満たされない自己愛 の商品レビュー
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これはSNSが台頭してきているから もっともっと表面化してくるだろうし、 国単位でも解決しなければならないでしょうね。 ただ、この本では詳しい解消法までは 書いてはいないのでそこのところは注意かな。 だけれども人との利己的でないつながりは大事ね。 SNSでもリアルでもね。 自己愛はだれしもあることだし、 誰もが思う感情が正常でなくなると 暴走を起こしてしまいます。 凶悪事件になったり、 最悪炎上案件になったり (バイトの案件はおそらく最たるものだろうねぇ) 日本ではその自己愛を管理する方法が 確かに甘いのよね。 だからこじらせておかしくなっちゃう人も 多いような気がしますね。
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現代は物質面で非常に豊かであり、自分の身近な事柄や、自分自身にのみ関心や注意が向かう人々が増加している。そうした「自己愛者」は若者を中心に急増しており、自己愛について分析することで、現代人の心理や行動の特徴を理解することができる。自己愛は、これまで主に精神分析学の分野で論じられて...
現代は物質面で非常に豊かであり、自分の身近な事柄や、自分自身にのみ関心や注意が向かう人々が増加している。そうした「自己愛者」は若者を中心に急増しており、自己愛について分析することで、現代人の心理や行動の特徴を理解することができる。自己愛は、これまで主に精神分析学の分野で論じられてきたが、筆者は、一般の健康な人々の間で自己愛がどのような形で存在しているを知ることも大事であるとし、社会心理学の研究結果を取り入れつつ分析を試みている。 分析をするうえで、「自己愛」という言葉の定義を改めて確認することから始めている。自己愛からは、自己中心性・自己関心・自益的認知といった心理が派生しているが、自己愛の本質的な特徴としては、自分自身への肯定的な自己評価、すなわちプライドや自尊心を挙げている。自尊心は、その程度や環境によって、生産的に働いたり、不適応をもたらしたりすることがある。本書ではこれらの違いについて論じることで、自己愛の人間関係への影響を分析している。自尊心と関連した心理として、さらに自己顕示・自意識があり、こうした心理が自己愛者の中でどう働くのか、また、人間関係にどう作用するのかについても述べている。 筆者は、自尊心が満たされること即ち自尊心欲求は、人間が人間として生きて行くうえで基本となる欲求であると主張している。なぜなら、自尊心を満たすため、脅かされないために民族的・宗教的紛争が生じることもあり、また、無差別的な殺人事件が起きることもあるからである。人間は基本的欲求が満たされたのちに初めて他者と互いの欲求を満たし合ったり、自己実現を目指したりといった方向に向かうことが出来る。自尊心が満たされない自己愛者は、行動の最終目標が「自尊心を満たすこと」であり、そのことにとらわれ続けるがゆえに、社会的に有意義なことや人生の楽しみに興味が向かないとしたら、それは精神的に貧しいことだと言わざるを得ない。自尊心は本来、逆境に耐えるストレス耐性や、信念を持って何かに取り組む意欲や向上心を支える建設的な働きをする重要な心理であるが、自己愛者は逆に、高くて脆い自尊心ゆえに、不適応を起こしているのである。 精神分析学の分野で、自己愛を克服すべきマイナスな感情ではなく、誰もが持つ心の弱さとして考えたのは、コフートである。本書ではコフート理論も引用し、自尊心と、それを支えるために必要な対象について述べる。 自尊心欲求は、食欲のような欲求と比べて満ち足りることがなく、自尊心の飢餓は人を心理的極限状態へと追いやることがある。こうした自己愛の罠から抜け出すにはどうしたら良いか。著者が述べるのは以下の通りである。 ・他者への依存度を下げ、自己評価の基盤を作る ・信頼できる仲間や友人、恋人を持つ ・社会的関心を持つ 穏当なレベルの自尊心を持ち、それを満たすことで心理的な基盤を強化にして、自己のエネルギーを社会や他者へ向けることで、建設的な自己実現ができる。人によっては当たり前に出来ていることかもしれないが、当たり前に出来ないからこそ、知ることが出来、意識することが出来るのだろうと私は思う。少しずつ克服していきたい。
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日経ビジネスONLINE『日本人はなぜ「お詫び」が好きなのか 社会心理学の専門家に聞く企業が陥る謝罪失敗の法則』 http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/interview/15/120300013/120400001/
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この1冊で、自己愛とは、自尊心とは何なのかを本質的に理解できる。とても的確でわかりやすくて、何度でも読み返したいと思う反面、もう二度とよみたくないとも思う。自分の嫌いな部分やダメだと思っている部分について詳細に書かれ過ぎているから。コフートの理論が個人的にかなり気になるので、どこ...
この1冊で、自己愛とは、自尊心とは何なのかを本質的に理解できる。とても的確でわかりやすくて、何度でも読み返したいと思う反面、もう二度とよみたくないとも思う。自分の嫌いな部分やダメだと思っている部分について詳細に書かれ過ぎているから。コフートの理論が個人的にかなり気になるので、どこかで詳しく読んでみたい。 自尊心は活動の目的ではなく基盤である、という言葉が目から鱗だった。
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自己愛は誰にでもある正常な心理であるが、自己愛が病的に強く、社会適応が困難な場合、自己愛人格障害と呼ばれる。 *マズローの欲求階層説 自己実現 (<-最上位) 自尊心欲求 社会的欲求 基本的欲求 (不健全な自己愛は、自尊心欲求が最上位となっている) *自己愛の特徴 自己中心性 自意識 自尊心(<-コア) 自己顕示 自益的認知 自己関心 (自尊心をコアとして自己愛の特徴がとりまいている)
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エロス…相手に熱中し情熱的に燃え上がる性愛型の愛 ストーゲイ…友達どうしのような信頼と友愛に結ばれた穏やかな愛 プラグマ…玉の輿など実利によって結びつけられた打算的な愛 マニア…歓喜と不安、嫉妬と羨望が交錯する激情的な愛 アガペ…恋人の幸福を願う献身的な愛 ルダス…恋人を支配し思...
エロス…相手に熱中し情熱的に燃え上がる性愛型の愛 ストーゲイ…友達どうしのような信頼と友愛に結ばれた穏やかな愛 プラグマ…玉の輿など実利によって結びつけられた打算的な愛 マニア…歓喜と不安、嫉妬と羨望が交錯する激情的な愛 アガペ…恋人の幸福を願う献身的な愛 ルダス…恋人を支配し思い通り操ろうとするゲーム感覚の愛 P145より 自己愛が大きすぎると日常に影響がでる。
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