山田さんの論は非常に分かりやすく、丁寧だけど、この人もやっぱり結論が無責任。「社会の構造に問題がある」と指摘しておきながら、最終的には「自分を変えていこう」って、それじゃあ何の意味もないでしょう!って言いたくなる。でも、この本自体の意義は認めるし、それが例え苅谷剛彦や佐藤俊樹の焼...
山田さんの論は非常に分かりやすく、丁寧だけど、この人もやっぱり結論が無責任。「社会の構造に問題がある」と指摘しておきながら、最終的には「自分を変えていこう」って、それじゃあ何の意味もないでしょう!って言いたくなる。でも、この本自体の意義は認めるし、それが例え苅谷剛彦や佐藤俊樹の焼き直しであろうとも…苦笑
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面白いです。山田先生の本は。希望っていうか、夢が持てるかもてないかってすごーく生きるモチベーションの差につながるんだろうな。試合に出ることが禁止されているのに練習をしなくちゃいけないスポーツ選手みたいなもんなんだろうな。
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授業で使っている本。というかこの作者の授業を受講中。 社会学らしい感じで良し。事実はあくまで「〜である」もの。 「〜べき」ものではないってことを考えながら読まないと、「解決策が載って無いじゃん!」ってことになります。それは社会学の領域じゃないっての!
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子どもが出来て、かつ未来に不安を持ったときに読む本ではなかった。くらーい気持ちになりました。格差があるのはわかってるから、どっちかっていうと、対処の仕方を知りたかったんだけどね。
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乱暴に言うと、エスタブリッシュメントとニートの間にある絶望的な格差についてのお話である。今、日本で起きている職業、家族、教育、希望の不安定化、リスク化、二極化について、感情論やタブーを気にせずに冷静にたんたんと分析されている。これらの問題は成熟した資本主義社会なら避けられないこと...
乱暴に言うと、エスタブリッシュメントとニートの間にある絶望的な格差についてのお話である。今、日本で起きている職業、家族、教育、希望の不安定化、リスク化、二極化について、感情論やタブーを気にせずに冷静にたんたんと分析されている。これらの問題は成熟した資本主義社会なら避けられないことで、ほとんどの先進国が直面している問題らしい。著者の言う通り、差が出てきちゃうことは当たり前で、差があること自体は問題ではなくて、それに納得出来るかということなのだと思う。不公平感を感じたことがないわけではないが、差がつかない社会よりはいいのかなとも思うが、社会を維持出来ない程の格差はまずいということだと思う。とても難しい問題であり、著者の言う通り個人では限界があり、社会全体で対処すべき問題だと思うが、期待出来る為政者がいないのが一番の問題か。また、もう既に社会的には若干手遅れの感もあるが、本書を読んで問題の本質が理解出来れば、自分の息子や娘くらいはある程度救えそうな気もする。日本の未来の暗い面を直視する勇気のあるお父さんお母さんにオススメ。
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