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“癒し"のナショナリズム の商品レビュー

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2018/08/16

 10年前に刊行された本だが、近年の「ネット右翼」や排外的ヘイトスピーチ、あるいは政治におけるポピュリズムの台頭に共通する社会的基盤の分析として今もって有用である。

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2013/03/28

「となりのウヨク」を罵らずに考えた珍しい本だと思う。特に、一定の共感をもって「史の会(つくる会の支部)」を観察した上野の視点と、それを前後で補った小熊の構成がいい。 「つくる会」よりも「つくる会」を生んだ土壌そのものを警戒する小熊は、人々の不安が「普通でないもの」を発見する行...

「となりのウヨク」を罵らずに考えた珍しい本だと思う。特に、一定の共感をもって「史の会(つくる会の支部)」を観察した上野の視点と、それを前後で補った小熊の構成がいい。 「つくる会」よりも「つくる会」を生んだ土壌そのものを警戒する小熊は、人々の不安が「普通でないもの」を発見する行為、排除の暴力へとリンクする危険に気づく。そこまでの道のりが平易な言葉で描かれ、理解しやすい。「ふつう」の生活の結果として右傾化をとらえたそのバランス感覚に拍手。

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2012/11/12

実証的な社会学研究として洗練されているわけではないが、非常に興味深い現象を扱っており、現代日本のナショナリズムのあり方を知る際には一読に値する。文体も読みやすいのでさくっと読めた。

Posted byブクログ

2011/04/16

もう少し小熊さんのパートが多かったらな。 今のネトウヨ関係に続くフツーの人による他人には他人の思惑や考えがあるという当たり前の事を無視した上で出てくる「あの人達ってイヤねえ、ウザくて」感をすくい取った本。

Posted byブクログ

2010/07/30

グローバリゼーションの結果、伝統的なムラ共同体が解体しますが、小熊のみるところ、そこから遊離した個人による「都市型のポピュリズム」こそが、この運動の本質でした。この運動は、それまでの政治運動のように、業界団体や村落共同体、あるいは労働組合や都市上京者の新たな共同体に基礎を置いてい...

グローバリゼーションの結果、伝統的なムラ共同体が解体しますが、小熊のみるところ、そこから遊離した個人による「都市型のポピュリズム」こそが、この運動の本質でした。この運動は、それまでの政治運動のように、業界団体や村落共同体、あるいは労働組合や都市上京者の新たな共同体に基礎を置いていません。その意味で、従来の運動とはまったく異質だったことに小熊は注目します。

Posted byブクログ