現代人の論語 の商品レビュー
著者には「論語読みの論語知らずという言葉があるが、そもそも論語は論語を語る人すらちゃんと読んでいない」という問題意識があり、巷間に流布する論語のイメージを覆すような節を50の章で解説。人間としての孔子に迫る。 論語そのものにいずれ当たらなければならないし、孔子神話や孔子伝も読みた...
著者には「論語読みの論語知らずという言葉があるが、そもそも論語は論語を語る人すらちゃんと読んでいない」という問題意識があり、巷間に流布する論語のイメージを覆すような節を50の章で解説。人間としての孔子に迫る。 論語そのものにいずれ当たらなければならないし、孔子神話や孔子伝も読みたいと思う。
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初めての論語。もちろん書いてあることの殆どが分からなかったが、これでオレも論語読みの論語知らずの入口に立ったとひとまずは喜ぼう。また時間をおいてチャレンジしたい。論語や仏教や様々な哲学などもそうだけど、その本を書いた人の本ではなく解説本をまず読んでみるのだが、その解説をしている人...
初めての論語。もちろん書いてあることの殆どが分からなかったが、これでオレも論語読みの論語知らずの入口に立ったとひとまずは喜ぼう。また時間をおいてチャレンジしたい。論語や仏教や様々な哲学などもそうだけど、その本を書いた人の本ではなく解説本をまず読んでみるのだが、その解説をしている人によって解釈が違うのは当然あるんだなとあらためて実感した。色々な切り口で書かれる訳でそうなるとどんどん当の作者からは離れていっている気がしなくもない。それでも地道に一歩ずつ理解を進めていくしかないのだろうけど。海外の本なども訳者によって全然ニュアンスや内容は変わるのだろう。その違いを感じるくらいにまでなれればより本格的な本読みになれたいうことだろうけど。いずれにせよ博覧強記の著者の本はこれからも読もうと思う。
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日本人は論語に興味があって、関連の本を買うが読んでいないという著者の指摘は正鵠を射ている.儒教が前/原/経学と発達して、孔子が実際に活動した原儒教がその後の活動で歪められているということも、本書でよく理解できた.顔回、子貢、子路などの弟子たちと孔子がやりとりしたものが論語の真髄で...
日本人は論語に興味があって、関連の本を買うが読んでいないという著者の指摘は正鵠を射ている.儒教が前/原/経学と発達して、孔子が実際に活動した原儒教がその後の活動で歪められているということも、本書でよく理解できた.顔回、子貢、子路などの弟子たちと孔子がやりとりしたものが論語の真髄で、下手に道徳めいた話は多くは誤読だということも、多数の事例で喝破している.楽しい本だ.
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経営者や政治家で論語を引用したり、座右の銘としてその章句を珍重したりするヒトが結構いますね。そこで論語とは、そんなに読まれてないにもかかわらず、とてもありがたかったり、教訓になったり、励ましてくれたり、そんな格言集かのように扱われています。 ですが、この本を読むと、そんなものばか...
経営者や政治家で論語を引用したり、座右の銘としてその章句を珍重したりするヒトが結構いますね。そこで論語とは、そんなに読まれてないにもかかわらず、とてもありがたかったり、教訓になったり、励ましてくれたり、そんな格言集かのように扱われています。 ですが、この本を読むと、そんなものばかりではなく、その章句の背景には人間くさいドラマがあって、(断片として暗記するものではなく)作品全体として楽しめるものだということがわかります。 論語や儒教への「偏見」は、「経学儒教」(訓詁学・文献学)の厳格主義が硬直的に読み込んだものの延長で、孔子のメッセージ(原儒教)を骨抜きにしているというわけです。 ここにもやはり、古代中国の漢語が代々翻訳・解釈される際の多義性の問題があって、解釈者も原典と向き合って悪戦苦闘してきた歴史があるわけです。この本はその「死んだ」テクストを蘇生する企てとして痛快なんです。読んでいくと、論語そのものはもちろんのこと、他の注釈書(たとえば荻生徂徠の『論語徴』)や論語周辺の古典にもふれてみたくなること請け合いでしょう。福澤諭吉の儒教批判なんかもね。 で私なりの整理ですが、論語って… ?質実剛健・質素倹約 (ケチという意味ではなく、見てくれにとらわれない。慎み深い、清貧) ?不言実行(言葉をもてあそばない) ?学を「楽しむ」(刻苦勉励ではない) ?(?にも通じるが)実質のためなら形式にはこだわらない ?理念への情熱、積極主義、是々非々な態度、適度な義侠心。
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ひさびさに知、思想の深みへと誘ってくれた本。このワクワク感を抱いているときのページを手繰る楽しみはなにものにも換えがたい。『論語』に関する書籍に目を通したのはこの本が初めてだが今後自分がこの世界最古の思想にどれだけはまってしまうのか今から楽しみ。
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