バートン版 千夜一夜物語(3) の商品レビュー
バートン版アラビアンナイトの 3巻目。承前の大長編「オマル王とふたりの息子の物語」が、バートンが「きわめて技巧的で、ありうべからざる」と批判するほどの大団円で幕を閉じれば、一転して様々な動物達が主人公となる宗教寓話が数編続き、最後は悲劇の恋物語「アリ・ビン・バッカルとシャムス・ア...
バートン版アラビアンナイトの 3巻目。承前の大長編「オマル王とふたりの息子の物語」が、バートンが「きわめて技巧的で、ありうべからざる」と批判するほどの大団円で幕を閉じれば、一転して様々な動物達が主人公となる宗教寓話が数編続き、最後は悲劇の恋物語「アリ・ビン・バッカルとシャムス・アル・ナハルの物語」。 動物寓話は詰まらないものが多くて辟易したが、「オマル王…」の中の作中作「アジズとアジザーの話」は出てくる女性がみなそれぞれに魅力的で、アラビアンナイトの魅力がふんだんに詰まった佳作。
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・オマル・ビン・アル・ヌウマン王と2人の息子シャルルカンとザウ・アル・マカンの物語(承前) ・・タジ・アル・ムルクとドゥニャ姫の話 ・・アジズとアジザーの話 ・・麻薬を飲んだ男の話 ・・バダウィ人ハマッドの話 ・鳥と獣と大工の物語 ・隠者の話 ・水鳥と亀の物語 ・狼と狐の...
・オマル・ビン・アル・ヌウマン王と2人の息子シャルルカンとザウ・アル・マカンの物語(承前) ・・タジ・アル・ムルクとドゥニャ姫の話 ・・アジズとアジザーの話 ・・麻薬を飲んだ男の話 ・・バダウィ人ハマッドの話 ・鳥と獣と大工の物語 ・隠者の話 ・水鳥と亀の物語 ・狼と狐の話 ・・はやぶさと鷓鴣 ・二十日鼠と猫いたちの話 ・猫と烏の話 ・狐と烏の話 ・・のみと二十日鼠 ・・雌鷹と小鳥 ・・雀と鷲 ・はり鼠とじゅずかけ鳩の話 ・・商人とふたりのぺてん師 ・泥棒と猿の話 ・・馬鹿な機織工 ・雀と孔雀の話 ・アリ・ビン・バッカルとシャムス・アル・ナハルの物語
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最長の「オマル・ビン・アル・ヌウマン王とふたりの息子シャルルカンとザウ・アル・マカンの物語」は読み応えがあって面白かった。 短くて読みやすい動物寓話教編も良かった。
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前巻からのオマル王とふたりの息子の話が長かった。ドン・キホーテとサンチョ・パンサの元ネタがあった。その中のタジ・アル・ムルクとドゥニャ姫の物語の中のアジズとアジザーの物語はせつない恋の物語、動物が出てくる寓話はイソップのよう、狐と狼の掛け合いは面白い。狐だけでなく狼がなぜそんなに...
前巻からのオマル王とふたりの息子の話が長かった。ドン・キホーテとサンチョ・パンサの元ネタがあった。その中のタジ・アル・ムルクとドゥニャ姫の物語の中のアジズとアジザーの物語はせつない恋の物語、動物が出てくる寓話はイソップのよう、狐と狼の掛け合いは面白い。狐だけでなく狼がなぜそんなに諺に詳しいんだと突っ込みたくなる。 最後の話は今までにないパターン。先が読めずページを繰るのがもどかしい。結末はかなり残念。この巻だけでないけれどアラブ人はすぐに失神する。感情の起伏が激しいのだろうか。
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