ポジション の商品レビュー

藤原恵美子(著者)

2012/06/17

２個上の先輩が書かれた本。彼女に、あれだけの友達の記憶があるのは、やはり、ひと（同級生）に関心を常に持って生活していたからかな。いや、そうなったのは卒業してからって書いてあったかな。登場人物に、私も知ってる方や、同じ回生の友達がいると、なんだか嬉しくなってしまう。ときどき出てきた、高校の坂の下のお店「神戸屋」・・・私も、このお店、特に、べーやのおばちゃんには本当にお世話になった。部活が終わって、ここのチェリオとか、アイスが１００円くらいなんだけれど、どこかの高級スイーツかのように美味しかった。学校に行きたくない病になったときは、べーやに行って、おばちゃんに話を聞いてもらったこともあった。そう言えば、夏の合宿で、差し入れ制度があって、自分のお気に入りの人に１００円、差し入れするのだ。私は、あるとき、おばちゃんに、「な、頼むから、〇〇に入れたってくれへん？そうしたら、あの子、がんばれると思うねん。」「え？私が？別に、いいですよ（笑）・・・」って感じで、〇〇さんに、１００円入れたこともあった。
また、私のところに名前無しで、差し入れしてくれる人もいた。おばちゃんに、誰ですか～？って聞いても、「それは、言われへん（＾＾）」と。　おばちゃんに、「見知らぬ人から、お金貰うのは、母からいけないって言われてるんですよ～。」って断ったら、「これは、特別や。入れてくれた子の気持ち、素直に受け取っとき！！」って。・・・素直に受け取って、それで、夏、頑張れた気がする（笑）　・・・実は、もっと月日が経ってからおばちゃんが教えてくれて。あの時は、ありがとね！！なんて、いま言っても、伝えられないんだけど、心から、感謝してます！高校時代、とてもしんどかったけれど、やはり、振り返ったら、あの苦しい生活があったから、人生、なんでも乗り越えられてきたのかなって思う。そして、いろんな人との繋がりを、とても、大事にしていこうって思える場を与えてくれたし。高校の同窓生って、他となんだか違う。回生が違っても、同じ高校出身って分かっただけで、心から安心して話せる。不思議な学校。この本は、すでに絶版されているけれど、同窓生にはぜひ読んでみたらどう？って勧めたくなってしまう本となりました。