生成論の探究 の商品レビュー
ソシュールの箇所(第9章 pp.398-446)を読んだ。 バイイとセシュエが、ソシュールを『一般言語学講義』の著者に仕立て上げ、自らの解釈を入り込ませて世に送り出す過程が暴き出される。とくに、セシュエがノートに学生のノートの一節を書いておきながら斜め線を引いてまるごと削除してい...
ソシュールの箇所(第9章 pp.398-446)を読んだ。 バイイとセシュエが、ソシュールを『一般言語学講義』の著者に仕立て上げ、自らの解釈を入り込ませて世に送り出す過程が暴き出される。とくに、セシュエがノートに学生のノートの一節を書いておきながら斜め線を引いてまるごと削除している図(p.444)は、まさに改ざんの現場を見るようで、衝撃的である。 ところで、この本の第II部では、第9章だけページの右上ヘッダが「生成論的「誤」解の試み」になっているのは誤植だろうか?第II部の他の章はすべて「生成論的読解の試み」なのだが… バイイとセシュエがソシュールを理解していない=誤解だとすれば、このヘッダはこれでむしろ正しいのかもしれないが。
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パリの日本館にいらしたときから、松沢さんは、こんなことを 考えていたのですね。 おそまきながら、松沢さんから学んでいます。 ※読み終えました。渾身の1冊、気迫の1冊。
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