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稲生物怪録絵巻集成 の商品レビュー

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2012/08/02

江戸時代、備後三次藩(現・広島県三次市)に実在した 稲生武太夫こと、幼名・平太郎を襲った怪異を纏めた記録= 稲生物怪録(いのうもののけろく)を著した絵巻物を 一冊の本に閉じ(綴じ)込めた資料集。 書籍で言うところの異本を比較するべく、 二種の絵巻を二段組、 三種の絵巻と絵本を三段...

江戸時代、備後三次藩(現・広島県三次市)に実在した 稲生武太夫こと、幼名・平太郎を襲った怪異を纏めた記録= 稲生物怪録(いのうもののけろく)を著した絵巻物を 一冊の本に閉じ(綴じ)込めた資料集。 書籍で言うところの異本を比較するべく、 二種の絵巻を二段組、 三種の絵巻と絵本を三段組のレイアウトで見せるアイディアと ボリュームが凄い。 ページを捲るのが楽しくて堪らない。 寛延2(1749)年7月の一ヶ月間、妖怪変化が次々に稲生家を訪れ、 剛胆な平太郎をあの手この手で脅かそうとする様子が、 おどろおどろしくもユーモラスに描かれている。 稀に命に関わるような深刻なケースもあったものの、 ほとんどは苦笑を誘う、こけおどしの数々で、 平太郎が度々うんざりした表情を浮かべているのが面白い。 編者曰く、稲生物怪録は虚実が綯い交ぜになっている点で、 他の多くの妖怪譚とは異なる――とのこと。 魔王・山ン本五郎左衛門が現れたという年の三次の地図には稲生家が存在しない、 かと思えば、稲生家が広島藩に仕えていた記録が残り、 稲生家自体が養子を迎えながら現代まで存続しているから、なのだそうだ。

Posted byブクログ

2009/10/04

平成16年7月20日~8月29日に広島県立歴史民俗資料館で開催の「稲生物怪録と妖怪の世界」展に合わせて企画されたもの。展覧会企画だけあって本邦初紹介となる絵巻、絵巻絵入写本・絵本などオールカラーで、この1冊に完全収録。

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