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死刑執行人サンソン の商品レビュー

4.4

125件のお客様レビュー

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フランスの死刑執行人…

フランスの死刑執行人として有名なサンソン。苦痛を軽減するために開発されたギロチンによって処刑の手間が軽減された為、それまでよりも処刑される人数が多くなったというのが興味深かったです。

文庫OFF

2024/12/27

過去に読んだ本 フランス革命時、処刑役を代々行ってきたサンソン家のシャルル・サンソン。 首切りの役目を誇りと使命感を持って執行してきたシャルルだが、革命が勃発すると連日多くの人々を処刑しなければならなくなる。その中には無実だと思われる人、知り合い、若い女性も大勢いた。そしてついに...

過去に読んだ本 フランス革命時、処刑役を代々行ってきたサンソン家のシャルル・サンソン。 首切りの役目を誇りと使命感を持って執行してきたシャルルだが、革命が勃発すると連日多くの人々を処刑しなければならなくなる。その中には無実だと思われる人、知り合い、若い女性も大勢いた。そしてついに敬愛する国王まで自らの手で処刑しなければならない日がやってくる。 シャルルの心の葛藤は今の私たちには想像も出来ない。 フランス革命の影にサンソンのような人物もいたことはとても興味深く、マリー・アントワネットの物語とともに歴史に刻むべき事実だと思った。

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2024/12/23

ギロチンの効率的で人を苦しませない仕組みが、それまでの処刑方法よりも多く容易に人を殺したこと、国王を葬った決断が革命のタガを外してしまったこと、非常に興味深かった。フランス革命は血生臭くて混乱していたようなイメージを持っていて、初期はもっと希望に溢れた旧弊打破の光であったこと、う...

ギロチンの効率的で人を苦しませない仕組みが、それまでの処刑方法よりも多く容易に人を殺したこと、国王を葬った決断が革命のタガを外してしまったこと、非常に興味深かった。フランス革命は血生臭くて混乱していたようなイメージを持っていて、初期はもっと希望に溢れた旧弊打破の光であったこと、うまく続けば理想だけど、そうはいかないのが現実なのかな。これからの世の中でもその危惧は持っていかなきゃいけないと思いました。

Posted byブクログ

2024/10/04

パリの死刑執行人サンソン家6代のうち4代目シャルル・アンリを中心に見ていく。フランス革命以前から恐怖政治頃までの激動の時期に処刑任務を全うしたわけだが、まさに凄まじい人生で想像するだけでも心が暗くなってしまった。処刑した何千もの人々の中には敬愛する国王も、無罪の人も、元カノも、少...

パリの死刑執行人サンソン家6代のうち4代目シャルル・アンリを中心に見ていく。フランス革命以前から恐怖政治頃までの激動の時期に処刑任務を全うしたわけだが、まさに凄まじい人生で想像するだけでも心が暗くなってしまった。処刑した何千もの人々の中には敬愛する国王も、無罪の人も、元カノも、少女も含まれていたわけで、相当な精神力や心の拠り所があったと思われる。シャルル・アンリ自身は死刑制度廃止を執行人自身が公言できる時代ではなかったようだが、6代目アンリ・クレマン・サンソンは廃止を訴えていたそうだ。フランスでの死刑制度廃止は1981年とのこと。EU圏内以外でも死刑制度が広まっていく風潮は現代でもないようだ。人類はより文明的で進歩的な道のりを歩んでいるのだろうか、といろいろ考えられた。

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2024/08/21

この作品は処刑人一族という運命を背負ったサンソン家の人間ドラマが描かれています。 処刑人というと、冷酷で血も涙もない野蛮なイメージを持ってしまうかもしれませんが、この本を読めばそのイメージはがらっと変わることになります。 当時、差別され周囲の人々から蔑みの目で見られるこの職業...

この作品は処刑人一族という運命を背負ったサンソン家の人間ドラマが描かれています。 処刑人というと、冷酷で血も涙もない野蛮なイメージを持ってしまうかもしれませんが、この本を読めばそのイメージはがらっと変わることになります。 当時、差別され周囲の人々から蔑みの目で見られるこの職業において、それでもなお一人の人間としていかに高潔に生きていくのかを問い続けたサンソン。 フランス革命の激流に巻き込まれながらも懸命に生き、究極の問題を問い続けたこの人物には驚くしかありません。

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2024/07/13

 ルイ16世を処刑した事で知られるシャルル=アンリ・サンソンの半生と苦悩を描いた伝記。半ば創作めいた部分があるが、それは著者が参照したバルザックとサンソンの孫による伝記の影響だろう。ただ、著者としても明らかに創作の部分は省いたり、様々な文献からの検証も行なった上で著したらしいので...

 ルイ16世を処刑した事で知られるシャルル=アンリ・サンソンの半生と苦悩を描いた伝記。半ば創作めいた部分があるが、それは著者が参照したバルザックとサンソンの孫による伝記の影響だろう。ただ、著者としても明らかに創作の部分は省いたり、様々な文献からの検証も行なった上で著したらしいので、内容の信憑性は高いだろう。  伝記としてだけでなく、フランス革命に纏わる歴史書としての価値も十分にある。世界史の勉強をする際に、フランス革命の部分は年号に加えて月日を覚えさせられるレベルで細かいので、この本は内容の理解の一助となると思う。バスティーユ襲撃からルイ16世の処刑まではとても細かく描写されており、記号として理解していた歴史の内容に厚みが出来た。  ギロチンの製作過程もとても面白い。死刑囚を苦しませずに処刑する為の人道的装置として発明されたギロチンが、ロベスピエールの敷いた恐怖政治を加速させ、1日で50人も処刑されるような事態を招いた事を考えると、とんでもない皮肉だと言える。

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2024/02/25

死刑執行役のサンソン家4代目となったシャルル-アンリ・サンソン。 処刑人というだけで世間から蔑まされてきた家系に生まれ、フランス革命の波に飲まれる中、ギロチンの誕生、敬愛するルイ16世の刑執行を行う。 ギロチンは、より確実で痛みを伴わないよう人道的な意図のもと生まれた処刑法である...

死刑執行役のサンソン家4代目となったシャルル-アンリ・サンソン。 処刑人というだけで世間から蔑まされてきた家系に生まれ、フランス革命の波に飲まれる中、ギロチンの誕生、敬愛するルイ16世の刑執行を行う。 ギロチンは、より確実で痛みを伴わないよう人道的な意図のもと生まれた処刑法であるが、処刑は当時のエンターテインメントともなっているもの。 シャルル-アンリは、死刑執行の是非を問い、苦悶苦闘の一生を過ごすものの、死刑囚に寄り添った対応を行なってきたことから咎められたりすることはなかったという。 これぞフランス革命の裏歴史。 40冊目読了。

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2024/01/21

死刑執行人の心情がリアルに書かれている。フランス革命の残酷な背景が衝撃だった。人が人を拷問し処刑する。並の精神ではありえない。

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2023/10/06

フランス革命の知識が全くない状態で、同氏著の物語フランス革命に続けて読みました。サンソンの心情描写など豊かに書かれており、一気に読了しました。パラドクスにもがき苦しむ姿が悲しかったです。

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2023/06/02

ルイ16世を処刑した死刑執行人サンソンとその一族の生涯を、ドラマ風にかなり読みやすくまとめている。 なぜサンソン家は死刑執行人の一族になったのかから始まり、フランス革命、ギロチンの誕生とルイ16世の死刑、その後の生涯までがまとまっていた。 史実をただ紹介するだけでなく、日記から...

ルイ16世を処刑した死刑執行人サンソンとその一族の生涯を、ドラマ風にかなり読みやすくまとめている。 なぜサンソン家は死刑執行人の一族になったのかから始まり、フランス革命、ギロチンの誕生とルイ16世の死刑、その後の生涯までがまとまっていた。 史実をただ紹介するだけでなく、日記から解釈した当時の心境を語っているため、小説を読んでいる感覚に近い。 またルイ16世についても革命で殺された愚かな王ではなく、善意の王だったことで革命に巻き込まれてしまった王という人物像を出している。 時代の流れとして王政が倒されるのはしょうがないところはあるが、個人や死刑制度に焦点を当てることでフランス革命を見る目がかわる。

Posted byブクログ