ハックルベリー・フィンの冒険(下) の商品レビュー
傍からみたら最低限の教育も受けていないガサツでしかない浮浪少年ハック。だけれど、その内には勇気と誠実さと、ありのままの自然を愛する豊かな感受性が隠されている。 これらのことが第三者の視点からでなく、すべてハックの行動や独白から読むものに伝わるようになっている。 これが実に見事で、...
傍からみたら最低限の教育も受けていないガサツでしかない浮浪少年ハック。だけれど、その内には勇気と誠実さと、ありのままの自然を愛する豊かな感受性が隠されている。 これらのことが第三者の視点からでなく、すべてハックの行動や独白から読むものに伝わるようになっている。 これが実に見事で、まるで本当に独りの少年が語っているかのようなリアリティがある。 物語の展開を云々することは容易だが、この作品の本質は"冒険"にはなく、あくまで一人の孤独な少年の内面を描き出すことにあると思う。 結末はいかにも創作だが、実はこれはハックの願望を具現化した妄想であるとしてもなんら矛盾しないように思う。 とにかく、少年の心理をここまで鮮明に描き出している作品はなかなかないと思う。素晴らしい作品です。
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上下巻一気に読めた。方言というのか、べらんめえ口調が分かりづらかったが、リアリティーがあって良かった。
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(上巻のレビューからの続き) さらに冒険や南部の様子以外に、ハックの内面の葛藤なども描かれていて、微妙な心理の揺れ動きなんかが分かって面白かった。また、文学が専門の人は、この作品における川の持つ意味、とかを考えたりするんだろうか、とか思ったりした。 トムソーヤーは読んだこと...
(上巻のレビューからの続き) さらに冒険や南部の様子以外に、ハックの内面の葛藤なども描かれていて、微妙な心理の揺れ動きなんかが分かって面白かった。また、文学が専門の人は、この作品における川の持つ意味、とかを考えたりするんだろうか、とか思ったりした。 トムソーヤーは読んだことがなく、解説にも書いてあったが、はじめはトムソーヤーの続編として書かれたそうだ。でもやっぱり下巻でトムソーヤーが登場してからは、多少退屈だった。ハックとジム二人のときは、二人が現実の差し迫っている危機を何とか打開しようとして、ハラハラさせられる部分も多かったが、トムが出てきてからは、現実の危機は前と同じように差し迫ってるのに、やたらとトムの対応が悠長で、あまりのギャップについていけなかった。だからと言って全体の印象や面白さは変わらないので、やっぱり読んでみる価値のある本だと思う。(10/11/01)
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4月11日読書会課題。当日の朝にやっと読み終わって慌しくはあったけども、第一回目の課題としては最高だったぜ! でも、わたしは前半のほうが好きかな、ジャクソン島に行って星を見上げるあたりまでのドキドキ感! もちろん後半で王様と公爵が出てきてから、ハックが人間の汚さとか、狡猾さと向き...
4月11日読書会課題。当日の朝にやっと読み終わって慌しくはあったけども、第一回目の課題としては最高だったぜ! でも、わたしは前半のほうが好きかな、ジャクソン島に行って星を見上げるあたりまでのドキドキ感! もちろん後半で王様と公爵が出てきてから、ハックが人間の汚さとか、狡猾さと向き合いながら、自分が正しいって思うことを選び取っていくとこも好きだけどね!いずれにしても読んでよかった1冊でした。名作だね!
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大学のマーク・トウェインを扱った講義で、資料として読みました。 作品背景の事など、難しい事を考えずに読めば楽しい作品だと思います。 途中登場するトムソーヤが自由人すぎて、軽く引きました。
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「トムソーヤの冒険」で有名な作家の「トム..」の続編的な作品でトムの仲間の一人ハックが主人公の冒険物語。 アメリカ南部が舞台で、暴力的な飲んだくれの親父から逃げる様に、筏での旅に出る。途中出会った逃亡奴隷である黒人のジムも加わり物語は進んでいく。 奴隷制が残るアメリカ南部(...
「トムソーヤの冒険」で有名な作家の「トム..」の続編的な作品でトムの仲間の一人ハックが主人公の冒険物語。 アメリカ南部が舞台で、暴力的な飲んだくれの親父から逃げる様に、筏での旅に出る。途中出会った逃亡奴隷である黒人のジムも加わり物語は進んでいく。 奴隷制が残るアメリカ南部(特にミシシッピ川)の 人、自然の描写が細やかで、人柄や景色がありありと浮かんでくる。 人への気配りが出来、聖人の様な心の優しいジムと話し方はがさつだけれども、良心を持ち1本筋の通ったハックのやりとりが物語のキモ。 大人の汚さを知り、ある意味それを達観しているジムは、大人の扱い方は心得ていて、物語後半で登場するトムとは思考面で対比をなしていて、そのコントラストが面白い。 結果よりも物事の過程をおもしろくする事に全力を注ぎ込む理想主義的なトム、現実的に一番効果的な方法で旅の困難を対処していく現実主義的なハック。 ハックが所々で発するセリフに世の中の無常さ を感じ、思わずハッとしてしまう。大人にこそ読んで欲しい一作
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ハックとジムは自由州への上陸に失敗。おまけにペテン師の王様と公爵まで背負いこんでしまった。筏の旅はなおも続く
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当時の時代背景を考えれば、これだけ反宗教的かつ反道徳的な作品を書くといぅコトはかなり狂気じみたコトだったのではナイかと思ぃます。 ダヴィンチを始め、天才と呼ばれる人たちは、どんなに隠された真実をも見通してしまえる故、どの時代にも苦悩が多かったのだろぅと思ぅ;
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