経済学・入門 の商品レビュー

塩沢修平(著者)

2012/07/02

第一部：経済学の課題と日本経済
第二版（2003年）なので内容が古く、それほど役に立たない

第二部・第三部：ミクロ経済学・マクロ経済学
概ねわかりやすい。経済学の教科書としては十分な内容ではないか。

第四部：新しい課題
18章「NPOとフィランソロピー」は、多くの項目で疑問が残る。
(1) NPOが供給すべきであるとする「公益財」の定義・性質。
(2) 民間非営利組織の性質・優位性・問題点（政府・自治体や民間企業との比較が少なく説明不足）。
(3) enlightened self-interestに関する記述（もしかしたら長期的利益追求とそれとを混同している）。

19章「経済発展と地球環境」では、環境破壊防止についての経済学的アプローチについて述べられている。被害の賠償や排出権取引について、妥当な議論がなされている。

20章「世界のなかの日本経済」は、内容は古いものの、指摘している内容は現在とさして変わらない。