民衆宗教と国家神道 の商品レビュー
生き神か現人神か 1 生き神教祖の誕生―民衆宗教の成立 2 現人神の浮上―国家神道の形成 3 教派神道への階梯―別派独立の意味 4 不服従の遺産 著者:小沢浩(1937-、宗教学)
Posted by
近代日本にて成立した民衆宗教(天理教などの新宗教)と国家神道の沿革を、「『生き神』と『現人神』の相克」という視点から概観した書物。国家神道成立の過程を論ずると共に、民衆宗教の特徴や歴史を分かりやすく紹介、それが国家神道体制の中でどのように歩んでいったかを解説する。 本書は民衆宗教...
近代日本にて成立した民衆宗教(天理教などの新宗教)と国家神道の沿革を、「『生き神』と『現人神』の相克」という視点から概観した書物。国家神道成立の過程を論ずると共に、民衆宗教の特徴や歴史を分かりやすく紹介、それが国家神道体制の中でどのように歩んでいったかを解説する。 本書は民衆宗教・国家神道について、どちらの項目についても前史を含め分かりやすく説明している。特に民衆宗教については世間ではあまり知られていないその歴史を知ることが出来、戦前最大の宗教弾圧事件とも言われる大本事件について解説しているのも嬉しい。初学者にはうってつけであろうと思う。 全体として良書だとは思うが、民衆宗教を好意的に評価するあまりそれ以前の民間信仰や現代の新新宗教を否定するかのような文言があったことが少々鼻に付いた。
Posted by
- 1