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小林秀雄全作品(16) の商品レビュー

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2021/05/21

ビッグネーム同士の歯に絹着せぬ対談だからかなりおもしろく読める。「人間の建設」で岡潔と対談した時の小林の遠慮のようなものは微塵もない。坂口安吾や正宗白鳥との対談では太宰治、志賀直哉、芥川龍之介のことをいろいろ言うわけです。そんなところいじるのか、とか、そんなこと考えてたのかと。そ...

ビッグネーム同士の歯に絹着せぬ対談だからかなりおもしろく読める。「人間の建設」で岡潔と対談した時の小林の遠慮のようなものは微塵もない。坂口安吾や正宗白鳥との対談では太宰治、志賀直哉、芥川龍之介のことをいろいろ言うわけです。そんなところいじるのか、とか、そんなこと考えてたのかと。そして小林秀雄が鋭いツッコミを入れる。自然な会話そのままで、編集してないんじゃないかと思うくらい。

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2009/10/07

2009/ 2009/ 人間の進歩について 湯川秀樹対談. 骨董. チェホフ. 「罪と罰」について2. 現代文学の診断. 大作家論 正宗白鳥対談. 小林秀雄の問題 佐古純一郎著.

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2009/10/04

『人間の進歩について』は、湯川秀樹との対談。共通認識としての前提がない議論が多々あり、やや噛み合わない印象なのが残念。 その点に関していえば、正宗白鳥との対談である『大作家論』は、両者間にコンセンサスとでもいうべきものがあり、面白い。 『チェホフ』は他の評論に比べて、文体の発想が...

『人間の進歩について』は、湯川秀樹との対談。共通認識としての前提がない議論が多々あり、やや噛み合わない印象なのが残念。 その点に関していえば、正宗白鳥との対談である『大作家論』は、両者間にコンセンサスとでもいうべきものがあり、面白い。 『チェホフ』は他の評論に比べて、文体の発想が非凡。『骨董』は「美は危険な友である」という話。短いながらもまとまっている。 そして何より『「罪と罰」について』が良い。小林秀雄が、ドストエフスキーというコスミックな作家に衝突し、逃れえなくなり、 生涯をかけて彼への洞察を深化させてくれたのは、後世に生きる吾人にとってなんと幸せなことか。だが、これ以上は立ち入るまい。「解説の解説は愚なり」である。

Posted byブクログ