炎の鳥と水の竜(2) の商品レビュー
「よくはわからぬが、礼をいっておこう、マハ・ジェーダの子どもと、その友人たちよ。おまえたちのおかげでたすかった。なにかできることはないか?」 「バツナンダの湖にすむ竜にもうしあげます。このバツナンダ村にすむ者たちが、しあわせにくらせるよう見守ってはいただけませんか? それが医者と...
「よくはわからぬが、礼をいっておこう、マハ・ジェーダの子どもと、その友人たちよ。おまえたちのおかげでたすかった。なにかできることはないか?」 「バツナンダの湖にすむ竜にもうしあげます。このバツナンダ村にすむ者たちが、しあわせにくらせるよう見守ってはいただけませんか? それが医者としてのわたしのねがいです」 チャンダが、かるく頭をさげました。 「それでよいのか?」 「はい。欲をだすと、人間は、ろくなことになりませんから」 「それ、ぼくもよくおぼえておきます……」 水の中を歩いてきたブルグが、はずかしそうにいいました。よっぽどジェーダ長者のことで身にしみたのでしょう。
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