1,800円以上の注文で送料無料

教育を経済学で考える の商品レビュー

3.6

11件のお客様レビュー

  1. 5つ

    1

  2. 4つ

    3

  3. 3つ

    5

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2021/09/15

やっと読み終わった。 ポイントが明確で、経済学的な視点を噛み砕いて説明してくれており、経済学に馴染みがない私でも経済学的な視点を理解して読み進めることができた。 効率性と公平性の視点。 教育は格差を広げる要素あり。 選択権を与えても格差を広げてしまう。 良いピアグループの形成の重...

やっと読み終わった。 ポイントが明確で、経済学的な視点を噛み砕いて説明してくれており、経済学に馴染みがない私でも経済学的な視点を理解して読み進めることができた。 効率性と公平性の視点。 教育は格差を広げる要素あり。 選択権を与えても格差を広げてしまう。 良いピアグループの形成の重要性大。 教育は提供者側の質というより、教育というサービスの受け手自身が質を決める特徴がある。

Posted byブクログ

2013/11/04

経済学だから見える教育問題の真実! ― http://www.nippyo.co.jp/book/2065.html

Posted byブクログ

2013/08/22

教育経済学における人的資本論とシグナリング理論について、入門的に学びたく本書をとった。なかなか切り込みのするどい論調であり、本書から多くの刺激を受けた。 教育学の専門家あまりにも殻に閉じこもっているし、また教育はどんな人でも論評しやすい身近なものである点から常に芯を捉えずに空回...

教育経済学における人的資本論とシグナリング理論について、入門的に学びたく本書をとった。なかなか切り込みのするどい論調であり、本書から多くの刺激を受けた。 教育学の専門家あまりにも殻に閉じこもっているし、また教育はどんな人でも論評しやすい身近なものである点から常に芯を捉えずに空回りしている。経済学を含め多くの領域と関連しあって教育に捉える必要があると強く感じた。

Posted byブクログ

2012/02/17

非常にわかりやすかった 経済学を教育に応用するということについて、経済学の知識がなくても理解できるよう細かい説明がなされていた。 教育は投資か消費か 不確実性と教育需要、教育成果について、教育格差など扱っているテーマも幅広い。 実証的というよりロジカルな印象をうけた。

Posted byブクログ

2012/01/18

(「MARC」データベースより) 経済学だから見える真実! ゆとり教育や学力低下に揺れる日本の教育。もはや理想論を振りかざしている場合ではない。教育を経済学で考えると意外な事実が見えてくる。これまでになかった、目から鱗の教育論。

Posted byブクログ

2011/09/16

執筆が少し古い時期ですが、経済学の視点から教育問題を分析するとどういうふうに見ていくのか、という思考実験です。著者も自認するように実証的なデータをあまり使っていないし、設定条件も荒い のですが、一般的な教育の本しか読まない方には、まったく新しい視点から教育問題を考えるヒントとして...

執筆が少し古い時期ですが、経済学の視点から教育問題を分析するとどういうふうに見ていくのか、という思考実験です。著者も自認するように実証的なデータをあまり使っていないし、設定条件も荒い のですが、一般的な教育の本しか読まない方には、まったく新しい視点から教育問題を考えるヒントとしてお勧めします。

Posted byブクログ

2011/08/24

 この本は経済学の視点から教育を見たとき、どのように映り、今後どのように教育を実践していかなければならないかについて書かれた本だ。この本のメッセージは「脅威鵜を一面的に行ってはいけない」というものだった。全体の構成として、教育が経済学から見て他のサービスと何が違うか、また何が同じ...

 この本は経済学の視点から教育を見たとき、どのように映り、今後どのように教育を実践していかなければならないかについて書かれた本だ。この本のメッセージは「脅威鵜を一面的に行ってはいけない」というものだった。全体の構成として、教育が経済学から見て他のサービスと何が違うか、また何が同じかについて書かれている。  まず「教育」(この本ではとりわけ学校教育に着目している)は経済学の視点から見て、他のサービスとは違い2つの特殊な点があるという。1つは「消費と投資両方で捉えられる」という点、そしてもう1つは「自己冷却効果」である。  1つ目について本文では「親」「子」を縦に、「投資」「消費」を横に取り4×4のマトリクスを示していた。親、子それぞれにおける投資としての教育、そして消費としての教育が存在するというのだ。「子供の消費としての教育」が今後増えていくと筆者は述べている。また「子供の消費としての教育」以外の3つ全てに教育が当てはまらない場合、深刻な「教育離れ」が起きるといい、現在も起きつつあるという(2003年時点)。  2つ目の「自己冷却効果」とは使えば使うほど需要が減っていくという意味である。人は何かしらの機関や自身の取り組みによって教育を受ける時、「その教育を受けることによって自分はメリットを得る」という不確実な理想を持つ。しかしその教育を受け続けることによってメリットを「得る人」「得ない人」がだんだんと分かってくる。メリットを得ることが分かる人は、さらに学びたいという需要が高まるが、メリットを得ない人の「その教育」に対する需要はどんどん下がっていく。これが自己冷却効果だ。この自己冷却効果によって「できる人はどんどんと学び」「できない人はだんだん離れていく」という現象が起きる。一般的に見れば、子供のころに受けていた教育の水準は将来の収入に反映されてくる。とすればこの冷却効果によって収入格差は広がる。つまり「教育は格差を広げる効果がある」と筆者は述べる。本文中では「義務教育を受けることによるメリット(この場合収益増加)」を簡略化したモデル式で表し、義務教育が決して格差を埋める作用が無いことを示している。  次に「教育」が他のサービスと同様に持っている特徴について述べている。1つは「Inputに対するOutputを期待する」という点、そしてもうひとつは「効率性と公平性を重視する」という点である。  1つ目に関しては、教育、とりわけ義務教育は税金によって運営されている。また大学も政府から補助金を得ている。そういう意味では、教育にコストをかけたことによるリターン(プラスの外部経済)が大きく期待される。ここでいうコストやリターンは全て「お金」で定義されている。国民の税金が投入されている以上、その結果国に対するリターンが期待される。よって、義務教育や学校教育を行う場合、そこにはある程度の強制力が働く。  2つ目に関して、経済学ではサービスやものを見るとき2つの重要な基準があるという。それが「効率性」と「公平性」である。現在経済学ではこれら2つを満たすものとして「バウチャー制度」などが人気であるという。しかし、バウチャー制度によって一時的に一部の地域で学校間での競争が起き、効率性と公平性を高めるかもしれないが、全体的、そして長期的に見てバウチャー制度は決してそれら両方の基準を満たすものではないと、簡単なモデルを使い本文で否定している。また学校選択制度で効率性をある程度上げることはできるかもしれないが、これも全体を俯瞰した時、また長期的に見たとき、基準を満たさない。世間では「機会の平等があればいい」という議論もあるが、そのためには(ここでは所得的に)ある人々が程度近いスタートラインに立っていなければただの綺麗事であるという。  この現状を打破するためには「階層ごとに教育を実施し、勉強ができない子供を底上げるすること」そして「所得を各家庭レベルで再分配し、スタートラインを合わせること」が必要であるという。2つ目の例としては、何を持って力を入れているというかはとりあえず別にして、教育に力を入れている家庭には多く、入れていない家庭には少なく所得を再分配する、というような仕組みである。  この本を読んだ感想は「自己冷却効果」や「投資や消費としての教育」という視点は今まで自分に無かったので、そこは読んでいてとても面白かった。教育が他のサービスと同様に持っている特徴について書かれている箇所も数式などを使い新しい視点から教育を切っている感じがして面白かったが、「ヤバい経済学」を先に読んだせいか、今1つインパクトが弱い感じがした。もっと思い切った条件設定とデータで教育を切って欲しいと思った。

Posted byブクログ

2012/11/09

ニューマンの大学論で、知識を獲得する目的は、人格、人生、社会のため(手段としての知識獲得)と、知識自体のため(目的としての知識獲得)の2つにふれた。何れも人は真理の探究に惹かれる存在だということを前提としている。そこから、この本での「消費としての教育」という教育を受けること自体が...

ニューマンの大学論で、知識を獲得する目的は、人格、人生、社会のため(手段としての知識獲得)と、知識自体のため(目的としての知識獲得)の2つにふれた。何れも人は真理の探究に惹かれる存在だということを前提としている。そこから、この本での「消費としての教育」という教育を受けること自体が目的に結びつく。例えば、本人にとって知る・学ぶことの喜びや、親にとって子が有名校に通うことから得る満足感が挙げられる。 本書では、教育を本人/保護者にとっての投資/消費という視点で説明している。教育需要の類型と特徴を整理し、今後(今)の教育課題を提起しているが、これは理想論で終わらない教育と教育改革を求めているといえよう。 ---------以下は、2009/8/27の記録--------------------------------------------- 教職をとっていたので、単位を取るための教科書や参考書は読んでいた。 教育学とか教育法学といった学問はイデオロギー臭さが節々に出てくるのが好きではない。 この本は見事に無臭状態で、気持ちよく読みとおせた。 私は気になるページの端を折ることが多いが、小塩隆士氏著のこの本は上が盛り上がってしまった。 いつもの調子で抜き書きすると半分くらい筆写してしまいそうなので、 一部のキーワード書いて、今後につなげたい。 無責任な理想論を避けて教育の影に目を向ける 教育は、親・子にとって投資(将来の目的)・消費(その時点での家計の効用)     各人の能力格差を明らかにし、所得格差を拡大     本人への効果と、外部経済効果     人的資本論vsシグナリング理論    小学校高学年でドロップアウトし分数のできない大学生 不確実性 オプションバリュー  夢・勘違いが支える教育需要(第3章):供給者誘発重要 教育成果を検証 例、世田谷区 P.118 アメリカの調査では、生徒1人当たりの教員数が生徒の成績にプラスに与える例は15%に留まる P.122 2001年の国研の調査でもそれは無相関 ★しかし、生徒指導・学習習慣づくり・授業態度の「順調度」は相関あり ピア・グループという「場」の効果 東大入学者の親は7割が上層ノンマニュアル層(刈谷氏の調査より) もう少し教育経済学の本を読んでみようかな。 「大学進学行動の教育経済学的分析 ―ミクロデータによるマクロデータ分析結果の検討―」 http://daikei.p.u-tokyo.ac.jp/index.php?Publications 日本の教育経済学:実証分析の展望と課題 http://www.esri.go.jp/jp/archive/e_dis/e_dis070/e_dis069a.pdf http://www.esri.go.jp/jp/archive/e_dis/e_discus.html http://www.esri.go.jp/jp/archive/menu.html http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo7/shiryo/07051703/002.htm

Posted byブクログ

2009/10/04

違った方向から教育というものが見れます。私は受ける側でしかないので、へーそうなんだ、くらいでしたが、将来教育者を目指す人の中には、この本燃やしたくなる人もいるのかも知れません。

Posted byブクログ

2009/10/04

経済学という視点で教育を論じた本。経済学をかじった人ならば、偏見なしにとても面白く読めるの。しかし、いきなり限界収益やら限界費用といった概念を登場させるのはいかがかと思う。多分、こういった概念の分からない教育者なんかが神聖な教育の現場に損得勘定の学問が口出しするななんぞと言ってく...

経済学という視点で教育を論じた本。経済学をかじった人ならば、偏見なしにとても面白く読めるの。しかし、いきなり限界収益やら限界費用といった概念を登場させるのはいかがかと思う。多分、こういった概念の分からない教育者なんかが神聖な教育の現場に損得勘定の学問が口出しするななんぞと言ってくるんだろうなー。と心配してしまう。教育は消費か投資かと論ずる章では、それは定義次第なんだからきちんと定義してから論じなよ。っと突っ込みたくもなるけれども各論非常に面白い。大変参考になりました。

Posted byブクログ