大学教室革命 の商品レビュー
著者の横山征次氏が金沢工業大の理事長以下にプレゼンテーションを行い、意気投合して採用され、「夢工房」を始めるにいたった場面は印象的でした。また、ソニーのロボットAIBOの設計者との対話では、役に立たないロボットの開発を行うという理念に痛快さを覚えました。確かに、ロボットは役に立つ...
著者の横山征次氏が金沢工業大の理事長以下にプレゼンテーションを行い、意気投合して採用され、「夢工房」を始めるにいたった場面は印象的でした。また、ソニーのロボットAIBOの設計者との対話では、役に立たないロボットの開発を行うという理念に痛快さを覚えました。確かに、ロボットは役に立つものという常識があるからで、そのような理念の元に開発したからこそヒットがあったのだと。 とにかくエンターテインメントが大学の授業においていかに重要かということは私も痛感した次第です。 最後の論文では、「学問は『教授』という職業に就職するための『手段』になっているのではないかと思えてくる。『発見の喜び』を感じるような生命の充実感や心の喜びを感じながら研究されたようには思えなかった。そんな先生が教鞭をとっておられるのである。はたして、『発見の鋭い喜び』を先生は学生たちに伝えることができたのであろうか。無気力な学生の輩出は、実は、『被害者意識』を共有した学生と先生方によって、巡り来る季節のように、仕方がないとして続けられてきたことかも知れない。」というクダリに全く同感。
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