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天を衝く(1) の商品レビュー

4.2

36件のお客様レビュー

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2009/10/07

アテルイを主役とした『火怨』、安倍氏〜奥州藤原氏の『炎立つ』に続く高橋克彦の「陸奥三部作」の最終章。今回はずっと時代を下って戦国時代の東北。主人公は南部氏の縁戚家臣で北の鬼と恐れられた戦の天才九戸政実。他作品と違わずぐいぐい引き込む力は健在。

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2009/10/04

 「炎立つ」「火怨」に続く「陸奥三部作」の最終章となる作品。九戸党の棟梁・九戸政実が今作品の主人公。文庫版では、全3巻。  戦国時代の末期、陸奥において近隣諸国に「北の鬼」と恐れられる九戸政実は、南部氏の勢力を拡大して天下に名を上げようと考えていた。実際、政実率いる九戸党は強者...

 「炎立つ」「火怨」に続く「陸奥三部作」の最終章となる作品。九戸党の棟梁・九戸政実が今作品の主人公。文庫版では、全3巻。  戦国時代の末期、陸奥において近隣諸国に「北の鬼」と恐れられる九戸政実は、南部氏の勢力を拡大して天下に名を上げようと考えていた。実際、政実率いる九戸党は強者揃いの武闘派として、その名を知られていた。  しかし、当の南部氏は内紛が絶えず、当主・養子間において争いが起こる始末。政実は、独自で南部氏の勢力を南に拡げることに成功するも、権謀術数渦巻く南部氏の呪縛に縛られ、その才を十分に発揮できないでいた。  南部氏が内紛に時間を費やしている間、天下は大きく変わっていった。政実は、南部氏のために、あらゆる策を弄していく。  やがて、豊臣秀吉が天下を手中にし、陸奥も秀吉の掌握下となっていく。政実は秀吉に従うことを良しとせず、南部氏に対して叛旗を翻す。陸奥に住まう“蝦夷”の誇りのために、政実は起つ。狙いは南部氏を飛び越えて、天下人の秀吉との大喧嘩!九戸党5千対秀吉軍10万との戦いが始まる。  主人公の政実は、戦いに、策略に優れた冴えを見せる。それだけでなく、人を惹きつける魅力もある。津軽為信、伊達政宗といった武将達も政実の人物に魅了されている。完璧すぎて何故に早く、大望を遂げるための戦いをしなかったのかというツッコミはあると思うが。  彼の起こした「九戸の乱」は、歴史上において知られることはあまりない。だが、秀吉の天下平定は、この「九戸の乱」終息をもって完成されたと言っていいだろう。  この作品を通して、天下人に逆らって無駄死にした愚か者か、蝦夷の誇りを守るために抗った英雄か。ぜひ、この本を読んで知ってもらいたい。

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2009/10/04

1〜3巻。 時代は下って戦国時代の東北が舞台。 「九戸政実」という名前に馴染みのない人は多いだろうが、この男の反骨精神は凄い。死を持って何とするか。 高橋氏の東北愛ぶりが伝わってくる。

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2009/10/04

東北出身である作者の「奥州三部作」の締めを飾る作品がこの『天を衝く』九戸党の棟梁である九戸政実が宗家・南部家の内紛を切り抜け、南部のために秀吉に対峙する。

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2009/10/04

東北の地に生きる人々、そして武士の壮絶な歴史ロマン。 時代背景は『火怨』→『炎立つ』→『天を衝く』と続く。 格好良い生き方の男達に惚れますよ!涙しますよ!引き込まれますよ!

Posted byブクログ

2009/10/04

東北で唯一、豊臣秀吉に歯向かった九戸政実のものがたり。歴史だとちょこっとしか語られない部分であるが、実際は豊臣軍10万を5千で相手していたのを初めて知った。二戸の城跡をいつかは見てみたい。

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