密猟者たち の商品レビュー

トム・フランクリン(著者),伏見威蕃(訳者)

2018/12/25

南部といえばランズデール描く南部が強烈な印象があるんだけど、今作からはまた異なった南部という印象を受けた。解説にあるように作家それぞれの南部があるんだろうなぁ。。寂れ行く工場、代わり映えのしない日常から、なぜか昔観た映画ラスト・ショーの息詰まった諦観めいたやりきれなさをイメージしつつ読了。独特の味わいのある物語。面白かったです。

2011/07/08

68点。南部作家トムフランクリンによる短編集。米国南部と言われるとカポーティがまず思い出されるが背表紙にはカポーティやフォークナーの伝統に連なる…云々と書いてある。森博嗣は本作をこの15年間のベストミステリとして挙げている。曰く「そうか、アメリカのミステリはここまですすんでいるのか」だそうだ。日本ではほとんど話題になってないけどアメリカではこういうのが賞をとるんだから凄い、とか言っていた。ハゲワラ。コークのプルタブを開け、流しに半分捨て、ウィスキイを注ぎ足し、スライドギターを聴き、南部を思いながら雰囲気出して読むのがよろしい。