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生涯最高の失敗 の商品レビュー

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14件のお客様レビュー

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2010/06/06

[ 内容 ] 「なんで私が?」…突然降って湧いたような授賞の知らせに驚く間もなく、はじまった「ノーベル賞シフト」。 「43歳主任」の「変人」ぶりばかりを強調する報道に戸惑い、憤り、そっとしておいてほしいと念じてきた著者が、「理系の人間は、自分を理解してもらう努力が不足している」と...

[ 内容 ] 「なんで私が?」…突然降って湧いたような授賞の知らせに驚く間もなく、はじまった「ノーベル賞シフト」。 「43歳主任」の「変人」ぶりばかりを強調する報道に戸惑い、憤り、そっとしておいてほしいと念じてきた著者が、「理系の人間は、自分を理解してもらう努力が不足している」という自らの主張を実践するために、はじめて、エンジニアとしての人生を語った。 ノーベル賞受賞が決まった日の混乱、授賞された発見の背景にあった「生涯最高の失敗」、励ましてくれた人たちのこと、ライバル研究者の公正な態度、企業のエンジニアとしてはたらくことの生きがい、チームワークの大切さ、独創性・創造性の源はなにか、など、はじめて明かされるエピソードと新たなメッセージを込めた、会心の一冊。 [ 目次 ] 1 エンジニアとして生きる(受賞が決まった日;受賞の「きざし」;たとえ小さなきっかけでも… ほか) 2 生体巨大分子を量る(生体巨大分子とはなにか;「質量分析」と「構造解析」;なぜ、たんぱく質を研究するのか ほか) 3 対談・挑戦と失敗と発見と(田中耕一×山根一真)(これからも、研究を;分子の重さからたんぱく質の種類を;たんぱく質のつくられ方 ほか) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

Posted byブクログ

2014/10/18

(2005.11.09読了)(2004.06.26購入) 普通の会社員がノーベル賞をもらったということで、大騒ぎしてから早いもので3年たってしまったようです。これからも日本人がぞくぞくと受賞するんじゃないかという期待もむなしく、その後は全くなしの状態です。 この本の内容は、次の3...

(2005.11.09読了)(2004.06.26購入) 普通の会社員がノーベル賞をもらったということで、大騒ぎしてから早いもので3年たってしまったようです。これからも日本人がぞくぞくと受賞するんじゃないかという期待もむなしく、その後は全くなしの状態です。 この本の内容は、次の3つの部分からなります。 「エンジニアとして生きる」は、ノーベル賞をいただいた発見ができた背景と、企業のエンジニアとして働くことの生きがい、人々との出会いの大切さ、そして独創性・創造性の源が何であるかについて、まとめてみました。 「生体巨大分子を量る」は、ノーベル賞を受賞した発見に至るまでの経緯、それがどんな役に立とうとしているか、質量分析とはどんなものかについて解説しました。 「挑戦と失敗と発見と」は、山根一真さんとの対談です。 ●ノーベル賞受賞の知らせを受けた時(14頁) 余りにも予期しないことを体験すると「立っていられなくなる」「足に力が入らなくなる」、と聞いた事はありましたが、「そんな事は嘘だ」とずっと思っていました。でもそれがあの時、まさに自分に起こったのです。「隔離室」まで到着すると、倒れるように椅子にへたり込んでしまい、立つことができませんでした。 ●小学校の理科(26頁) 科学とは教科書に書いてある通りの答えを求めるものではない、自分で考えて発見することが楽しいのだという、科学者・技術者にとって本質的に大切な心を、引き出していただいた。 ●英国と日本の製品開発の考え方(52頁) 日本では、製品をつくるにあたって、完璧を目指します。日本で製造業に携わっている人の中に、新しく開発した製品だから、多少の不都合があってもいいだろう、などと考える人は、多分一人もいないでしょう。ところが英国では、大前提に「人間は完璧ではなく、失敗する生き物である」という認識があり、そこから派生して、「だから新製品も初期はトラブルがあっても仕方ない」という考え方をしているようです。 ●プラモデル(81頁) 私の兄嫁の実家は、富山でプラモデル屋さんをしていました。その当時、店に来る子供たちは、兄嫁のお父さんにプラモデルを組み立ててもらったものを買って行ったそうなのです。組みあがったものを、みんなに見せて楽しむのだそうです。私にとっては、プラモデルといえばいまだに、組み立てる楽しみが一番です。 ●もったいない(139頁) 余談ですが、授賞式での公園のために原稿を用意しながら、「もったいない」を英語に直そうと苦心したのですが、過不足なく表すことのできる英語の言い回しは、見つけることができませんでした。 著者 田中 耕一 1959年 富山県生まれ 1983年 東北大学工学部電気工学科卒業 島津製作所入社 1989年 日本質量分析学会奨励賞受賞 2002年 ノーベル化学賞受賞 (「BOOK」データベースより)amazon 「なんで私が?」…突然降って湧いたような授賞の知らせに驚く間もなく、はじまった「ノーベル賞シフト」。「43歳主任」の「変人」ぶりばかりを強調する報道に戸惑い、憤り、そっとしておいてほしいと念じてきた著者が、「理系の人間は、自分を理解してもらう努力が不足している」という自らの主張を実践するために、はじめて、エンジニアとしての人生を語った。ノーベル賞受賞が決まった日の混乱、授賞された発見の背景にあった「生涯最高の失敗」、励ましてくれた人たちのこと、ライバル研究者の公正な態度、企業のエンジニアとしてはたらくことの生きがい、チームワークの大切さ、独創性・創造性の源はなにか、など、はじめて明かされるエピソードと新たなメッセージを込めた、会心の一冊。

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2010/02/01

再読。2002年ノーベル化学賞受賞者、田中耕一さんの著作。 受賞に至るまでの経緯や生い立ち、思うこと。講演会第一部での研究内容の説明。第二部での山根一眞氏との対談と、三章に分かれて書かれています。 マスコミの誇張を通さない、素のままの田中さんの語りは実に興味深いです。結果がどのよ...

再読。2002年ノーベル化学賞受賞者、田中耕一さんの著作。 受賞に至るまでの経緯や生い立ち、思うこと。講演会第一部での研究内容の説明。第二部での山根一眞氏との対談と、三章に分かれて書かれています。 マスコミの誇張を通さない、素のままの田中さんの語りは実に興味深いです。結果がどのようにして生まれたか以外にも、海外の研究者たちの公正な姿勢、日本の多くの理系エンジニアや研究姿勢など、第一章だけでも面白いです。 研究内容はやはり難しいのですが、対談ではだいぶ噛み砕かれているので、そちらを読んでから再読するとだいぶ理解しやすくなります。山根さんは『メタルカラーの時代』という連載でずっと日本の技術者とお話をしているだけに、ポイントを掴んでわかりやすい対談でした。

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2009/10/07

失敗から生まれた大発見。お祖母さまの口癖「もったいない」のおかげ。この本は、田中さんの発見した「ソフトレーザー脱離イオン化法」の説明が図と文章でなされて、田中さんの研究で使っている機器の写真なども載せてあり、あまり知らなかった人、興味のなかった人でも読んで、ちょっとは理解が深まる...

失敗から生まれた大発見。お祖母さまの口癖「もったいない」のおかげ。この本は、田中さんの発見した「ソフトレーザー脱離イオン化法」の説明が図と文章でなされて、田中さんの研究で使っている機器の写真なども載せてあり、あまり知らなかった人、興味のなかった人でも読んで、ちょっとは理解が深まると思います。田中さんの開発した「ソフトレーザー脱離イオン化法」は、タンパク質の重さによってタンパク質の種類を特定する研究の一番最初の行程で、タンパク質をイオン化する際に画期的な方法らしい。その研究は病気の早期発見などに貢献しているそうです。

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