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日暮らし(上) の商品レビュー

4.3

89件のお客様レビュー

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お江戸捕物帳

『ぼんくら』の後に手に取ることをお薦めします(知らなくても読めますが)。ぼんくら同心・平四郎と、美少年・弓之介が繰り広げる、お江戸捕物帳。人の心の闇も弱さも描きつつ、確かな暖かさも感じられるのが良い。

abtm

2022/11/06

表題作の本編(?)に続く短編はおでこに始まる。彼が立派な役人になるのを知っている私(読者)にはほほえましい。 元鉄瓶長屋の差配人佐吉が植木屋に戻って幸せな家庭を築いているのかと思いきや!? 続くは殺されたはずが生きていた佐吉の母、葵。子連れで現れたお六の事件で、過去とのけじめ...

表題作の本編(?)に続く短編はおでこに始まる。彼が立派な役人になるのを知っている私(読者)にはほほえましい。 元鉄瓶長屋の差配人佐吉が植木屋に戻って幸せな家庭を築いているのかと思いきや!? 続くは殺されたはずが生きていた佐吉の母、葵。子連れで現れたお六の事件で、過去とのけじめがついた気がしたのに!? そし幸兵衛長屋に移ったお徳さん。その商売敵の女の事件。そのものにはかかわりないが、のちに本編でお徳さんのこれからに、大いにつながっていく。 4つの短編を受けて流れていく「日暮らし」ドキドキである。 下巻へ!

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2020/11/28

2020.11.27.読了 だいぶ前に読んだはずだが、 変なところしか覚えてなくて驚く。 続きも覚えてない… おまんま 嫌いの虫 子取り鬼 なけなし三昧 日暮らし

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2020/01/20

宮部さんの江戸ものは本当に面白い。人間の恐ろしさ醜さを描いても時代が違うからか安心して読める。 初めは連作の短編集なのかと思っていたが、全部繋がって日暮らしと言う長編になる構成。 特に現代のストーカーとも言える「子取り鬼」に出てくる孫八は恐ろしくて、こんな考え方の人が居るかと思う...

宮部さんの江戸ものは本当に面白い。人間の恐ろしさ醜さを描いても時代が違うからか安心して読める。 初めは連作の短編集なのかと思っていたが、全部繋がって日暮らしと言う長編になる構成。 特に現代のストーカーとも言える「子取り鬼」に出てくる孫八は恐ろしくて、こんな考え方の人が居るかと思うと震えが止まらない。 日暮らし本編も人間の弱さ恐ろしさをふんだんに盛り込んだ話なのだが、オデコと超美形の弓之助の賢さ、純粋さ、優しさに救われる。 他の登場人物のエピソードもたくさん有るのだが、自分の後ろめたさ故に身を落として誰かを助けたくなってしまう彦一の話が心に残った。 自分が立ち向かうべき問題から逃げたくて別の事に打ち込む。こう言う事って大なり小なり自分もやっていそうでハッとする。 弓之助とオデコがいつまでもその純粋さ、優しさを失わず大人になって行ってもらいたい。 そしてその頃の話も読みたい。

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2017/04/10

上中下巻読み通しての感想。 「ぼんくら」から一年の時を経た物語。 平四郎と弓之助たちに、再び周囲の人々を巻き込む事件が起こる。 すべての事件の根は過去にある。 結局、人は過去の責任や負い目や過ちのつけを、どこかで清算しなくちゃいけないんだなと。 このシリーズの何が一番の魅力なのか...

上中下巻読み通しての感想。 「ぼんくら」から一年の時を経た物語。 平四郎と弓之助たちに、再び周囲の人々を巻き込む事件が起こる。 すべての事件の根は過去にある。 結局、人は過去の責任や負い目や過ちのつけを、どこかで清算しなくちゃいけないんだなと。 このシリーズの何が一番の魅力なのか。 それは登場人物たちがとても個性的で、生きていくことに懸命で、優しくて、共感したり応援したりしながら読み進められるところだと思う。 心が常に真っ白な人間なんていない。 どこかで迷ったり、疑ったり、自棄になったり、負の感情に押し流されそうになることだってある。 それでも踏みとどまれるのは、人の優しさやあったかさを知っているからじゃないだろうか。 騒動の決着がついたとき、弓之助が平四郎のひと言に怒ったこと。 すごく納得した。佐吉だけは、絶対に本当の真実だけを見せなくちゃならない。語らなくちゃならない。 優しそうにみえる行いも、真に相手のことを思えばけっして優しさなんかじゃないことを教えられた。 それにしても、闇に落ちた人間の怖さははかりしれない。 底なし沼のような闇に取りこまれてしまった人間と、何があってもお天道様の下で懸命に生きようとする人間の対比が、悲しくもありたのもしくも感じた物語だった。

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2017/01/30

前作を読まずに本作から読んでしまったので、最初は人物像や舞台背景がちんぷんかんぷんであった。 序盤は一つ一つ独立した短編であったが、後半にかけて内容が互いに絡まってくるのがいい。 前作を読んだらもっと深みが出たのかもしれないが、これはこれで楽しめた。 徳子さんのお惣菜を食べてみた...

前作を読まずに本作から読んでしまったので、最初は人物像や舞台背景がちんぷんかんぷんであった。 序盤は一つ一つ独立した短編であったが、後半にかけて内容が互いに絡まってくるのがいい。 前作を読んだらもっと深みが出たのかもしれないが、これはこれで楽しめた。 徳子さんのお惣菜を食べてみたい。

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2016/02/13

短編連作。 前にあった鉄瓶長屋から話は続いて、今度は佐吉とか湊屋なんかが絡んだお話が続いていく感じ。 初めはただの短編かと思っていたら、話はどんどん繋がっていって、葵まででてきた。

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2015/04/16

『ぼんくら』の続き。  最後に焼け跡に立つ葵が続きを予感させたが、今回は、その葵が殺された謎を中心に展開される。  その前に短編が4つ。おでこが自分はここにいてもいいのかと悩み、平四郎に「似顔絵扇子」事件で自分の役割を確認させられる話。葵の子どもの佐吉と妻のお恵の話。葵の生...

『ぼんくら』の続き。  最後に焼け跡に立つ葵が続きを予感させたが、今回は、その葵が殺された謎を中心に展開される。  その前に短編が4つ。おでこが自分はここにいてもいいのかと悩み、平四郎に「似顔絵扇子」事件で自分の役割を確認させられる話。葵の子どもの佐吉と妻のお恵の話。葵の生活とそこに女中として入ったお六の話。「子盗り鬼」の噂話がくっつく。そして、煮売屋お徳の側にこしてきて、安売り商売をはじめたおみねの話と、弓之助の親戚のおとよの「好き」という思いについて。  これらはそれだけでも十分面白いが、そのあとの本編に重要なヒントを与えている。  さて、あいかわらず、平四郎のひょうひょうとした姿勢が心地よい。そして、弓之助の賢さも相変わらずで、ついでにおねしょも。  誰が葵を殺したのか。最初に何十年ぶりかに母親に思い切って会いに行った佐吉が現場にいて、下手人として逮捕されたことから、平四郎が乗り出す。  湊屋の内情が明らかにされる中で、謎は深まるばかりだが…。葵の亡骸の部屋には良い匂いがしていた、という佐吉の証言が決めてとなり、弓之助のおつむりが動き出した。  最後、また平四郎がぎっくり腰になってしまうのだが、ぜひ、また彼らの生活の中に浸らせてもらいたいと思った。 2007-06-06

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2016/09/29

読んだと思っていたらまだ読んでなかった! そうとも知らずおまえさんは読んでたわー ドラマのぼんくらを見ていたので、つながりがとっても分かりやすかったです。 お六の話があってからの最後にショック。 下巻早く読みたいです。

Posted byブクログ

2014/10/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「ぼんくら」の続編。前作で登場した人物たちのサイドストーリーで終わるのか思っていたら表題作に入ると、この物語のキイマンとも言える葵が殺されてしまった、そして物語は再び平四郎の関わるメインストーリーへと戻っていくようである、謎を残したまま下巻へ続く、これはもう止められんわ。

Posted byブクログ