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誰か の商品レビュー

3.4

191件のお客様レビュー

  1. 5つ

    17

  2. 4つ

    59

  3. 3つ

    86

  4. 2つ

    13

  5. 1つ

    2

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2025/01/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

何十年かぶりにこちらのシリーズを読み直し。 すっかり内容を覚えていなかったので、初読みの気持ちで読めました。 帯にもあるように、事件の真相はそんなに大層ではなく、むしろあっけないもの。 だけど、それまでに主人公が関わっていた人々の闇に非常に引き込まれてしまう濃い内容だった。 特に聡美の結末に対してはしんどかったなぁ。。。 なんとなくこのシリーズはこういう読後感が多かったことを思い出しました。

Posted byブクログ

2024/08/25

時おり、堪らなく宮部みゆきを読みたくなる。 ならば、いっそシリーズモノでもと思って杉村三郎シリーズなるものの第一作目を手に取った。 ん。この雰囲気、このエンディング。求めていた宮部みゆき。自分に置き換えて色々と思いを巡らせつつ、さあ、次はなに読もうか。

Posted byブクログ

2024/05/31

大財閥「今多コンツェルン」会長の娘と結婚しいわゆる「逆玉」状態の杉村三郎。ちょっとした謎解きを入れながら展開していくのだけれど、恵まれた穏やかな生活の中で、杉村三郎がとても苦しく見えたりする。自分のあずかり知らぬことへの他者からの嫉妬など疲れるよね。

Posted byブクログ

2024/05/08

なかなか物語りに入っていけないまま読み進んでいて、もしかしてと思っていたらやっぱりなという結果でした。犯罪と犯罪にはならないが重くて辛い。僕には好きになれない物語の本でした。

Posted byブクログ

2024/03/01

 杉村三郎シリーズ第1弾。杉村三郎は、今多コンツェルングループ広報室に勤めはじめた。嫁の父親の会長から、そこで働くことを勧められた。  宮部みゆきの物語の面白さは、一つの事件が起こる。そして、その事件を解明して、解決したと思えば、その中に隠れた真実が明らかになり、謎が広がっていく...

 杉村三郎シリーズ第1弾。杉村三郎は、今多コンツェルングループ広報室に勤めはじめた。嫁の父親の会長から、そこで働くことを勧められた。  宮部みゆきの物語の面白さは、一つの事件が起こる。そして、その事件を解明して、解決したと思えば、その中に隠れた真実が明らかになり、謎が広がっていく。その物語の編集方法が、実に巧みなのだ。そのために、一気に本に引きづりこまれ、読み通すのである。  会長の個人的運転手の梶田信夫が、自転車に撥ねられて死んだ。梶田信夫は10年近く会長の運転手をしていた。犯人は逃走した。なぜ、梶田信夫がそんなところにいたのかもわからなかった。葬儀が終わってのち、梶田の姉妹は、会長に亡き父親についての本を書きたいという申し出をした。杉村三郎は、会長からそれを手伝うように言われた。  梶田姉妹は、5年前に母親を亡くした。そして今回は父親を亡くした。二人の結婚式の前に、二人は喪服を2回も着なければならなかった。姉は、聡美 32歳。もうすぐ結婚する予定だった。妹は梨子。22歳でフリーター。姉とは10歳も歳が離れている。本を書きたいというのは、梨子だった。姉の聡美は本を作ることに賛成していなかった。会長の運転手時代は、いい人だったが、それ以前の父親の闇が暴かれることを心配されたのだ。杉村三郎は、聡美と話して、運転手時代だけに編集すればいいのではないかと提案したが、姉は書かないように妹に言って欲しいと言った。  聡美は美人で落ち着いた女性で礼儀正しいが、極度の心配性だった。4歳の頃に父を恨む者に誘拐されたという経験があった。杉村は、4歳の娘が記憶があることに違和感があり、誘拐されたという事実もよくわからないと思って、調べ上げるのだった。そして、姉の記憶は正しいが、正しくなかった。  梶田信夫をひき逃げした犯人は、自首した。そして、梶田信夫が跳ねられた場所になぜいたのかが、分かった。それは、梶田が働いた玩具会社の同僚が明らかになった。  ふーむ。この後の展開は、かなりしんどい。聡美と結婚相手の爽やかさ。そして梨子の思惑と鼓動。なんで、そんなふうになるのか。苦しむ。それにしても、杉村三郎は、丁寧に丹念に、執念のように調べ上げていく。自転車ひき逃げ事件から、闇が広がっていく。  今多会長は「法律に触れるようなことは、やってきた。必要に迫られば、なんでもやる。それを背負って生きるかどうか」という。杉村三郎の「香りのとんだ紅茶」を飲むという表現がいい。  宮部みゆきは、人間の描き方が上手い。何を自分の価値観にするのかを突き詰めて表現する。

Posted byブクログ

2024/01/27

読む順番を間違えたけれども、ようやく杉村三郎シリーズの1巻読了。 2巻から読み始めてしまったので、「あーこれがあそこにつながるのか!」ということがわかってすっきり。 事件自体はあっさり。 しかし、なんというか悲しい結末でした。 少しやりきれない感じが残る。

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2023/06/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

宮部みゆきさんは、文章もストーリーもとても丁寧に書き上げているので、安心して読める。 自転車による過失致死事件を解明しながら、またそれとは別の事件の真相も明らかになっていく。 その時代背景にある、どこにでもあるような身近な社会問題を活かしながら、人間 模様を描くのがとても上手だなと思う。 そして、主人公の人柄にも好感が抱けるのが一番安心できるのかもしれない。 杉村三郎シリーズ化されるも納得。

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2023/07/20

Audible読了 宮部さんの作品ではブクログレビュー点が控えめですが、なるいストーリーの中にも面白く感じた点があります。 電動自転車が走り回る現在ならばいざ知らず、2003年刊行時点では高額賠償を調べても数えるほど。そんな中で自転車事故という題材をチョイスした嗅覚が一流。 ...

Audible読了 宮部さんの作品ではブクログレビュー点が控えめですが、なるいストーリーの中にも面白く感じた点があります。 電動自転車が走り回る現在ならばいざ知らず、2003年刊行時点では高額賠償を調べても数えるほど。そんな中で自転車事故という題材をチョイスした嗅覚が一流。 作中で印象的だったのは、自転車で死亡事故を引き起こした息子に「黙っていれば分からないわよ」といった母の一言。それが元で罪の意識と板挟みになる中学生の心。過失致傷は罪か、事故か。自転車という社会認知の過渡期にありがちな線引きの難しさが描かれています。その解像度を下げていくと、ネコババはどうなんだとか投げたオモチャが他の子に当たったら、爪が伸びてしまい相手の子の顔を引っ掻いてしまったらと、一体どこから子どもの良識を育てればいいのかという親の苦悩につながっていると思えました。 また細かな点ですが、登場人物の繊細なセリフ回し一つで心の機微までも映し出している所に気が付きました。例に出すと、玩具屋を十数年前勤め上げたご老人が、聞き取りに来た主人公にあれこれ熱弁をふるっていく内、いつのまにか「"トモノ玩具"が"ウチ"とくだけた呼び方になっている」というシーン。昔に思いを馳せる内、心の中にわずかな情熱の炎が灯る。それは一瞬かもしれないけれど、きっとご老人の中に強かさを蘇らせる。このわずかな心情描写の折り重ねが、蹴鞠のように繊細であでやかな宮部ワールドの情景を作り出しているんだなぁ、などとかっこいいこと言った気になりました。

Posted byブクログ

2022/12/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

事件は何も起きない。振り回された話。人間の内面を描くために必要な人物設計だったのかな、没頭しにくかった。かと言ってつまらなくないし、終盤の叙情的表現も嫌いでもないです。

Posted byブクログ

2022/07/16

過去に読んでたのを忘れてもう一度読む。これ読んだことあるぞと思いつつ読み進めるが結末を忘れていたのではじめてのように読んだ。 途中まで面白くてぐいぐい読み進めたけど、月末が普通というか、あっさりしていた。

Posted byブクログ