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ヒロシマ・ノート の商品レビュー

4.1

32件のお客様レビュー

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 ノーベル賞受賞の大…

 ノーベル賞受賞の大江健三郎の書。彼は左翼思想だという偏見を捨てて読んでほしい。原爆を投下された広島の人々姿を鋭く描く。戦後20年の時の貴重で意義深い書。

文庫OFF

広島の事情が知りたく…

広島の事情が知りたくて読んでみました。所々に絵が入ってるんですが、それが生々しくて戦争の恐ろしさを噛み締める事が出来た一冊です。

文庫OFF

2024/08/26

「ピカは人が落さにゃ落ちてこん」 1945年に世界で初めて広島と長崎に原子爆弾が投下されて20年後、1965年に本著は出版されました。 原水爆禁止世界大会や被爆者への取材から、克明に描かれた当時の様子。 それは決して、学校の授業では学べないような凄惨な内容でした。 本著を読み...

「ピカは人が落さにゃ落ちてこん」 1945年に世界で初めて広島と長崎に原子爆弾が投下されて20年後、1965年に本著は出版されました。 原水爆禁止世界大会や被爆者への取材から、克明に描かれた当時の様子。 それは決して、学校の授業では学べないような凄惨な内容でした。 本著を読みながら、今は亡き祖父のことを思い出しました。 生前の祖父は新聞の『読者の声』の欄に、戦争を反対する旨の内容を投稿し掲載されていました。 その当時は僕もまだまだ子供で、『じいちゃん、また戦争の話してるなー』くらいにしか思っていませんでしたが、今になって思うと色々と聞いてみたかったなぁと思うようになりました。 それだけ大人になったということですかね。 今年、終戦から79年が経ちました。 いまだに世界中では戦争が続いている地域があります。 どうか、この憎しみを憎しみで洗い流すような、人類の負の遺産に終わりが来ますように。 そして、どうか原子爆弾という人類最悪の悪手に対して、抑止力なんていう程のいい言葉に踊らされる国がなくなりますように。 ・ ・ ・ ・ ・ 広島の悲劇は過去のものではない。 一九六三年夏、現地を訪れた著者の見たものは、十数年後のある日突如として死の宣告をうける被爆者たちの“悲惨と威厳”に満ちた姿であり医師たちの献身であった。 著者と広島とのかかわりは深まり、その報告は人々の胸を打つ。 平和の思想の人間的基盤を明らかにし、現代という時代に対決する告発の書。

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2024/05/02

著者、大江健三郎さん(1935~2023)の作品、ブクログ登録は3冊目。 本作の内容は、次のとおり。 ---引用開始 広島の悲劇は過去のものではない。一九六三年夏、現地を訪れた著者の見たものは、十数年後のある日突如として死の宣告をうける被爆者たちの“悲惨と威厳”に満ちた姿で...

著者、大江健三郎さん(1935~2023)の作品、ブクログ登録は3冊目。 本作の内容は、次のとおり。 ---引用開始 広島の悲劇は過去のものではない。一九六三年夏、現地を訪れた著者の見たものは、十数年後のある日突如として死の宣告をうける被爆者たちの“悲惨と威厳”に満ちた姿であり医師たちの献身であった。著者と広島とのかかわりは深まり、その報告は人々の胸を打つ。平和の思想の人間的基盤を明らかにし、現代という時代に対決する告発の書。 ---引用終了 著者にとって、1963年は、転機の年になったようです。 1963年 長男・光が、知的障害をもって誕生。 1964年 『個人的な体験』 1965年 『ヒロシマ・ノート』 ウィキペディアによると、 ---引用開始 障害を持つ子との共生、核時代の問題という終生の大きなテーマを同時に二つ手にしたこの年は、大江にとって重大な転機の年であった ---引用終了

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2023/11/23

ヒロシマノート読了。大江健三郎さんの小説もいいけどまずはこれを読んでみたかった。やっと読めた。 1965年と被爆してからわずか20年後の作品なので、よりヒロシマ的な方たちの奮闘、葛藤がよく分かったし、軽々しくごちゃごちゃ言えるわけがない。 とにかくいろいろな人に読んで考えて欲しい...

ヒロシマノート読了。大江健三郎さんの小説もいいけどまずはこれを読んでみたかった。やっと読めた。 1965年と被爆してからわずか20年後の作品なので、よりヒロシマ的な方たちの奮闘、葛藤がよく分かったし、軽々しくごちゃごちゃ言えるわけがない。 とにかくいろいろな人に読んで考えて欲しい作品。

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2023/08/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

広島旅行中に読了。ここで内容を振り返るのもなかなか辛い。原爆の後遺症に苦しむ人々にとって、命を断つことは何ら不合理なことではない。それでも彼ら・彼女らは生き続ける。彼ら・彼女らは、自分が生き続けることで、これが核がもたらす帰結なのだと、これが人間の浅ましさなのだと、訴えかける。そのことに、筆者は人間としての威厳を感じとる。

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2023/06/02

(2023.06.02) [題名]『ヒロシマ・ノート』 [著者]大江健三郎 [出版]岩波新書 [動機]岩波新書のガイド本で、     多くの文化人がお勧めに書いていた。

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2023/05/21

大江健三郎さんが亡くなり、G7広島サミットが開催される中で読みました。私が生まれた頃の広島の被爆者の状況が随所に記述があり、胸が痛くなりました。ケロイドや顔を被爆して外出もできない若い女性のことを想像するとやりきれない気持ちになります。多くの方の犠牲の上に、今の広島があると改めて...

大江健三郎さんが亡くなり、G7広島サミットが開催される中で読みました。私が生まれた頃の広島の被爆者の状況が随所に記述があり、胸が痛くなりました。ケロイドや顔を被爆して外出もできない若い女性のことを想像するとやりきれない気持ちになります。多くの方の犠牲の上に、今の広島があると改めて深く平和を願います。

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2023/04/30

大江健三郎氏の訃報を受け、ずっと積読となっていたこちらを。 終戦後何年も広島の原爆被災者から、その苦悩や悲惨さは語られなかった。ずっと存在していた被爆者に対する差別。誤った原爆症に関する情報。。。 忘れてはならない事、持ち続けなければならない信念がある。 大江氏のご冥福をお祈りし...

大江健三郎氏の訃報を受け、ずっと積読となっていたこちらを。 終戦後何年も広島の原爆被災者から、その苦悩や悲惨さは語られなかった。ずっと存在していた被爆者に対する差別。誤った原爆症に関する情報。。。 忘れてはならない事、持ち続けなければならない信念がある。 大江氏のご冥福をお祈りします。

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2023/01/29

戦後78年の2023年に読破。 これを読むまでは、抑止力のための核保有の考え方に賛同派でした。 しかし、これを読んで改めて感じたことは、抑止力といいながら、明らかに使用することが前提の核保有説であるということでした。 戦争を知らない世代の私は、はっきり言って原子力爆弾の惨さ、人間...

戦後78年の2023年に読破。 これを読むまでは、抑止力のための核保有の考え方に賛同派でした。 しかし、これを読んで改めて感じたことは、抑止力といいながら、明らかに使用することが前提の核保有説であるということでした。 戦争を知らない世代の私は、はっきり言って原子力爆弾の惨さ、人間がもたらした醜悪さ、悲惨さの極みといったものを知らない、全く無知な人間でした。 ナチスのホロコーストは、歴史に語り継がれ、人々が忘れないように何度も映画化やメディアでとりあげられるのに、なぜ、広島長崎の原爆を克明に記した書籍や映画はメディアで取り上げられず(ときには残酷だといわれR指定もされるけれど、それこそ馬鹿げた話だ)、学校でもその意味を考えさせるよう、如実に教えないのか。 アメリカの圧力を感じずにはいられません。 私たちは、原爆を落とされてもアメリカを憎むことなく、ましてや敗戦して良かったのだ、原爆は落とされなければ、日本はもっと悲惨な道に突き進んでいたのだ、などと、どうしてそんな考えでいられたのか。戦争に負けても、アメリカを憎まない日本人の国民性に誇りまで感じていた、私はまったく無知で恥知らずな人間でした。

Posted byブクログ