彼女が恐怖をつれてくる の商品レビュー

新津きよみ(著者)

全8編のホラー短編集…

[文庫ＯＦＦ]

全8編のホラー短編集。日常に潜む恐怖、しかも女性心理をここまで描ききれる力量に驚く。短編集なのでいろんな味わいの恐怖を体験できます。

2017/05/08

後味の悪い話が多い。
確かにタイトル通り、恐怖がやってきます。

好きな話は、タクシー運転手の話である「彼が殺した女」。悲しくて、役者の結果には納得できないけど、でもきっとこの話に続きがあるなら、彼も因果応報なんだろうなって思う。

読んでいられないぐらい、気持ち悪かったのは、「口が堅い女」。心にやましいことがある人間が陥いる、最悪の結末。
こんなに追い詰めなくてもって、その意味で気持ち悪くなった。面接終わった後の修羅場を想像したら、震える。。

2015/09/25

有ったら(お化け系)と、遭ったら怖い話の短編集。 霊も含めて人間の怖さがイイ。 新津さんはハズレなし。(今のところ)

2012/12/31

10-11
あまりホラー小説は読まないが，おもしろかった。
タイトルから想像していたものとは違った。
どっちかというと面倒くさい女にハマったバカ男の話？
と一概にくくってしまうと語弊があるけれど
そういう違和感

2010/05/12

女性が絡んだちょっと悲しくて怖い話の短編集です。

結構ホラーちっくなのもあります。
でも世にも奇妙でドラマ化されそうな短編集たちで
読みやすいのでおすすめ。

2010/04/13

「夏に付き合うには最高の女」と紹介された雪子。付き合ううちに真一はある違和感を覚えていく【戻ってくる女】、小学校時代のタイムカプセルに入れた手紙が、20年後の自分にある疑念を抱かせる【時を止めた女】、気まぐれに元恋人の住む駅で降りたことであらぬ嫌疑を受ける恵子。嘘のアリバイを語ったのは意外な人物だった【猫を嫌う女】他、日常の裂け目に囚われた女たちの恐怖を描く短編８編を収録。

日常の中から不意に現れる裂け目を描いているというか、モダンホラーテイストの作品が多い。本のタイトルにあわせて収録作の一部も改題されているのは、面白いというか強引というか……。

2010/01/16

ほとんどアンソロジー掲載時に読んでた。「異形コレクション」、「憑き者」、「妖かしの宴」……。自分がいかにホラー短編集を読破してるか、よく分かったかも（笑）。
「彼が殺した女」が一番かな。ありきたりな話のように思えて、しかしけっこう意外な方へ転がってゆく感じが面白い。

2009/12/05

七編の短編集です。女性が仕掛人と言うか、ホラーの担い手と言うか、とにかく怖い…と言うか気持ち悪さも残る作品でした

2009/10/04

【2006.06.22.Thu】
日常の中で狂気に取り付かれてしまう8人の女の物語。『戻ってくる女』…人を好きになった女の執念程怖いものはない。そして強固なものはない。　『時を止めた女』…タイムカプセルをめぐって過去に取り付かれる女性。　『ぶつかった女』…心と体が入れ替わった2人の女。叙述トリック。　『口が堅い女』…人は怯え、追い詰められ、転落してゆく。自らを滅ぼす。　『彼が殺した女』…最初から最後まで緊張感のある恐怖を味あわせてくれる。　『卵を愛した女』…｢愛｣という文字そのものに｢狂｣を感じる。　『結ぶ女』…結ぶという行為を軸に男女のもつれやすさを描く。　『猫を嫌う女』…過去のトラウマの根強さ、それによって自分を見失う女。