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歴史の方程式 の商品レビュー

3.8

7件のお客様レビュー

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2018/10/24

集団の中の一要素に起こった変化が近隣の要素に伝播するシステムでは、全体に影響を及ぼす規模の大きさを予測不可能であることが原理的に成立する。しかしながら、このようなシステムでは全体の変化の規模がある特定の法則に従う(べき乗則:両対数グラフにすると直線になる)ということから、対象を歴...

集団の中の一要素に起こった変化が近隣の要素に伝播するシステムでは、全体に影響を及ぼす規模の大きさを予測不可能であることが原理的に成立する。しかしながら、このようなシステムでは全体の変化の規模がある特定の法則に従う(べき乗則:両対数グラフにすると直線になる)ということから、対象を歴史にまで広げて考察を進めたもの。 第13章までは迫力があったのですが、肝心の第14章歴史のところに来ると「序説その一」のような感じでほのめかし程度で終わっているのが残念です。邦訳の書名が少しやりすぎなのかもしれませんが。原題の「Ubiquity, the science of history or why the world is simpler than we think」ってのが巨匠の映画の題名に似ていてとっても良いです。

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2014/05/18

第1章 第一の原因 第2章 地震ゲーム 第3章 滑稽な論理 第4章 歴史の偶然 第5章 運命の分かれ道 第6章 磁石論 第7章 臨界的思考 第8章 殺戮の時 第9章 生命のネットワーク 第10章 ワイルド・アット・ハート 第11章 意思に逆らう 第12章 学問の地震 第13章 数...

第1章 第一の原因 第2章 地震ゲーム 第3章 滑稽な論理 第4章 歴史の偶然 第5章 運命の分かれ道 第6章 磁石論 第7章 臨界的思考 第8章 殺戮の時 第9章 生命のネットワーク 第10章 ワイルド・アット・ハート 第11章 意思に逆らう 第12章 学問の地震 第13章 数の問題 第14章 歴史の問題 第15章 非科学的なあとがき

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2012/11/11

ブラックスワンを裏付ける書物。地震、山火事、資産額、人口、株価、戦争等の事例をだし分かり易い。またこれらがフラクタルになることを説明し、起こることがランダムであることを主張している。読んでいながら、自然科学のみならず、社会科学分野、特に人間の行動においてどのような現象があるのか、...

ブラックスワンを裏付ける書物。地震、山火事、資産額、人口、株価、戦争等の事例をだし分かり易い。またこれらがフラクタルになることを説明し、起こることがランダムであることを主張している。読んでいながら、自然科学のみならず、社会科学分野、特に人間の行動においてどのような現象があるのか、そしてそれに対してどの様に対処すれば良いのか、考えさせられた良書。結局、この世の事象とは、人間が後付で理由を作っているに等しく、ロングテール事象での事前対応には限界があり、それよりは、事後の対応の仕方をどうするのかを考えたほうが結果的に得策である、という点に行き着く。

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2012/09/02

 地震や山火事といった災害、相場変動や恐慌といった経済現象、文化や流行などの社会現象、進化や感染といった生物現象。これらの問題は構成要素が多岐にわたり、複雑に相互作用するため予測が不可能とされる。  しかし、それらの問題から法則性を導き出して予測を成功させるべく、複雑系理論、非平...

 地震や山火事といった災害、相場変動や恐慌といった経済現象、文化や流行などの社会現象、進化や感染といった生物現象。これらの問題は構成要素が多岐にわたり、複雑に相互作用するため予測が不可能とされる。  しかし、それらの問題から法則性を導き出して予測を成功させるべく、複雑系理論、非平衡統計学、歴史物理学など、耳慣れない学問を駆使して追及していく内容。  研究によれば全ての複雑な問題は、構成要素を拡大すると全体の文脈に一致するフラクタル構造をなしており、その規模と頻度は冪乗則にしたがうという。(地震を例にとれば、マグニチュードが2倍になると回数が1/4になる、というふうに)  で、法則性をはじき出したから予測できるかといえば、それはまた別の話らしい。すでに発生した事象については説明が可能だが、予測は不可能という当たり前すぎる結論。なんか、出来ない言い訳を延々と読まされているようで、ちょっとつらくなった。まあ、カオスやフラクタル、自己組織臨界などの概念を理解するにはいいかもしれない。でも、だったら「複雑系入門」的なポピュラーサイエンスのほうが分かりやすいしなあ・・・。

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2012/05/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

歴史は複雑系科学で説明されるものであり、叙述や線形で予測できるものではないとする。例えば、戦争の死者数はベキ乗則に支配されており、予測は不可能。日本に紹介された一般向け書籍としてはかなり早い段階でベキ乗則で社会科学を説明する画期的な本だった。

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2010/12/01

やっと「歴史の方程式」に着手。妥当性の低い相関関係や正規分布に基づいたくだらない社会科学に終止符をw

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2010/01/14

原題は「Ubiquity - the science of history or why the world is simpler than we think」 邦訳は「歴史の方程式ー科学は大事件を予知できるか」 人間の歴史をもっと単純な物理現象に還元し,そこから得られた知見...

原題は「Ubiquity - the science of history or why the world is simpler than we think」 邦訳は「歴史の方程式ー科学は大事件を予知できるか」 人間の歴史をもっと単純な物理現象に還元し,そこから得られた知見を再び歴史に当てはめてみる,というアプローチ. 予知ができないという点で類似している地震を最初のテーマとして取り上げ,近年の研究から予測はかなり難しいということがわかってきた. しかし,地震の性質についてはよくわかってきている.例えば,震度と頻度をプロットすると,ある分布ーべき分布ーに従っているようだ,とか. そして,このべき分布は自然ひいては社会にも普遍的に存在する性質(Ubiquity)らしい. 人間をアトム的に見ると,単純な法則が見いだしづらいが集合としてみれば,ある程度予測は可能かもしれない・・・ タイトルは異なれ,最近はこの手の本つまり自然界はべき法則を好む,という事実を紹介した本があるので,そっちでもいいかなぁ・・・ 例えば,金融系なら「禁断の市場 フラクタルでみるリスクとリターン」 そのままズバリの「歴史は「べき乗則」で動く」とか,最近の「ブラックスワン」とか. こうやってみると,最近べき分布関連の本が多いな・・・

Posted byブクログ