痴呆の臨床 の商品レビュー
目黒氏の著作は臨床と研究のバランスが取れている。そのため、「なぜ」(why)と「どのように」(how)両方の関心に応えてくれる。 そしてときに次のような指摘にハッとさせられる。 アルツハイマー病に脳血管障害を合併する場合が多いが、それを血管性痴呆と混同してはならない。 …(中略...
目黒氏の著作は臨床と研究のバランスが取れている。そのため、「なぜ」(why)と「どのように」(how)両方の関心に応えてくれる。 そしてときに次のような指摘にハッとさせられる。 アルツハイマー病に脳血管障害を合併する場合が多いが、それを血管性痴呆と混同してはならない。 …(中略)… 脳血管障害を伴うアルツハイマー病をも、血管性痴呆と過剰診断すれば、血管性痴呆もアルツハイマー病と同じような病像で、痴呆は結局進行するものであるから何もしなくていい、という「治療的ニヒリズム」に陥りやすくなってしまうからである。
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