青山真治と阿部和重と中原昌也のシネコン! の商品レビュー
映画監督・作家の青山真治、音楽家・作家の中原昌也(いまも小説書いているのかな)、作家の阿部和重による鼎談の前半と、2人ずつの対談を後半に収録したもの。 前半は作家を1人ずつ取り上げており、ジョン・カーペンター、モンテ・ヘルマン、デヴィッド・クローネンバーグ、ジェス・フランコ、ブラ...
映画監督・作家の青山真治、音楽家・作家の中原昌也(いまも小説書いているのかな)、作家の阿部和重による鼎談の前半と、2人ずつの対談を後半に収録したもの。 前半は作家を1人ずつ取り上げており、ジョン・カーペンター、モンテ・ヘルマン、デヴィッド・クローネンバーグ、ジェス・フランコ、ブライアン・デ・パルマについて。後半は映画に閉じない放談のような形。 自分はこのあたりの映画、おそらくB級映画という言い方で見ていたのもだいたい黒沢清のラインナップで、カーペンター、フーパー、もしかしたらイーストウッドもぎりぎりそこに入るかもしれない、という歴史観をあとづけで持っているので、リアルタイムで、おそらくそこより下の世代でやりとりしている中ににじみ出ている歴史観は新鮮だった。 自分たちがひどいもの、というかかつて正統と言われたものと違うものを愛している、という引け目とそれでも良いものを自分たちの審美眼でみて評価しているという自負が伝わってきたように思う。 引け目を最も顕著に出しているのは青山真治で、蓮實重彦、黒沢清への言及の仕方にそれが現れているように思う。映画を作ってきたことや立教で学んできたことと関係があるのかもしれない。 逆に阿部、中原はそういった重力から自由で、ある種の無責任さがこの鼎談を彩っているように思える(そうでなくなるのがふたりの対談で文学について話しているとき、というのが面白い) 前述の通り黒沢清から映画に入り、蓮實重彦の評価もずっと刷り込まれた自分としてはいままでずっと無視してたデ・パルマとヘルマンを今度みてみよう、と思ったのが得たものでした。
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「シネフィル」ではない私には、ちょっとわからない単語もたくさん出てくる。。。 もっともっと、オモシロイ映画は世の中にいっぱいあるんだよなぁと改めて思わされます。 すばらしい肩書きをお持ちのみなさんですが、なんだかんだと、「ただの映画好き」なお3方がほほえましい1冊でもあります。
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3/21 映画については全く知識がないが、表現に対する姿勢などが要所要所に垣間見られて、襟を正す気持ちだ。
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