中原中也詩集 の商品レビュー
青年は全員読むべきとも称される詩人です。今の季節読めば、しみじみ五臓六腑に染みわたる。この詩で酒が飲めるぞ。
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著者の感性にはこの年になっても驚かされる。アルチュール・ランボーの詩に感じが似ているし、夭折した点も似ている。鋭さで他を圧倒していると思う。
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有名なのになかなか読む機会がなく、30近くなってから読んだ。 読んだ印象は漢字がとても魅力的に使われている、ということ。 思い出すと気分が高揚するような詩もあって、もっと深く読みたい詩人である。
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「在りし日の歌」より「湖上」の一節、「月は聴き耳立てるでせう、すこしは降りても来るでせう、われら接唇(くちづけ)する時に 月は頭上にあるでせう。」が印象に残っている。読み終わった時に鮮烈に何かが塗り替えられたような衝撃を、もう何度でも味わい続けている。きっと何十年経って読み返して...
「在りし日の歌」より「湖上」の一節、「月は聴き耳立てるでせう、すこしは降りても来るでせう、われら接唇(くちづけ)する時に 月は頭上にあるでせう。」が印象に残っている。読み終わった時に鮮烈に何かが塗り替えられたような衝撃を、もう何度でも味わい続けている。きっと何十年経って読み返してもそうなのだろうと思う。父母の世代、祖父母の世代が今読み返しても、ぐっとくるものなのだろうなぁ。生まれ変わってもまた読みたい。
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詩の端々から寂寥、孤独、喪失、死とかのイメージが感じられる。 『汚れっちまった悲しみに』 汚れちまった悲しみに 今日も小雪の降りかかる 汚れちまった悲しみに 今日も風さえ吹きすぎる 汚れちまった悲しみに たとえば狐の皮衣 汚れちまった悲しみは 小雪のかかってちぢこまる 汚れち...
詩の端々から寂寥、孤独、喪失、死とかのイメージが感じられる。 『汚れっちまった悲しみに』 汚れちまった悲しみに 今日も小雪の降りかかる 汚れちまった悲しみに 今日も風さえ吹きすぎる 汚れちまった悲しみに たとえば狐の皮衣 汚れちまった悲しみは 小雪のかかってちぢこまる 汚れちまった悲しみは なにのぞむなくねがうなく 汚れちまった悲しみは 倦怠のうちに死を夢む 汚れちまった悲しみに いたいたしくも怖気づき 汚れちまった悲しみに なすところもなく日は暮れる
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試験の帰りに高田馬場の古本屋で買った。 今の僕にはグッとくるものがなかった。 皆が感動する言葉に感動できないのは本当に悔しい!
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自分と向き合う苦しみ、心の叫びを、壊れそうではかなくて美しい言葉で綴っています。中也からランボーやヴェルレーヌを読むことに繋がった。10代の時にとても影響を受けました。
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高校生の頃、学生鞄にしのばせていた一冊。 ぱらりと開いたページからたちのぼる、中也の世界。 「月夜の晩にボタンがひとつ〜〜〜」 逃避してたのかも。
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中原中也ほど豊かで創造的な言語感覚を持った詩人は、数えるほどしかいない。宮沢賢治と並び、萩原朔太郎を一段ぬけた、それほどすばらしい日本語の使い手であったからこそ実現できた、実験性と古典的リリシズムの見事な結合。
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悲しさから一歩引いてみてみると 少年のような無垢なる視点が愛おしい 純粋であるが故の傷心に同情し そっと中也を抱きしめる かくなる我もまた都会の片隅で肩を震わせる一個の口惜しき人なり
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