オペラは二度死ぬ の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
モーツアルトの「フィガロ」「ドンジョバンニ」「コシ」の3大ブッファとジングシュピール「魔笛」、そしてワーグナーの「トリスタン」「マイスタージンガー」「パルシファル」をそれぞれ対比したものとして描き、Rシュトラウスの「サロメ」「薔薇の騎士」へのつながりを哲学的に分析した難解な本です。しかし、理解できないまでも、オペラの陶酔の世界に沈潜できるということで、幸せを感じながら読むことが出来る本でした。「フィガロ」では代替不可能であるいくつかのカップルに比べ、「コシ」の愛が交換可能であるという皮肉は確かにくだらない脚本でありながら、哲学的解釈を行うことが出来ることに驚きです。そして変装オペラの多さにも改めて驚きました。その変装にもいろいろな意味があるのですね。オペラは二度死ぬというタイトルの意味は不明でありましたが、最後に007の話が出てくるところに意味?
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