なんにもうまくいかないわ の商品レビュー

平安寿子(著者)

2011/09/18

４２歳、シングルで仕事が楽しく恋多き女志津子。周りを巻き込んでしまう台風の目のような存在のこのシーちゃんが主人公のもろもろのお話です。ここまでにぎやかでパワフルな女性は身近にいないけれど、だんだん可愛くなってきて好きになった。中でも「タイフーン・メーカー」はシーちゃんのやさしさが感じられていちばん好き。

2009/10/07

タイトルが目に付いたので借りてきた。
それぞれになんとなく関係している人たちのそれ
ぞれの短編集。最近読んだ井上荒野と似た作り。
不倫とか男女関係も絡んでいるのでなんとなく他
人事になりがちだけれど面白く読める。

2009/10/04

４０代独身キャリアウーマンのしーちゃんのお話。あけすけで何でもしゃべっちゃうバイタリティあふれる彼女ですが、結婚不可能な男ばかり好きになってしまうせいで結果的に独身。。。
こんな人がそばにいたら振り回されて大変だろうなぁ　憎めないけど。
よくも悪くも「妻」の座　のすごさを感じました。　妻時代に読んでいたらまた感じ方が違っただろうな。

2009/10/04

久しぶりに平さんの作品を読んだ。

主人公、並河志津子ことしーちゃんみたいな女性、魅力的だな。周りにはいないけど。
作者がこんな感じの人なのか知り合いで似たようなひとがいるのか。
豪快で大雑把のように見えて実は繊細で壊れやすい一面も持っていて
衝動的直情激情性が極めて強いけど
しっかりとした冷静な判断をしていたりして
人間味と生活観溢れる
チャーミングな人だなぁって

最後の短編、旦那の不倫相手のマンションの現場に乗り込む「亭主さしあげます」。
表題通りの展開になるのだけれど、最後は相手の女と二人きりになり
亭主がいたたまれず逃げ出したダイニングのテーブルに向かい合わせで座って
何気なく心通わせたりして。

誰の味方をすることなく登場人物みんなにあたたかい眼差しをそそぐ作者の人間観が好きだな。

2009/10/04

しーちゃんみたいな人がいたら・・・
振り回されっぱなしで
さぞかし疲れるだろうな。

あたしは多分・・・仲良くなれない（笑）

2009/10/04

42才シングルの志津子さんのお話。はちゃめちゃなんだけどなんだか憎めない。めいっぱい頑張って生きてる〜って感じで応援したくなるね。読みやすくて好き。おもしろい！特に最後の「亭主、差し上げます」は笑える。痛快。やっぱ女って強いのかなぁ〜

2009/10/04

ラストの短編を除いては、４２歳独身女性を取り巻く人々の語るストーリー。いろんな人から見た彼女。そしてその影響を受ける人々の心。あいかわらず平安寿子の描く世界は半現実的で、虚しかったり悲しかったりどうしようもなかったりするけどでも前向き。こんだけすべてを受け入れて、責任持って生きたい。そしたらきっとあきれられながらも、思いっきり傷つきながらも、最終人に愛されてしまうのでしょう。ラストの短編のみ突然関係のない話。40の人事課長と不倫している27の女の子が、妻に現場に押し入られての３人問答。なんとも皆が正直で、悲しいかな笑える。不倫て、こういうもんやねんな。実際きっと。悲しいかな。不倫だからこその恋。多分。ラストに女の子が「わたしは重荷を持つのが嫌だから、ほんの少ししかあいさない。だからいつも負けるのだ。だから、今も、ひとりなのだ。」と一人ごつ。これって『もっと、わたしを』（平安寿子）の「愛はちょっとだけ」に通ずるな！と思った。また読もう。私を描いたような！と思ったあの小説を。

2009/10/04

40代シングル。仕事はできるし人脈も豊富でエネルギッシュ。そんな志津子の周囲の人視点の短篇集。正直すごく羨ましくみえる志津子だけど、当たり前ながら苦悩はあります。結婚したくないわけじゃないのにできないとか。人脈がある分慌ただしいとか。それでも志津子を羨ましく思うのは、やはり自分とは違う世界に生きてるからでしょう。自分には手に入らなかった生き方って、充実してて生きがいがあって…ってすべてがうまく運んでるように思える。でも、実際にそんなふうに生きてる人でも「なんにもうまくいかない」って思うんですよね。「人間は神様のおもちゃ」なんじゃないかって。どんな道を歩いたって後悔はする。だったら今の自分の道を、積極的にじゃなくても肯定していくしかないんでしょうね。折り合いをつけて、妥協して、でもそんな自分の生き方でも羨ましく思う
人がいる。それで満足しましょうよって、ため息つきつつ前向きな気持ちになりました。

2009/10/04

20050908
私にとって読みやすい作家なので、書棚に未読作品があると借りる。評判はいいのかな？

2009/10/04

「子なし、独身の負け犬も40超えるとオオカミよ！！」40代独身キャリアウーマン並河志津子を主人公にした短編集。「私生活のない女」と噂される彼女がかなりバカバカしく、時たま魅力的。ほんとにいたら人気者だろうな。日本版「ブリジット･ジョーンズの日記」みたいにして映画化してほしい。主演は戸田恵子か磯野貴理子で。間違っても黒木瞳じゃない。リアルでちょっとせつなくて、たくさん笑える感じにして。